「脱スーツ・デー」の金曜日にやる会議は、雰囲気もクオリティもいいんです
―――ではまず、「脱スーツ・デー」が職場に与えた影響について、教えてください。
宮本 剛さん(以下、宮本)非常に男性目線っぽい意見なんですけど、単純に華やいだと思います。
二俣元則さん(以下、二俣)そうですね。男の場合はいつも「金曜の服どうしよう」って悩んでいるけど、女性の場合、脱スーツ導入から半年以上経った今では、「こういう服を着ていきたいから週末買いに行こう」とか、考えていると思います。普段のお仕事モードと、週末のプライベートモードが徐々に融合されてきて、そこから明るさが生み出されてきているのかなと思います。
吉村 武さん(以下、吉村)軽さが生まれていますよね。仕事だからって身構えていなくて。あと、会議とか打ち合わせとかに、動きが出てきた気がします。
―――ムードだけじゃなく、実際の業務にも影響が出ているんですね。
吉村 そうですね。普通の日に、スーツでかっちり座ってやっている会議に比べると、金曜日の会議は、立ち上がって動いたり、身振り手振りとかを加えたりがあるような気がします。もちろん、服が動きやすいということがありますけど。
二俣 同感!明らかに雰囲気が変わりますし、発想とかも変わりますね。
吉村 出てくるアイディアの内容だったり、反応も全然変わってきていると感じています。議論が活性化しているような気がします。
宮本 それは大いにありますね。スーツでかっちりした雰囲気の中で重い話題について話をするよりも、カジュアルな格好で話したほうが明らかに発言しやすい空気になります。金曜日にカジュアルな格好でフランクに話をしたほうがアイディアも出やすく、翌週の仕事へのつながりも、いい雰囲気でできるようになりましたね。
「脱スーツ」が生み出すギャップが、仕事のメリハリをつけてくる
―――なるほど、そんなメリットが。「脱スーツ」これからも広がっていきそうですね。
二俣 ただ、これって、4日間スーツ着てやっているからこそ、意味があると思うんです。女性も、普段はある程度かっちりしているからこそ、金曜日にオープンマインドになれるわけであって。普段からカジュアルだと、その変化は生まれないんじゃないかな。だから、いちばん大事なのはギャップを作ることだと思いますよ。
吉村 ギャップは大事ですよね。
宮本 そのギャップが、ひとりひとりのキャラクターをハッキリさせてくれたりもしますよね。「脱スーツ・デー」が始まる前は、みんな同じような、画一的な服を着ていたけど、その人がアクティブな服を着ていたりして、本当はこういう一面があったんだ、って思ったり。
吉村 同僚でも、素の部分だったり、意外な一面だったりして、人となりがよりわかったほうが、仕事をしやすくなりますし、意見交換とか、後輩だったらアドバイスとかもしやすくなりますね。
二俣 そうそう。課長という立場上、部下を指導することが多いですが、金曜日だからこそ、できるアドバイスもあります。気楽に聞いてくれるし、キツイことを言っても、聞き流してくれそうな気がするので。逆に威厳がなくなりすぎて、言い方を考えなきゃと、悩むこともありますけどね。
宮本 まだ今は始まったばかりですがの移行期で、我々もみんなも、おっかなびっくりのところがあるけど、あと半年くらいで、もっと馴染んでいくかもしれないですね。
吉村 そうですね。週2日くらいあっても、いいかもしれませんね。
二俣 1日じゃなくてもいいかな、っていうのはありますよね。ただ、自分の「脱スーツ」の服を考えるのは、週1で限界ですね(笑)。
―――働く女性を取り巻く男性だからこそ見える視点がお伺いできました。今日は本当にありがとうございました!
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