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2024.11.20

「なので」をビジネスシーンに合わせて言い換えるなら? 具体的な例文を交えて紹介

「なので」は、「〜だから」という意味で、通常、理由や原因のあとに結論を導く際に使われます。本記事では、「なので」の意味や言い換え表現、ビジネスシーンで避けられる理由を解説します。

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オフィスの窓から見える景色が、季節とともに変わっていくように、私たちの言葉遣いも成長とともに洗練されていきます。ビジネスの現場で使う言葉の一つひとつが、あなたの印象や信頼性を左右するといっても過言ではないかもしれません。中でも何気ない言葉のほうが、実は使うのが難しかったりするものです。

この記事では身近な接続詞、「なので」の使い方について、解説していきます。

ビジネス文書で「なので」を使っていませんか?

ビジネス文書や会議で何気なく使っているかもしれない、「なので」という言葉。しかし、その言葉遣いが、あなたのプロフェッショナリズムを損なっているとしたら、どう感じますか…? まずは「なので」について詳しく見ていきましょう。

説明する男性

(c) Adobe Stock

ビジネス文書で「なので」を使っていませんか?
  1. 「なので」の意味を確認
  2. 「なので」がビジネスシーンで避けられる理由

「なので」の意味を確認

日常的に使っている言葉ですから、「なので」を辞書で引くことは、なかなかないですよね。ここでは、あらためて辞書で意味を確認しておきましょう。

な‐ので
[連語]《断定の助動詞「だ」の連体形または形容動詞の連体形活用語尾+接続助詞「ので」》…だから。…であるから。「かぜ―学校を休んだ」「故障の原因が明らか―すぐに直せます」
[補説]近年、主に話し言葉で、順接の接続詞のように用いられることがある。「かぜを引いてしまいました。―、今日は学校を休みました」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「〜だから」という意味を持つことがわかりました。「かぜなので、会社を休んだ」というように通常、理由や原因(この例文の場合は「かぜ」)のあとに「なので」が続き、結論が続きます(この例文の場合は「会社を休んだ」)。

しかし、最近では、「かぜを引きました。なので、会社を休みました」というように接続詞として使われることも増えているようです。

「なので」がビジネスシーンで避けられる理由

「なので」は日常会話で使いやすい言葉ですが、敬語ではないため、ビジネスシーンではカジュアルすぎる場合もあります。正式な文書や重要な場面では、より適切な言葉遣いが求められるでしょう。次の項目で、言い換え表現を紹介しますので、参考にしてください。

ビジネスシーンにおける「なので」の適切な言い換え表現と使い方

適切な言葉選びは、あなたのメッセージをより明確に、そして効果的に伝える鍵となります。ここでは、「なので」をビジネスシーンで使える表現に言い換える方法を紹介します。

辞書

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ビジネスシーンにおける「なので」の適切な言い換え表現と使い方
  1. ですから
  2. したがいまして
  3. つきましては

ですから

「ですから」は、断定の助動詞「です」+接続助詞「から」が組み合わさった接続詞です。「だから」を丁寧にした言葉ですから、「なので」を丁寧に伝えたいときにぴったりの言葉でしょう。特に口語で使いやすいですね。以下に具体的な使い方を紹介します。

(例文1)説明会は午後1時から始まります。ですから、遅れずにお越しください。
(例文2)この地域は交通の便がいいところです。ですから、新しい店舗を出すには理想的です。
(例文3)この商品は限定販売です。ですから、お早めにご購入いただくことをおすすめします。

したがいまして

「したがいまして」は、接続詞の「したがって」を丁寧にした表現です。口語でもビジネス文書でも使うことができるでしょう。「だから」という意味を持ち、前の条件によって後の事柄が起こることを表します。

(例文1)交通機関の乱れが予想されます。したがいまして、ご来場の際は余裕を持ってお越しください。
(例文2)試作品のテスト結果が良好でした。したがいまして、正式な製品化に向けた準備を進めてまいります。
(例文3)新規のお客様が増加しております。したがいまして、サポート態勢をさらに強化する予定です。

つきましては

「つきましては」は、「ついては」の丁寧な言い方をした接続詞です。「それですから」という意味を持ちます。こちらも口語でも文書でも使えます。

(例文1)新しいプロジェクトが始まります。つきましては、来週に説明会を開催いたしますのでご参加ください。
(例文2)来月から新しい制度が導入されます。つきましては、社員の皆様には事前の準備をお願いしたく存じます。
(例文3)研究成果がまとまりました。つきましては、発表会を開催し、皆様にご報告させていただきます。

日常会話での「なので」の適切な言い換え表現と使い方

続いて、日常会話における「なので」の言い換え表現を紹介しましょう。「なので」ばかりを使いすぎるとうるさく感じられてしまいますから、言い換え表現も覚えておくと便利ですよ。

四人のビジネスマン

(c) Adobe Stock

日常会話での「なので」の適切な言い換え表現と使い方
  1. だから
  2. それで
  3. そういうわけで

だから

「だから」は、助動詞「だ」に助詞「から」が付き、自立語化したものです。前に来る文章が、「だから」の後に続く事柄の理由を示します。

(例文1)明日の朝は早い。だから、今日は早めに寝ようと思う。
(例文2)このところ天気が不安定だ。だから、傘を持って出かけたほうがいいよ。
(例文3)彼はいつも努力を怠らない。だから、いい結果を出せるんだと思う。

それで

「それで」は、先述した事柄を受けて、その結果を導くときに使われる接続詞です。

(例文1)昨日は忙しくて寝られませんでした。それで、今日は少し元気がないんです。
(例文2)彼は急用ができたそうです。それで、食事会に参加できなかったようです。
(例文3)風邪をひいてしまいました。それで、明日は休む予定です。

そういうわけで

「そういうわけで」も、先述した事が、後に述べる事の理由になる際に使われます。

(例文1)急に転勤が決まりました。そういうわけで、引っ越しの準備を急いでいます。
(例文2)この商品は不良品が多かったようです。そういうわけで、販売が一時停止になっています。
(例文3)この路線は工事中です。そういうわけで、今日は他のルートで移動しましょう。

最後に

ビジネスシーンでは、言葉遣いがあなたの信頼やプロフェッショナリズムを左右する大切な要素です。「なので」を適切に言い換えることで、相手に対する配慮が伝わり、より円滑なコミュニケーションが実現するでしょう。日常会話でも使える表現をうまく取り入れ、状況に応じた言葉選びを意識したいですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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