「アーカイブ」とは?
様々な場面でよく使われる「アーカイブ」ですが、ほかの用語と混同してしまうことも多いかもしれません。ここでは、「アーカイブ」の意味や、種類について紹介します。
「アーカイブ」の意味
「アーカイブ」とは、複数のファイルを一つにまとめること・まとめたファイルのことを意味します。インターネットなどで、過去のデータやメッセージをまとめて保存しておく場所を指すこともありますが、古い記録・国や地方公共団体の各機関が作成する公文書を保存するための記録保管所が本来の意味です。
NHKが総合テレビにて、過去の映像コンテンツを放送している「NHKアーカイブス」や、美術館・博物館などの展示施設で、作品情報や資料をデジタル化して保管している「デジタル・アーカイブ」をご存じの方も多いのではないでしょうか。ここでの「アーカイブ」は、過去の記録を保管する記録保管所という意味として使われていることが分かります。
「アーカイブ」の種類
先述の通り、「アーカイブ」にはデータの管理・保存という意味が含まれていますが、複数のファイルやデータを一つにまとめて圧縮するという意味として使われることもあります。
パソコンで複数のデータを転送する際には、容量が大きくならないように圧縮ファイルにまとめることが多いでしょう。この、複数のデータを一つのファイルにまとめたものを「圧縮アーカイブ」といい、まとめる際に使うプログラムのことを「アーカイバー」といいます。
「アーカイブ」には、データの管理・保存、そして、ファイルを圧縮することの二種類の意味が含まれるということを覚えておきましょう。
「アーカイブ」と混同しやすい言葉・用語
「アーカイブ」の意味については理解できても、似たような意味を持つ言葉や用語と混同してしまったり、違いが分からなくなったりすることも。ここでは、「アーカイブ」と混同しやすい言葉・用語について説明します。それぞれの意味や「アーカイブ」との違いについて確認しておきましょう。
バックアップ
「バックアップ」とは、データやプログラムなどの破損や紛失、盗難に備えて、USBや内蔵されたハードディスクなどで複製をとっておくこと。バックアップをとることで、スマホの買い替えや機種変更などでデータが初期化したり、パソコンのシステムがクラッシュしたりしても、バックアップ時点の状態には戻すことができます。
データを管理・保存するという点では、「アーカイブ」と同じことのように思えますが、使用目的が異なります。「バックアップ」は、データの破損などの不測の事態に備えるという目的で、最新の状態を記録して管理すること。一方で「アーカイブ」は、今後使用するかもしれない過去のデータやメッセージなどを長期保存しておくことを目的としています。
どういった目的で使用するのかということを理解しておくと、混同するのを防ぐことができますね。
削除
スマホやパソコンでGmailを使用する際、不要になったメッセージなどを削除するでしょう。その際に「アーカイブ」という選択肢も「削除」と一緒に出てくることがあります。では、この「削除」と「アーカイブ」は何が違うのでしょうか?
まず、メッセージを「削除」した場合、削除されたメッセージはごみ箱フォルダに移動し、30日後には消えてしまいます。一方、メッセージを「アーカイブ」すると、受信トレイからメッセージは表示されなくなりますが、アプリ内から削除されることはなく、「すべてのメール」というラベルにていつでも見返すことができます。
当分使用しないメッセージやファイルを別のラベルに移動させて、受信トレイを整理したい時には、この「アーカイブ」機能を使うと便利です。
「アーカイブ」のメリットは?
では、「アーカイブ」機能を使うとどのようなメリットがあるのでしょうか?
1:長期保存ができる
パソコンで作業したり、スマホでメールをしたりする際、今は使わないけれどまた必要になる時が来るかもしれない・削除してしまうと困るというメッセージやファイルが出てくることも。そのような時に便利なのが「アーカイブ」です。
先述の通り、「アーカイブ」の意味はデータの管理・保存であるため、必要なデータを「アーカイブ」することで、長時間経過しても削除されることなく、使用したい時にいつでも確認することができます。