模範
「模範(もはん)」の意味は以下の通りです。
1 見習うべき手本。2 器物などを作るときに用いるもととなる型。(<小学館デジタル大辞泉>より)
「模範」とは、「見習うべき見本」のこと。他の生徒のお手本になるような優れた生徒のことを「模範生」と呼ぶように、教育の現場で使われることが多い言葉です。また自分自身がお手本となるような行動をとることを「模範を示す」と表現します。
《例文》
・親は子どもに身をもって模範を示すことが肝心だ
・成績優秀なAちゃんは、模範生として生徒会長に選ばれた
手本
日常生活で馴染みのある「手本」も「私淑」の類語です。意味を確認しましょう。
1 習う人が模範とすべき字や絵などのかいてある本。2 見習うべき物事。模範。(<小学館デジタル大辞泉>より)
「手本」とは「見習うべき物事」のこと。物や人、動作など参考になる対象に使用します。「お手本にする」「お手本を見せる」というように使うのが一般的。尊敬する人物の技術や動作を真似することに重きを置いた表現といえるでしょう。
《例文》
・兄のバッティングをお手本とした
・生徒に習字のお手本を見せた
リスペクト
「リスペクト」の意味は以下の通りです。
尊敬すること。敬意を表すこと。価値を認めて心服すること。(<小学館デジタル大辞泉>より)
英語の「respect(尊敬する)」から派生して、日本語でも「リスペクト」はよく使われます。一般的には「好きなアーティストをリスペクトしている」というように、尊敬している人物への敬意を込めて使われます。
《例文》
・彼の音楽を愛し、リスペクトしているファンがライブ会場に集まった
・私がリスペクトしている小説家が文学賞のグランプリに選ばれた
英語表現とは?
海外の取引先との会話の中でも、尊敬している人物や影響を受けた著作について話す機会があるかもしれません。「私淑」を直訳できる英語表現はないため、「respect(尊敬する)」や「learn(学ぶ)」「inspire(影響を受ける)」などの単語を使って説明しましょう。
《例文》
・John Mayer inspired me to learn how to play the guitar(ジョン・メイヤーの影響でギターを習い始めた)
・She learned patience from her father(彼女は父親から忍耐を学んだ)
・being influenced by the person through her works(彼女の仕事から影響を受けている)
・Book of the person to respect(尊敬する人の本)
最後に
「私淑」とは、「直接に教えは受けないが、ひそかにその人を師と考えて尊敬し学ぶこと」。あくまでも、本人には会わず、著作や作品から間接的に教わるのが「私淑」の特徴です。もし直接会って教えを受ける場合は「師事」を使います。尊敬する人との関係に応じて、適切に使い分けられるとベターです。
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