末裔(まつえい/ばつえい)
「末裔」は「まつえい」もしくは「ばつえい」と読み、末の血統、子孫という意味があります。歴史に関する文章でもよく使われる言葉です。長く続いている血統を表すケースが多いと言えるでしょう。
【例文】
・うちの部長は酔っ払うと、いつも「オレは戦国武将の誰それの【末裔】だ」という自慢話を始めるので、話の内容を暗記できるくらいに覚えてしまいました。
・瀬戸内海の海賊の【末裔】であるからなのか、自分は子どもの頃から海が大好きでした。
後代(こうだい)
「後代」は「こうだい」と読み、のちの世、のちの時代という意味があります。ある時代を基準とした場合に、それよりも後の時代を表す言葉です。
【例文】
・これまでまったく外国勢に歯が立たなかったこの種目で、金銀銅メダルを独占した快挙は、きっと【後代】まで語られていくに違いありません。
・長年の研究の成果が人々の暮らしの役に立つものになったので、研究を続けていくことの意義や意味を【後代】まで伝えてほしいと考えています。
後世(こうせい)
「後世」は「こうせい」と読み、自分たちの生きている時代のあとに来る時代という意味があります。「後世」という表現を使うのは自分が死んだ後の世界に限定されます。つまり自分が生きている間は「後世」という言葉を使いません。
【例文】
・自分の遺産をすべて地方自治体に寄付することにしたのは、【後世】の人に何かを残したいと考えたからです。
・死後に【後世】の人から評価されるよりも、今すぐにでも成功を掴みたいと考えています。
・今は私が行った政策がさんざん叩かれていますが、いつか【後世】の人たちが自分のやったことを正当に評価してくれると信じています。
【目次】
まとめ
「子子孫孫」は孫子の代まで、子孫が続く限りという意味の言葉です。読み方は「ししそんそん」と「ししそんぞん」の二通りあります。語源となっているのは古代中国の歴史書『書経』で、日本に伝わってきた時期もかなり古く、『続日本紀』にも登場しています。
正式な表記は「子子孫孫」ですが、「子々孫々」と表記されるケースがたくさんあり、誤用とは言い切れません。このように表記されることもあることを覚えておくといいでしょう。
「子子孫孫」は良い意味で使われることが多く、業績や遺産を先々に伝える場面などで使われる言葉です。「子子孫孫」の意味を知って、正しい使い方をしてください。
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