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仕事はやっぱり楽しいほうがいい?
仕事が楽しいとポジティブに捉えられることで、自分や日々の生活にどのような影響があるのでしょうか?心理カウンセラーの吉野麻衣子さんに、仕事を楽しいと感じられることによるメリットについて教えていただきました。
自分自身を肯定的に捉えることができる
一般的に仕事には1日のうち多くの時間を費やすことになるわけで、それを「楽しい」と感じられれば、自分自身をも肯定的に捉えることへと繋がると言います。
「1日に占める割合が多ければ多いほど『仕事=自分の生活』のようになります。その中で楽しいと感じることができると、『自分の人生がうまくいっている』と感じることに。その結果、自分に自信がつき、自己肯定感が上がって、心理的に満たされた状態となっていきます」(吉野さん)
自分自身を高い次元へ引き上げられる
吉野さんによると、仕事を楽しいと感じることでチャレンジがしやすくなり、自分自身をより高いレベルへと引き上げていくことに繋がるそう。
「『仕事が楽しい』という気持ちは、自分に対しての自信に繋がることから、より強い刺激を無意識のうちに求めるだけでなく、『自分ならできるかもしれない』とより一歩高い次元にいきたいという欲を引き出します。
また、気持ちが前向きになっていて熱量も上がっているうえに、自己肯定感も高まっているため、成功に対してのイメージがつきやすく、挑戦しやすい状況となります。成功しやすいマインドにもなっているため、自分のレベルを上げていくことが可能となります」(吉野さん)
仕事が楽しいと感じている人の特徴
楽しそうに仕事をしている人を見て、うらやましく感じることもあるかもしれません。それでは、仕事を楽しんでいる人にはおもにどのような性格や特徴が見られるのでしょうか?
何事もポジティブに考えられる
物事をポジティブに考えることができる人は、仕事に対しても楽しさを見出せる傾向があると言います。
「『大変な仕事や嫌な仕事でも楽しみを見つけられる』、『できない理由を並べずどうしたらできるかを考える』、『ピンチをチャンスと捉える』など、何事もポジティブに変換させて前を向いて頑張ることで、仕事を楽しいと感じることができます。ポジティブな人は周囲からも好かれ、さらに仕事で好循環が生まれます」(吉野さん)
切り替える力がある
失敗を引きずりすぎることなく切り替えができる人は、仕事を楽しいと感じられる可能性も高いと言えるそうです。
「誰しも嫌なことや失敗はあるもの。それをいつまでも引きずることなく、頭と心を切り替えて次に向けて歩める人は、周囲から見ても気持ちよく、チャンスを渡したいと思われるため、次のチャンスを手にしやすいと言えます。
それだけでなく、自分の中でも辛い気持ちをいつまでも引きずらないため、仕事を楽しむように自分を持っていくことができます」(吉野さん)
ストレス解消法を持っている
どんな人であっても、ストレスを覚えることはあるはず。そんなときに自分なりのストレス解消法を持っていると、仕事を楽しむ余裕を持てると吉野さんは言います。
「人は誰しも気付かないうちにストレスを持つものです。日頃から自分に合うリラックス法を持ったり、ストレスを自分でしっかり解消する方法を持つことにより、力むことなく、イライラして人に気付かないうちに当たることもなく、気持ちを楽に持つことができます。そのため、仕事を楽しいと感じる余裕も持てるようになります」(吉野さん)
常に未来志向
さらに、「今していることが将来、何にどう繋がるか」を考えているような、常に未来志向な人も仕事を楽しいと感じられる傾向にあるそう。
「日常的な仕事はもちろんのこと、どんな大変なことや難しいこと、嫌なことでも、『今のこの自分の仕事が将来にどう役立つか』、『自分の新しいビジネスやキャリアの軸として増やせることはないか』、『自分の武器にできないか』という角度で考えることで、やる気になるよう自分自身を奮い立たせることができるようになります。
それだけでなく、それを成し遂げるために『自分自身に足りないものは何か』を常に見極めながら、自己研鑽をしていくため、よりよい成果を残せるようになり、周囲から認められるだけでなく自分にも自信を持てるようになります。それがさらにいい成果を残す好循環になることで、仕事が楽しくなります」(吉野さん)
仕事が楽しい理由は?
仕事が楽しいと思うわけは人それぞれ異なるとは思いますが、たとえばどんな理由で楽しいと感じられるのでしょうか?考えられるおもな理由を、吉野さんに聞きました。
自分が必要とされていると感じられるから
1つ目のおもな理由として、「自分が人の役に立っていて、必要とされていると感じられる」ということが挙げられると言います。
「自分のしたことが人に喜ばれたり、感謝されたり、誰かの役に立っていると感じることができると、自分の存在価値を実感することができ、自己肯定感を得られます。
人は、『自分の存在が人の役に立っていて、人を幸せにできている』、『人に貢献できている』、『自分はここに存在していいのだ』と思えると、非常に幸せな気持ちになれます。こういったことから『仕事が楽しい』感じることが可能となります」(吉野さん)
自分が望む自分を出せていると感じられるから
また、今の仕事において「自分が望む自分を出せている」と感じられるということも、仕事を楽しいと思える理由になるそう。
「誰しもなりたい自分、憧れている自分というものが少なからずあります。それは、仕事のできる上司や先輩、テレビドラマや家族など、様々なものから影響を受けています。『自分が憧れているなりたいものになれている』ということを仕事という場面で感じることができると、よりその仕事に対して自分に自信を持つことができるため、その結果『仕事が楽しい』と思えるようになります」(吉野さん)
仕事が楽しくないと感じている人の特徴
仕事が楽しいと感じられる人がいる一方、仕事に対してをネガティブな思いがある人も多いはず。仕事が楽しくないと感じてしまう人には、おもにどのような特徴が考えられるのでしょうか?
自分で物事を判断したり、考えることができない
吉野さんによると、仕事に対して自ら考え、判断することができないために、仕事を楽しいと思えないという場合が考えられるそう。
「ルーティーンだけしていたり、人から押し付けられたという思いがあったりと、自ら創意工夫することなく、何も考えないでただ手を動かすだけでは、自分自身の成長もなく成果も得られません。
周囲からも『ただ言われたことだけをする』『改善ができない』『判断や考えることができない』と思われ、信頼や期待もあまりされないことから、責任ある仕事を任されないということにつながる可能性もあり得ます」(吉野さん)