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2024.04.30

【固執】の読み方は2通り。言葉の意味や由来、例文をご紹介

 

固執とは自分の意見や考えを主張して譲らないことです。読み方は2通りあり、どちらも間違いというわけではありません。本記事では固執の読み方や意味、固執する人の特徴を説明するとともに、例文や類語、対義語も合わせてご紹介します。

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改めて確認!「固執」の意味とは?

固執は自分の意見や考えを固く守り、決して譲らないという意味があります。

【固執】
[名](スル)《「こしゅう(固執)」の慣用読み》あくまでも自分の意見を主張して譲らないこと。「自説に固執する」
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

ここでは固執の意味や、2通りある読み方について詳しく解説するとともに、「固執する人」の特徴についてもご紹介します。

ゴールに固執する人のイメージイラスト

(C)AdobeStock

読み方は2通りある

固執は「こしゅう」が本来の読み方ですが、現在では「こしつ」が使われるのが一般的。「執」を「しゅう」と読むのは中国由来の読み方で、「しつ」は日本語独自の読み方です。

「執」という漢字は、中国の古代文字である甲骨文字で、人がひざまずいて「手かせ」をかけられている様子を表しています。そのため「固執」には、「つかんで離さない」「こだわる」といった意味があるのです。

固執する人の特徴

固執は肯定的にも否定的にも使われる言葉です。人の態度や性格を表すほか、意見や考え、手段などについて表現されます。

固執する人とは、一体どのような人なのでしょうか。特徴を見てみましょう。

・諦めが悪く、いつまでも気持ちの切り替えができない
・人の意見を聞こうとしない、受け入れられない
・自分にコンプレックスを抱きやすい
・物事を客観的に見られない
・細かいことが気になって仕方がない
・変化に対応できない
・過去の出来事にこだわりすぎる
・熱中して周囲が見えなくなる

生まれながらの性格というよりは、状況によって誰でもこうなってしまう可能性があるといえるでしょう。固執の意味を覚えて、そのような状態になっていないか自分を振り返ってみることも大切です。

成長に固執する人のイメージイラスト

(C)AdobeStock

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固執の例文

まず、否定的に使う場合の例文を見てみましょう。

例文

・話し合いではたくさんの意見が出されたが、彼女は自分の考えに固執し続けた

・彼は自分の地位に固執するあまり、周りから孤立している。

・自分のやり方に固執せず、人の意見も参考にしたほうがいい。

・古い考えに固執していると、時代に取り残される。

・ひとつの考えに固執していては、問題を解決できない

 

肯定的な例文は以下のとおりです。

例文

・周囲に妥協せず、自分が行う方法に固執することも必要な場合がある。

・彼は自分の考えに固執したおかげで、独自の理論を確立できた。

・何よりも目標達成に固執した結果、想像以上の結果を出すことができた。

 

固執の類語

固執の類語は複数あり、「執着」「頑固」「執心(しゅうしん)」「拘泥(こうでい)」などがあげられます。執着はより否定的なニュアンスがあり、頑固は主に人の性格や態度について使われる言葉です。拘泥は、固執よりも硬い表現になります。

どれも微妙にニュアンスが異なるため、覚えておけば使い分けて豊かな表現ができるでしょう。ここでは、固執の類語を2つご紹介します。

固執の類語「執着」のイメージイラスト 矢印の向かう方向に執着する男性

(C)AdobeStock

執着(しゅうちゃく)

ひとつのことにこだわり、離れられないという意味です。固執とほぼ同じ意味合いで使われますが、固執は自分の意見や考えにこだわるのに対し、執着は自分に限定されません。

特定の物事やほかの人に対して心をとらわれる場合にも使用します。固執が肯定的な場面でも使われるのに対し、執着はほとんどネガティブな意味合いで使われる言葉です。

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頑固(がんこ)

かたくなで、考えや態度を曲げようとしない様子を表す言葉です。人に使われることの多い言葉ですが、「頑固な汚れ」というように、取りついて容易に離れようとしない状態を表す場合もあります。

頑固は協調性がないなど、否定的なニュアンスで使われることが多いものの、「頑固な職人」のように、ひとつのことにこだわりがあるという肯定的な意味でも使われます。

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固執の対義語

固執には対義語も多く、「譲歩」「無頓着」「妥協」などがあげられます。固執がひとつのことにこだわるのに対し、これらの言葉には物事を気にせず互いに譲り合い、認め合うといった意味があります。固執よりは肯定的なニュアンスで使われる場合が多いでしょう。

固執の対義語3つについて、詳しく見ていきましょう。

「固執」の対義語、「譲歩」のイメージイラスト

(C)AdobeStock

譲歩(じょうほ)

自分の意見や主張を押し付けず、相手や周囲の意見と折り合いをつけるという意味です。もともとは他人に道を譲る意で、そこから意味が広がっています。

議論や取引などで相手の主張を受け入れて着地点を見つける、争いのなかでお互いが歩み寄るといった意味合いで使われます。

無頓着(むとんちゃく)

物事をあまり気にかけないという意味です。主に、人の性格や様子を表すときに使います。

語源は、仏教用語の「貪着(とんじゃく)」です。「貪」は「物事に満足しない」という意味で、「着」は執着するという意味があります。これらを合わせた「貪着」は「いくらあっても満足できず物事に執着する」という意味を持ち、次第に「頓着」と表現されるようになりました。それに否定の「無」をつけたのが「無頓着」です。

無頓着は「無関心」など否定的な意味合いで使われる場合もありますが、もともとは「欲深くない」という肯定的な言葉が由来となっています。

妥協(だきょう)

双方がお互いに譲り合って一致点を見いだし、穏やかに解決するという意味です。

何かを諦める、何かから逃げるという否定的なイメージが持たれ、妥協することは悪いことのように使われる場合もあります。しかし、もとの意味は譲歩と同じく歩み寄りによる解決であり、決してネガティブなわけではありません。

固執の意味を正しく理解しよう!

固執とは、自分の意見や考えを固く守って譲らないことで、「こしつ」と「こしゅう」どちらも正しい読み方です。肯定的に使われることもありますが、否定的な場面で使われることが多いでしょう。

類語、対義語ともに多く、一緒に覚えておけば固執の意味をより深く理解できます。しっかり覚えて、正しく使うようにしましょう。

メイン・アイキャッチ画像(C)AdobeStock

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