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2022.06.18

【免許皆伝】ってどんな意味? 例文で使い方も学ぼう!

 

「免許皆伝」とは師匠が弟子に奥義のすべてを伝授することです。本来は武術や芸術で使われる言葉で、最上位の段階を表しますが、現代では料理の作り方の伝授など、幅広い範囲で使われることも珍しくありません。「免許皆伝」の意味、使い方、類義語などを解説します。

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「免許皆伝」とは師匠が弟子に奥義のすべてを伝授すること

「免許皆伝」とは武術や芸道などで、師匠が弟子に教えるべきことをすべて教えて、修行が終了したと認めることという意味です。

免許皆伝

【免許皆伝:めんきょかいでん】
芸道・武道などで、師匠が弟子にその道の奥義を残らず伝授すること。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「奥義」という言葉には、学問や技芸や武芸などの最も奥深い大切な事柄や極意という意味があります。「免許皆伝」はもともと武術や芸道という限られた世界で使われていた言葉ですが、現在ではさまざまな分野で使われています。

「皆伝」の意味

「皆伝」はもともと華道、茶道、書、和歌、連歌、能楽などの芸事における弟子の習得の段階やランクを示す言葉でした。芸事の種類によって表現は変わりますが、一般的に初伝(切紙)・中伝(目録)・極意(免許)・皆伝(印可)という順です。

皆伝」は最後の段階となり、すべてを伝え終えたため、終了・卒業というニュアンスがあります。すべて伝えたので教えることはもうないということでしょう。芸事によっては「免許皆伝」と認められることで、新たに弟子を取ることが許可されるケースもあるようです。

「免許皆伝」の使い方と例文

「免許皆伝」はもともと武術や芸道で使われていた言葉ですが、現在では学問・技術職・スポーツ・飲食業など幅広い分野で使われています。

免許皆伝

【例文】
・地元でも有名な頑固親父のいるラーメン屋から20年一緒に働いてきた従業員が「【免許皆伝】だ」と言われて独立して、新しいラーメン店を開業しました。
研究してきたことはすべて助手のAくんに教えて、【免許皆伝】としたので、私は引退して田舎で毎日釣りでもして静かに暮らすつもりです。
・母が得意だった肉じゃがを作り続けて、先日やっとほぼ同じ味を再現することができ、父から「免許皆伝!」と言ってもらえました。

「免許皆伝」の類義語3

「免許皆伝」には類義語がいくつかあります。主なものは以下の3つです。

免許皆伝

・独立
・一人前
・自立

「免許皆伝」は師匠から弟子に対して修行がすべて終了したと認めるという意味がありますが、これらの3つの言葉にはそこまで明確な意味はありません。しかしニュアンスとして通じる部分もあります。

「独立」、「一人前」、「自立」という語句はビジネスのみならず、日常会話のさまざまな場面で使われている言葉です。それぞれ意味と例文を紹介しましょう。

【類義語1】独立

「独立」とは誰かに支配・束縛されることなく自分の力で行動すること、他の組織から離れてまったく別のものになることなどの意味があります。

【例文】
・公認会計士のAくんは務めていた事務所から【独立】して、個人事務所を開設しました。
・大企業を辞めて【独立】してそれなりの成功を収めた弟は、身内ながら根性のあるやつだと思います。

【類義語2】一人前

「一人前」とは知識や技術、経験値などが人並みのレベルに達すること、またはその世界で通用するレベルになっているという意見の言葉です。一人前に達していないレベルは「半人前」と呼ばれることもあります。

【例文】
・我が部署に配属された新入社員のAくんは人の話を全然聞かないので、【一人前】になるまでに時間がかかりそうだ
さんざん仕事を教えて、やっと【一人前】になったと思ったら、他社から引き抜かれて転職してしまう社員が続出しているため、何か対策を打たなければなりません。

【類義語3】自立

「自立」とは他からの従属から離れてひとり立ちすることという意味の言葉です。ビジネスにおいては、従業員を評価する基準の1つとして「自立心」という単語で使われることもあります。

【例文】
【自立】心を持っている社員ほど成長の速度が早いので、社員研修で自立心を養うことが重要だと考えます。
・うちの息子はもう30歳にもなるというのに、いつも家でゴロゴロしてばかりで、【自立】する気がまったくありません。

「伝」を使った四字熟語3

「免許皆伝」の「伝」という漢字はさまざまな四字熟語に登場しています。「伝える」という語句で使われている漢字で、人づてに聞く、引き継ぐなどの意味があります。「伝」を使った四字熟語の主なものは以下の3つです。

免許皆伝

・以心伝心
・衣鉢相伝
・隠公左伝

「以心伝心」はよく使われていますが、「衣鉢相伝」と「隠公左伝」はあまりなじみのない四字熟語かもしれません。この機会に一緒に覚えておいてください。

【四字熟語1】以心伝心(いしんでんしん)

以心伝心」の読み方はいしんでんしん」です。もともとは仏教用語で、言葉では表せない真理や悟りを心から心に伝えるという意味があります。現在は無言で気持ちを伝えることという意味で使われることが多いと言えるでしょう。

【例文】
・スポーツ番組を見ていると、選手同士が会話しなくても、【以心伝心】でお互いの気持ちや意志を伝え合っていると感じる瞬間がたくさんあります。
・営業部の課長とAくんは実にいいコンビで、【以心伝心】でお互いの役割を分担し、巧みな営業活動を展開しています。

【四字熟語2】衣鉢相伝(いはつそうでん)

衣鉢相伝」の読み方は「いはつそうでん」で、弟子が師匠の教えを受け継いで伝えるという意味です。先人の事業を引き継ぐという意味もあり、ビジネスではよく使われています。

【例文】
・社長が高齢ということもあり、我が社は合併吸収されることになりましたが、先方の経営者が「【衣鉢相伝】で技術も志も引き継ぎます」と言ってくれたので、安心してお任せすることにしました。

【四字熟語3】隠公左伝(いんこうさでん)

隠公左伝」の読み方は「いんこうさでん」で、中国の故事が語源です。「左伝」という書物の最初の章「隠公」までしか読み進めないというエピソードがもとになっていて、飽きやすくて、勉強が長続きしないという意味があります。

【例文】
「息子は【隠公左伝】で何をやっても長続きせず、技術も資格も持っていないので、将来が不安です」と隣のおばさんがこぼしていました。

まとめ

「免許皆伝」とは師匠が弟子にすべての奥義を伝授したという意味です。もともとは武術や芸事における技術習得の最上位のランクを示す言葉でした。もう教えることは何もないという修行の終了を意味する語句と言っていいでしょう。

免許皆伝

現在では武術や芸事だけでなく、学問・スポーツ・さまざまな職業の専門技術・飲食業などで幅広く使われています。「免許皆伝」の意味を知って正しい使い方をしてください。

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写真・イラスト/(C) Shutterstock.com

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