褒め言葉の上手な使い方は?
コミュニケーションをよくするために取り入れたいのが、褒め言葉です。相手を褒めることで、人間関係を良好にします。しかし、ただ褒めればいいというわけではありません。適切な褒め言葉はシーンごとに異なり、使い分ける必要があります。
相手を褒めたいけど、上手な褒め方がわからないという方は参考にしてください。
■褒め言葉の「さしすせそ」
褒め言葉には、「さしすせそ」の法則というものがあります。「さしすせそ」は、次の5つのフレーズです。
・さ:さすが
・し:知りませんでした
・す:すごいですね
・せ:センスいいですね
・そ:そうなんですね
どのフレーズも相手に敬意を払い、尊重するニュアンスがあります。会話の中でこれら5つのフレーズを使うと相手は自分が褒められていると感じ、よい感情を抱くでしょう。
■職場での褒め言葉一覧
ビジネスシーンでは、目上の人・目下の人によって適切な褒め言葉は異なります。ここでは、それぞれに適した褒め言葉を一覧でご紹介しましょう。
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職場での褒め言葉は、上司・先輩など目上の人と、部下・後輩など目下の人で使い分けます。
(目上の人への褒め言葉)
・とても参考になります
・意外な一面をお持ちですね
・一緒に仕事ができて嬉しいです
・勉強になります
・お似合いですね
・頼りになります
(目下の人への褒め言葉)
・〇〇くんなら安心して任せられる
・いつもがんばっているね
・期待しているよ
・よくやったね
・仕事が丁寧だね
目上の人を褒める場合、褒め言葉によっては失礼にあたることもあるため十分注意してください。
褒め言葉を使うときの3つのコツ
褒め言葉は、上手に使わないと相手に真意が伝わりません。わざとらしく聞こえたり、裏を読まれたりすることもあります。以下の3点をポイントにしましょう。
・質問形式にする
・具体的な内容で褒める
・第三者を通す
ただストレートに質問するよりも、質問形式にすることで褒め言葉が伝わりやすくなります。また、褒める内容は具体的にすると伝わりやすいでしょう。
褒め言葉を使う際のコツをご紹介します。
1.質問形式で褒める
「上手ですね」「仕事が早いですね」などストレートに褒めても、「そんなことはないよ」と謙遜されて素直に受け取ってもらえない場合もあります。そのような場合は、質問形式にするのがおすすめです。
「どうすればそんなに上手にできるんですか?」
「〇〇さんのように計算が早くなるコツはなにですか?」
などの質問形式にすれば、さりげなく相手を褒めることができ、コミュニケーションも促されるでしょう。
2.具体的な内容で褒める
「すごいですね」「いいですね」など抽象的に誉めても、相手はピンとこないかもしれません。社交辞令のように感じることもあるでしょう。
どのような点がどのように優れていて評価や称賛に値するのかを具体的に伝えたほうが、相手は喜びを感じます。
例えば、次のように褒めることで相手に安心感や自信を与えるでしょう。
「先日作ってくれた資料のおかげで、会議がスムーズに進みました」
「髪をカットしたんですね。すごく〇〇さんに似合っています」
3.第三者を通して伝える
褒め言葉は直接言われるよりも、第三者を通して伝えられるほうが信憑性を感じます。ウィンザー効果という、本人が自ら発信するよりも他者を介して発信された情報のほうが信頼性を獲得しやすいとする心理効果が働くためです。
相手に信頼や好意を伝えたいとき、褒めたい人と交流のある人がいるところで積極的に褒めるとよいでしょう。間接的に褒め言葉を聞いた相手は、より嬉しく感じるはずです。
相手が喜ぶ褒め言葉を使おう
褒め言葉はコミュニケーションを活発にする効果があります。しかし、ただ褒めるのではなく、相手によって適切な褒め方をしなければなません。特に上司など目上の人を褒めるときはかえって失礼にあたる場合もあるため、褒め言葉には十分注意してください。
褒めるときは、できるだけ具体的に褒めると効果も高まります。記事でご紹介した一覧も参考に、褒め言葉で人間関係を円滑にしましょう。
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