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2024.02.23

「僥倖」はなんと読む?詳しい意味から言葉の由来、使い方、類義語・対義語をご紹介!

棚から牡丹餅

棚から牡丹餅とは、思いがけない好運を得る、苦労せずに良いものを得るという意味です。略して「たなぼた」と呼ばれることもあります。

「棚の下で寝ていたら、牡丹餅が落ちてきて開いていた口の中に入った」という昔話が言葉の由来とされています。

牡丹餅とは、炊いた餅米を小豆などでくるんだお菓子のことです。甘いお菓子が贅沢品だった時代のため、幸運の象徴として例えに使われました。

(例文)

・大掃除をしていたら、タンスの奥から忘れていたへそくりの5万円が出てきた。お金が足りない時期だったので、棚から牡丹餅だ

・自分で努力せずに棚から牡丹餅を期待しているようでは、出世は望めないだろう

 

もっけの幸い

もっけの幸いとは、思いがけない幸運という意味です。「もっけ」は漢字で「物怪」と表記し、「もののけ」が変化した言葉とされています。

「もののけ」とは人にとりつく霊のことで、もののけと出会うのは予測ができないことから、「思いがけない」という意味になりました。

(例文)

・教師がいないことをもっけの幸いとして、生徒たちは各自がおしゃべりを始めて騒がしくなった

・脱線事故で事故がめちゃくちゃになったが、車両に乗客がいなかったことはもっけの幸いだった

 

僥倖の対義語

僥倖の対義語もみていきましょう。「思いがけない幸運」という意味の僥倖とは反対になる言葉として、次の対義語があげられます。

弓道で1本も的に当たっていない様子 イラスト

(C)Adobe Stock

・災難(さいなん)

・災厄(さいやく)

・奇禍(きか)

・青天の霹靂(せいてんのへきれき)

災難(さいなん)・災厄(さいやく)

どちらも、思いがけず降りかかる不幸な出来事という意味です。

ここでは、僥倖の対義語として「奇禍」と「青天の霹靂」を解説します。

僥倖の対義語
  1. 奇禍
  2. 青天の霹靂

奇禍

奇禍とは、思いがけない災難という意味です。「奇」は「思いがけない」という意味で、「禍」は「不幸を引き起こす出来事」を指します。

前項でお伝えした類義語の「奇貨」と発音は同じですが、意味が正反対になるため、書き間違いに注意してください。

(例文)

・地震のあとに火災という奇禍が重なり、彼は長年暮らしていた家を失ってしまった

・新型コロナウイルスという奇禍により、多くの店が閉店になった

 

青天の霹靂

青天の霹靂とは、前触れもなく突発的に起こる衝撃的な出来事という意味です。古代中国の詩人が詠んだ「青天飛霹靂」という言葉が言葉の由来となっています。

「青天の霹靂」の「青天」とは、青く晴れ渡った空のことで、「晴天」と同じ意味です。「霹靂」は、激しい雷鳴や落雷を指し、晴れた空に突然に起こる雷から転じて、突然起こる衝撃的な出来事という意味になっています。

(例文)

・突然海外への転勤を言い渡されたのは、青天の霹靂だった

・経営が順調だと思われていた会社がいきなり倒産してしまったのは、多くの人にとって青天の霹靂となった

 

僥倖の意味を正しく理解しよう

僥倖とは思いがけない幸運という意味です。幸せが舞い込んだときのほか、偶然の幸せを願うときにも使われます。

僥倖には、「棚から牡丹餅」「もっけの幸い」などの類義語や、「奇禍」「青天の霹靂」などの対義語があります。一緒に覚えれば、表現の幅が広がるでしょう。

例文も参考に、僥倖の意味を正しく理解してください。

メイン・アイキャッチ画像:(C)Adobe Stock

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