おじさんのLINEの文章について
近年、LINEなどのメッセージアプリやSNSなどで、コミュニケーションや連絡を取り合うことが増えてきました。やり取りをする年代によって、文章に違和感や温度差を感じたことはありませんか? 特に若い人たちにとって、おじさんやおばさんといわれる年代の人たちとのメッセージのやり取りに、年代を感じることが多いようです。
おじさん構文とは?
「おじさん構文」という言葉をご存知でしょうか? おじさん構文とは、LINEなどで「おじさんが送りそうな文章」のこと。若い人たちが、おじさんがする独特の表現を揶揄した言い方です。テレビやインターネットなどで話題になっていますよね。
若者の間でおじさん構文が流行中!?
若者から「おじさん構文」と、少々バカにした言い方をされていたおじさんのLINEですが、若者の間では、わざと「おじさん構文」をマネしてメッセージを送る「おじさん構文ごっこ」で遊ぶ人も。文章をおじさん構文に変換するというアプリまで登場し、送り合って「そんなLINE来る!」「きもーい!」と盛り上がるそうです。
おじさん構文のLINEは若者からどう思われている?
今の時代ではしないような、おじさん特有の言い回しなどは若者から古臭いと感じられ、また若い女性に送るLINEの中には、おじさんの下心が垣間見えるものも。
「〇〇チャン、今度飲みに行こうよ~」「〇〇チャンはお肌が綺麗ダネ」など、そういったセクハラとして受け取られるようなメッセージを送られた若い女性は、気持ち悪いと感じることも少なくありません。
おじさん構文の特徴とは?
古臭いと感じられる、おじさん特有の言い回しや表現があります。ここからは、おじさん構文の特徴をチェックしていきましょう。
語尾にカタカナを使う
おじさん構文は「元気にしていたカナ?」「いいお天気ダネ」など、語尾をカタカナにするという特徴があげられます。「なぜ急にカタカナ?」と、語尾をカタカナにするのが若い人には理解できないようです。
絵文字を多用
おじさんたちが若者だった時代に、使われていたのはスマホではなくガラケーでした。その当時に流行ったのは、絵文字や顔文字などで装飾したメール。当時、絵文字や顔文字などが画期的なツールとして登場します。そのツールをたくさん使って、装飾したメールを送るのが一般的だったため、おじさんは今でも絵文字や顔文字をふんだんに使ったメッセージを送るようです。
そんな現代ではあまり使われない絵文字や顔文字を見ると、若い人は違和感を感じることが多いでしょう。
長文のメッセージを送りがち
おじさん構文の特徴の1つとして長文のメッセージを送りがち、ということがあげられます。若者は、短い文章を何回かに分けてメッセージを送ることが多いですが、おじさんは一度に要件を全部伝えてくる傾向があるのです。
これもガラケー時代の名残り。おじさんたちは長い間、メールでコミュニケーションをとってきたため、丁寧な文章にしたいという配慮から、長文になってしまうこともあるようです。
聞かれてもいないのに近況報告をしがち
おじさんは「今日は会社の飲み会で飲み過ぎちゃったヨ」など、聞かれてもいない近況をLINEで報告しがちです。その日に起こった出来事を詳しく送ることも。おじさんからしたら、コミュニケーションをとろうとしているのかもしれませんが、まるで日記のようなLINEに若い人たちは、「聞いてないし」「そんなの知らない」と思うようです。
おばさん構文もある
若い人たちから揶揄されているのは、おじさんのLINEだけではありません。おばさんが送りがちな言い回しもあり、それを「おばさん構文」といいます。
おばさん構文の特徴は?
おばさん構文は、おじさん構文と共通した特徴もありますが、また少し違った特徴が見られます。おばさん構文だと思われるメッセージの特徴をチェックしていきましょう。
言い回しがおばさん
「かしら」「~よん」「~だわ」「あらら」など、おばさんがするような言い回しをしたら、おばさん構文認定を受けそうです。女性らしい言い方かもしれませんが、おばさんっぽく感じられてしまうことがあります。
おばさん構文も長文になりがち
おじさん構文と同じく、おばさん構文も長文のメッセージを送りがちという特徴が見られます。これもガラケー時代のメールに慣れているためです。一気にいろんな話題を盛り込みがちに。短文でテンポよくメッセージを交わす若者にとって、長文のメッセージは苦痛に感じてしまうこともあるようです。
絵文字を連続で使う
これも絵文字や顔文字を使ってくるおじさん構文と同じです。しかし、おばさん構文は、絵文字を連続で使うという特徴が。例えば、笑顔の絵文字にハートマーク、キラキラマークなど、絵文字を3つ以上連続で使用してくるというパターンが多く見られます。おばさん構文には、感情を表現する絵文字を使いがち、というのが大きな特徴でしょう。
母親のようにやたら心配してくる
「寒くなってきたから風邪ひかないでね」「ちゃんと栄養のあるもの食べないとダメだよ」など身体を心配するメッセージなどは、「お母さんか!」と思われてしまいます。
誤字脱字が多い
1文字や2文字の少しの打ち間違いなら気になりませんが、誤字脱字だらけのメッセージはスマホに不慣れな感じがして年齢を感じさせてしまうのだとか。
若い人はどんなLINEをする?
おじさん構文、おばさん構文の特徴についてみてきましたが、では一体、若者たちはどんなLINEをするのでしょうか?
短文でテンポよく
若者のLINEの最大の特徴は短文であることです。「、」や「。」の句読点は使わず、その代わりに送信ボタンを押して、複数に分けて文字を送ります。仲がいい相手ほど文章は淡白になるそう。そのためテンポよく会話が進んでいくようです。
打ち言葉
若者がLINEやSNSなどで使うのは、「打ち言葉」。打ち言葉とは、スマホでメッセージをやり取りする際に用いられるくだけた言葉です。例えば「オッケー」は「おk」、「了解」は「り」、などの造語や略語が多く使われています。
最後に
おじさんが送りがちなLINEなどの文章「おじさん構文」、おばさんが送りがちなメッセージを「おばさん構文」といいます。「そんなメッセージ送っている」とドキっとした方も多いのでは? これらはガラケー時代の名残りからくるものと考えられてえいます。
今では「おじさん構文」「おばさん構文」などといわれますが、その当時は絵文字や装飾したメールが流行っていました。時代は進んでいきますし、今使われている若者の打ち言葉なども、そのうち「古臭い」といわれる日が来るのでしょう。
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