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2022.08.27

【コンピテンシー】ってどういう意味?「成果を出す人の行動特性」を理解して実践しよう

 

コンピテンシーとはもともと心理学用語のひとつであり、現在では社内での人材育成や評価基準といったシーンで用いられる概念です。安定して高い成果をあげられる人材か否かを見極める際に役立ちます。本記事では、コンピテンシーとは何なのかやその評価方法(レベル)について解説します。

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コンピテンシーとは

みなさんは、コンピテンシーという言葉をご存じでしょうか。もともとは心理学用語のひとつで、高い能力をもち、成果をあげることができる人材を見極める際に用いられる考え方です。本章ではコンピテンシーについて、詳しい意味や言葉が生まれた背景、活用方法などを解説します。コンピテンシーについて理解し、自社の採用活動などに活かしてください。

コンピテンシーとはもともと心理学用語のひとつ

コンピテンシー(competency)とは、もともとは心理学用語のひとつです。高いパフォーマンスが期待できる人材(ハイパフォーマー)に共通してみられる行動の特性を解析し、それに当てはまっているか否かで人材を判断するという考え方です。

「普段から意識していることはどんなことなのか」や「どんな理由でその行動をしているのか」といったハイパフォーマーの思考を分析し、その共通点を探すことで、採用活動などに活かすことができます。

用語が生まれた背景

コンピテンシーという心理学用語が誕生したのは、1950年代のことです。その後、アメリカ・ハーバード大学のマクレランド教授が1970年代に行った調査結果から人事用語としても活用されるようになりました。同教授はこの調査で「学歴や知能は、業績の高さとさほど相関性がない」「高い業績を上げる者には、共通した行動特性がある」と結論づけています。

日本では、バブル崩壊によって「年功序列」を基本とした考え方から、「成果主義」へと代わり始め、人事評価制度にコンピテンシーが採用されるようになりました。

コンピテンシーの活用方法

コンピテンシーとは

企業でコンピテンシーが活用できるシーンとしては、以下の通りです。

・人事評価
・採用活動
・キャリア開発

まずコンピテンシーは、人事評価に活用できます。もちろんそれだけで人事評価を行うのではなく、個人目標の達成度によって評価を決定する「MBO(Management by Objectives:目標管理制度)」なども併用すると良いでしょう。

また採用活動の一環としても、コンピテンシーは活躍します。自社に適した人材を見極めるためには採用基準を明確にすることが必要ですが、その基準のひとつにコンピテンシーを活用することができます。

また「コンピテンシー研修」を実施し、社員の能力開発・キャリア開発にコンピテンシーを活用する企業もあります。ハイパフォーマーの行動特性を社員へ共有することで、意図的にハイパフォーマーを育成するのがねらいです。

コンピテンシーを活用するメリットとデメリット

コンピテンシーとは

コンピテンシーを活用することには、メリットがある反面当然デメリットもあります。メリットをフルに活かせるように運用することはもちろんですが、デメリットにも目を向けて、それをカバーできる体制を確立することでより高い効果を期待できるでしょう。またメリットとデメリットを天秤にかけた結果、自社には向かないと判断される可能性もあります。自社に必要な評価基準なのか、しっかりと精査してください。

メリット

・「企業が社員に何を期待しているのか」を伝えることができる
・各従業員がコンピテンシーを意識した行動をとれる
・人材育成の効率化

コンピテンシーを導入することで、採用活動や人事評価の際に明確な判断基準が設けられます。その結果企業の方針を社員へ伝えることができ、社員も評価されるためにどのような行動をとればいいか把握しやすくなります。

またコンピテンシーはハイパフォーマーの行動特性を具体化したものなので、これを実行することで効率よく人材育成することができると言えるでしょう。

デメリット

・コンピテンシー項目の設定に時間がかかる
・ハイパフォーマーにヒアリングをしても、コンピテンシーを明確にできなるとは限らない
・定期的なアップデートが必要になる

自社におけるコンピテンシーの項目を確立するまでには、ある程度の期間が必要です。またハイパフォーマーへヒアリングをしても、当の本人がなぜ高い成果を挙げられているのか正しく理解できておらず、項目を確立できない可能性もあります。

またコンピテンシーの項目は時代に沿ったものでなければなりません。そのため一度確立しても定期的にアップデートする必要があり、その分コストがかかります。

レベル別に見るコンピテンシー

コンピテンシーとは

コンピテンシーを設定する際は、社員を5段階のレベルで判断していきます。1〜5のレベルが上がるほど高い成果を期待できる人材ということです。

本章では1〜5レベル、それぞれのコンピテンシーについて詳しく解説していきます。コンピテンシーを導入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

レベル1:受動行動

上司や先輩からの指示を待ち、指示通りに業務を行えるレベルです。

レベル2:通常行動

マニュアルに沿った作業や、ルールとして確立された作業手順に沿って業務を進めることなど、自身に与えられた最低限のタスクをこなすことができます。自発的にアイデアを出したり業務改善を行ったりということはありませんが、自分の仕事をミスなくやり遂げる意識はあるでしょう。

レベル3:能動行動

複数の選択肢がある状況下で、最適な判断をして行動できます。決められたルールの中で自ら主体的に考えて行動し、必要なものを用意できる人がレベル3に該当します。

レベル4:創造行動

自身の行動によって状況に変化を生み出せるか、問題解決のための行動ができているかがレベル4の条件です。より迅速に、より高い成果を生み出せることががレベル4と判断できる基準でしょう。

レベル5:パラダイム転換行動

既成概念にとらわれない独自性の高い発想ができ、リーダーシップを発揮してそれを実行できるレベルです。現状をガラリと変えることができるような、柔軟かつ斬新な発想ができる人はレベル5と判断されるでしょう。もちろん、ただ奇抜な計画を押し通すのではなく、しっかりと周囲からの賛同が得られることも条件です。

コンピテンシーを駆使して、高い成果を上げよう

コンピテンシーとは

企業の採用活動や人材評価の基準として有効な「コンピテンシー」という考え方について解説しました。コンピテンシー的な評価基準・採用基準が確立されていることで、自社に適した人材をスムーズに獲得できるでしょう。もちろん、すでに自社で働いている従業員の育成においても、コンピテンシーは役立ちます。ぜひ活用してみてください。

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