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2024.02.17

ヨーグルトの効果とは?腸活の効果を引き出す正しい食べ方や注意点も解説

健康や美容にいいとされるヨーグルトには、どんな効果が期待できるのでしょうか。ヨーグルトといえば腸活を思い浮かべる方も多いと思いますが、実はただヨーグルトを食べるだけでは効果がないんです!今回は、ヨーグルトに期待できる効果や腸活に取り入れるときの正しい食べ方、注意点を解説。おすすめのヨーグルトも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

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ヨーグルトに期待できる効果

腸内環境を整える

ヨーグルトやキムチなどの発酵食品には乳酸菌をはじめとした、腸内細菌叢のバランスを整える生きた有用菌(プロバイオティクス)が多く含まれています。プロバイオティクスは食事から摂っても長期的には腸内に定着しないことが明らかになっていますので、自分の腸内にすむ有用菌を増やしていくことが重要。また、発酵食品に含まれる有用菌は生きたまま腸に届かなかったとしても、腸内環境の改善に役立つ働きがあります。


免疫力の向上

「免疫システムを担っているのは『免疫細胞』ですが、腸にはこの免疫細胞の約70%が集まっています。つまり、腸は免疫のカギとなる臓器です。そんな腸内には、多種多様な細菌が生息しています。それらは約 1,000 種 100 兆個にも及びます。これらの細菌がバランスをとりながら腸内環境を良い状態にしてくれているんです。腸内を顕微鏡で覗くとお花畑のように見えるので、『腸内フローラ』と呼ばれていますね」(江田クリニック院長・江田 証先生)

そんな腸内細菌の中には

・悪玉菌の増殖を防ぎ、病気のもとになる物質の発生を抑える「善玉菌」
・有害物質を増やす「悪玉菌」
・時に善玉菌、時に悪玉菌と腸内で優勢な菌の味方をする「日和見菌」

の3つがあるとのこと。

腸内環境が“良い”状態は、多種多様でバランスよく腸内細菌が存在していること。たとえ『悪玉菌』といっても消化・吸収を高め、健康維持のために必要な役割を果たしているので、一概に悪玉菌が無くなればいいというものではありません。しかし、腸内細菌が善玉菌優位であれば、消化を助けたり、ビタミンやホルモンの一部作るなど共生関係を保ち、免疫力が高まることがわかっています。」

「悪玉菌」というくらいですから、無い方がいいと思っていましたが、実は適度に必要な菌だっだとは!そんな「腸内フローラ 」を整えるには毎日の食生活が重要と江田先生は続けます。

「肉や魚介類など、動物性タンパク質や脂質の多い食事に偏ると悪玉菌が増える原因となります。腸内に様々な菌が存在するというのも整った『腸内フローラ』の重要なポイント。バランスの良い食事に加え、善玉菌を含むものと善玉菌のエサになるものの同時摂取がより効果的でオススメです。乳酸菌やビフィズス菌、酵母菌、麹菌などの善玉菌が含まれているものだと、ヨーグルトやぬか漬け、納豆、キムチ、味噌、チーズなどが挙げられます。これらは継続的に食べるとより効果的です。さらに、整腸剤もオススメですね。様々な乳酸菌やビフィズス菌が凝縮されており、便秘や軟便の改善にもつながります」

二日酔いの緩和

牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、胃の粘膜を守ってアルコール吸収を遅らせてくれます。ランチを控えめにして空腹状態でお酒を飲むと、悪酔いの原因になるので注意! 乳製品にはたんぱく質(アミノ酸)が豊富に含まれ、肝臓のアルコール代謝を助ける効果もあります。アルコール代謝にはビタミンB1、ナイアシン、亜鉛も有効。おつまみには枝豆や冷奴、焼き鳥が断然おすすめです。

骨量の低下を防止

骨量の低下を防止

「日本人は深刻なカルシウム不足で、特に女性は閉経後の骨量の低下に備えて、毎日コツコツ補給したいところ。カルシウムは乳製品に豊富ですが、不飽和脂肪酸を摂りすぎないよう、低脂肪のヨーグルトを」(あすけん管理栄養士・道江美貴子先生)

ヨーグルトに豊富なカルシウムは夜の時間帯のほうが吸収率が高まります。夕食後などに、上手に補いましょう! 骨の合成に必要なビタミンDも、日頃から積極的に摂取するのがおすすめです。

腸活に効果的なヨーグルトの食べ方

食物繊維と同時摂取で正しい腸活を

食物繊維と同時摂取で正しい腸活を
“腸活=ヨーグルト”の認識が多いようですが、ヨーグルトを食べるだけではあまり意味がないのだそう。

「腸活の主役は善玉菌とされていますが、実はその働きにあるんです。ヨーグルトに含まれている乳酸菌の多くは、胃酸に弱く、消化の過程でほとんど消滅してしまい、腸に届く時はほとんどが『死骸』に。『死骸』となっても善玉菌のエサとなり、増やすことに一役買っていることに間違いはありません。正しい腸活はヨーグルトに加え、発酵に必要なエサも並行して善玉菌に与える必要があります」(松生クリニック院長、医学博士・松生恒夫先生)

善玉菌の有効なエサとなるのが、“食物繊維”なんです。つい最近まで食物繊維は栄養のない『食べ物のカス』といわれ、栄養学的にあまり重視されてきませんでした。しかし、現在では、食物繊維は、炭水化物、脂肪、タンパク質、ミネラル、ビタミン、に次ぐ『第六の栄養素』と称されているんです。

「手軽に摂れる発酵性の食物繊維は、穀物や根菜類、海藻、フルーツなどにも多く含まれます。全粒小麦、小麦ブラン(ふすま)や玄米のふすま部分に含まれるアラビノキシラン、大麦やオーツ麦に含まれるβグルカン、菊芋や玉ねぎにふくまれるイヌリンなどが該当します」

松本先生オススメの食物繊維が豊富な食材
・全粒小麦、小麦ブラン、もち麦、大麦(穀物類)
・こんにゃく、ごぼう、菊芋(根菜類)
・わかめ、昆布(海藻類)


ヨーグルトを食べる効果的な時間帯は「夜」

ヨーグルトを食べる効果的な時間帯は「夜」
Y’sサイエンスクリニック広尾 統括院長・日比野佐和子先生によると、ヨーグルトは夕食後に食べるのがベストタイミングだと言います。

腸がもっとも活発になるのは起きてから15〜19時間後なのだそう。たとえば朝6時に起きた場合は、夜の21時〜1時ごろに腸で消化吸収を行うと言えるでしょう。そのため寝ている間も腸活動を促進できるよう、夕食後にヨーグルトを取り入れるのが良いのだそうです。

「冬場に冷えたヨーグルトを食べるのがつらい場合は、500Wのレンジで約40秒温めると食べやすくなります」(日比野先生)

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