「フッ軽」とはどんな意味の言葉?
フッ軽は基本的にはよい意味で使われますが、中にはマイナスの意味で使う人もいます。相手を不快にさせないために、「フッ軽」のもつニュアンスを押さえておきましょう。
まずは意味や使い方、対義語などを見ていきます。
フットワークが軽い人を指す略語
「フッ軽」は「ふっかる」と読み、機敏に行動できる人をフッ軽な人といいます。「フットワークが軽い人」という言葉を縮めた表現です。
フットワークは足さばきや機動力のことで、フットワークが軽い人は軽やかに動ける人という意味があります。人物の行動力に関して表現するときに。よく使用される言葉です。
【例文】
・あの人はフッ軽だから、誘ったら来てくれると思うよ
・○○さんみたいにフッ軽な人と付き合いたい
・私は思い立ったらすぐ行動したいタイプなので、フッ軽な人と相性がよい
悪い意味で使われることも
フッ軽は基本的にポジティブな意味で使われますが、文脈によっては皮肉として受け取られるケースも。「いつでも誘いに応じるほど暇がある」と、嫌味で使う人も中にはいるのです。
マイナスの意味で使用する場合、嫉妬やうらやましさを感じていたり、相手の行動を迷惑がっていたりするケースが考えられます。言い方によっては悪い意味に受け取られてしまうので、言い方や場面に注意が必要です。
【例文】
・あの人はフッ軽なだけで、相手の気持ちを考えて行動しているわけではない
・フッ軽な人はいつも暇そうに思える
・フッ軽だから、トラブルに巻き込まれやすいこともある
対義語は「フッ重」
「フッ重」は「ふっおも」と読み、フッ軽とは反対に行動が鈍い人のこと。簡単には誘いに乗ってくれないタイプや、動き出すのに時間がかかる人を指して使用することが多いです。
「腰が重い」といった言葉にも言い換えられる表現といえます。なかなか動いてくれないことを非難する際や、人物の行動について意見を述べたいときなどに使用されることが多いでしょう。
【例文】
・○○さんはフッ重だから、誘っても来てくれるかどうか分からない
・私はフッ重なので、休日はほとんど家にいる
・普段はフッ重だけれど、趣味に対してはフッ軽になる人もいる
「フッ軽」の類義語をチェック
フッ軽はさまざまな表現に言い換えられます。語彙力を高めるために、似た意味を持つ言葉の意味や例文を見ていきましょう。
腰が軽い
「腰が軽い」は、考えを素早く行動に移せる人に対して使用します。「腰が重い」から転じて、反対の意味を持つ言葉として用いられるようになりました。基本的にフッ軽と同じ意味で使われている言葉です。
【例文】
・新しく入ってきた社員は腰が軽く、テキパキと動いてくれるのでみんなが助かっている
・誘われたら断らないようにしているので、周囲から腰が軽いと思われている
・腰が軽いのはよいが、よく考えて行動することも忘れずにいてほしい
きびきびした
「きびきびした」は態度や動作などに曖昧な部分がなく、はきはきしているさまという意味がある言葉です。生き生きとして気持ちがよい様子に対しても使用します。
「きびきびした○○」というように、人の動きや話し方を表したいときに使うのが適切といえます。反対語は「のろのろした」「もたもたした」などです。
【例文】
・あの店の店員は、きびきびした対応をしてくれる
・新しい職場はこなさなければならない仕事が多く、きびきびした行動が求められる
・私の母は、いつでもきびきびしている
迅速な対応
非常に素早く、周囲の状況に合わせて物事を行うことを「迅速な対応」といいます。ビジネスシーンで使われることの多い言葉です。
迅速は物事の進み具合が非常に素早いことで、「迅」と「速」はどちらもはやいという意味を持ちます。両方が組み合わさることで「とても素早い」という意味になるのです。対応について意見を述べるときや、お礼を述べる際などによく使用されます。
【例文】
・レストランでお茶をこぼしたとき、店員に迅速な対応をしてもらえて助かった
・明日は大切なお客さまがいらっしゃるので、迅速な対応を心掛けてもらいたい
・このたびは迅速にご対応いただき、感謝しております
フッ軽な人になる方法
フッ軽な人になって行動力を身に付けたいと思う人もいるでしょう。どうすればフッ軽になれるのか、気軽に取り入れやすい方法を紹介します。
誘いはできるだけ断らない
人から誘いを受けたら、できるだけ断らないようにするとフッ軽な人だと思ってもらえるでしょう。誘いを受けたときにあれこれと聞いて内容を吟味せず、「行く!」と即答するくらいの対応をすると、フッ軽な印象を与えられます。
失敗を防ぐには、自分のスケジュールをいつでも素早く確認できるようにしておき、ダブルブッキングをしないように注意することです。
また、フッ軽な人になりたい場合、思いついたら即行動する癖をつける方法がおすすめです。何か行動を起こすときに、プラスの面とマイナスの面を思い浮かべ、プラスが勝ったら実行するという人は少なくありません。
マイナス面も、角度を変えるとよい面が見えてくることがあります。実行できない言い訳を考えるのではなく、物事のよい側面を見るようにすると、フッ軽になる糸口が見えてくるでしょう。
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