会話に対して身構えている
会話に対して身構えてしまうのも、会話が続かない原因のひとつです。たとえば場を盛り上げようとして必要以上に気負っていると、気の利いた言葉が見つからずに、気持ちだけが空回りすることに。また、相手の反応を気にしすぎて、返事の前にいちいち考えこんでしまうようでは続く会話も続きません。コミュニケーションをうまく取ろうと身構えるあまりに、かえって相手を困らせてしまいます。
会話が受け身
常に受け身の姿勢で会話をしていると、相手から話題を提供されない限り会話が終わってしまいます。会話が苦手で話題が思いつかない場合と、相手任せでいいと考えているパターンがありますが、相手から会話を続ける気がないと思われてしまわないように注意しましょう。
単語で返答する
会話のテンポが悪くならないように端的に会話することも大切ですが、質問への回答が短いと会話がすぐに終わってしまいます。特に「うん」「そうだね」と会話を広げずに終わってしまったり、何に対しても「そうだよねー」「なるほどねー」と返したり、どうだった?と聞かれた時に「普通」などそっけない返事をしてしまうと、会話をしたくないから適当に返していると思われしまいます。
本音を知られたくない
相手に嫌われることを恐れて、本音を言えない人もいるでしょう。当たり障りのない会話を繰り返していると「何を考えているのかわからない」「どういう人かわからない」と、いつまでも距離が縮まらず会話が続かない原因になります・また、弱みを見せられない人も同じように、相手が壁を感じてしまう可能性が高いです。
スマートフォンを見ている
話題を探したり、間が持たない感じてついスマホを見てしまう人がいます。ずっと見ているわけではなくても、会話の途中で何度もチラ見していたり、SNSやゲームなどを立ち上げていると会話をする気がないと思われ、会話が終わってしまいます。会話をしている相手に目線を向けて、どうしても触る必要がある時には「ちょっとごめんメールだけ返すね」など相手の許可を取ると良いでしょう。
自然に会話を続ける方法
では相手の話に共感し、身構えずに会話を続けるには、どうしたらよいのでしょうか。自然に会話を続けるコツを紹介します。
端的な言葉で終わらせない
相手の質問に対して正確に素早く答えるだけでは、会話は続きません。仕事上のメールのやり取りであれば十分ですが、会話を続けたいのなら、端的な言葉で終わらせるのは避けるべきです。
相手の問いかけにたった一言で返事をするのではなく、他の情報を盛り込んでみましょう。たとえば、誕生日を聞かれたときに「〇月〇日ですよ」とだけ答えても、相手はそれ以上聞くことがなくなり「そうなんだ」と終わってしまいます。しかし、「〇月〇日ですよ。実は芸能人の〇〇さんと同じ誕生日なんです」のように、誰でも知っている人の情報を盛り込むだけで、相手は興味を持ち会話も盛り上がります。
自分が相手に質問するときも同じです。趣味を聞いて答えてくれた相手に「じゃあ出身は?」などと全く違う質問をすると、趣味の話題を続けようと準備していた相手は興ざめします。「なぜその趣味を始めたのか」「どこが好きなのか」など、深く掘り下げるように質問を続ければ、相手も喜びたくさん話をしてくれます。会話は「知りたいことだけ分かればいい」というわけにはいかないことを、覚えておきましょう。
聞き上手を目指す
会話は、相手があってはじめて成り立ちます。このため会話を続けるには、聞き上手になることがとても大切です。途中で否定したりつまらなそうな態度を見せたりせず、相手の話を最後まできちんと聞く姿勢を身に付けましょう。驚いたときには目を見開き、共感したら大きくうなずくなど、豊かな表情と相槌で、自分の気持ちを相手にしっかり伝えます。あなたが話を理解し共感していることが伝われば、相手も安心し会話が長続きします。
共通点を探す
相手のことをよく知らないうちは「こんなこと話しても大丈夫かな」などと警戒してしまい、何を話せばいいのか悩むかもしれません。しかし共通点が見つかれば親しみが増し、話題にも困らなくなります。
会話が続かない相手には、意識的に「どこ出身か」「スポーツはやっているか」など、共通点を探せそうな話題を振ってみましょう。首尾よく共通点が見つかったら、素直に喜びあうことも大切です。もし共通点が見つからなくても、それはそれでお互いのことを詳しく知るチャンスです。共通点探しは、会話を続けるよい口実ともいえます。
オウム返しをする
話題を見つけたり会話を掘り下げることが苦手な人は、質問をオウム返しをすることから始めてみると良いでしょう。何か聞かれたら、自分のことを答えたあとに同じ質問を返すだけでできるため、あれこれ考えずに試すことができます。この時「○○さんはどう?」と相手の名前を呼ぶとより良い印象を得られます。
話題を準備しておく
咄嗟に話題が思いつかない人は、あらかじめ準備しておくのもおすすめです。会話に苦手意識がある人は、その場ではなく後になってから気になることが出てくることも多いかもしれません。終わった話題だからと思わず、聞きたいことをメモしておきましょう。話題に上がった話以外でも趣味や休日の過ごし方、着ている服のブランドなど気になったことでも構いません。
相手を褒める
些細なことでも、褒められて嫌だと感じる人は少ないものです。「髪型いいね」「ネイルかわいいね」など相手の変わった部分を褒めたり「その考え方いいね」「話したら心が軽くなったよ」など会話の内容を褒めると良いでしょう。また、相手と頻繁に顔を合わせる場合は挨拶のついでにさらっと相手を褒めてみるのも良いでしょう。小さなポジティブな会話が積み重なることで、相手も心を開きやすくなります。
初対面の人とも盛り上がる会話のネタも紹介
どんな人でも、初対面の相手やあまり話したことがない人と会話するときは、話題を見つけるのに苦労するものです。会話が続かないと悩んでいる人は、いつでも使えるようなネタをいくつか用意しておきましょう。あらかじめ話題が決まっていれば、初対面の人と会話するときも緊張せず、自然に盛り上がれます。
趣味や好きなこと
趣味や好きな食べ物などは、質問のハードルが低い上に盛り上がりやすいおすすめのネタです。とくに毎日口にする食べ物の話題は、老若男女誰にでも使えます。好きな料理のジャンルから食材、おすすめのレストランまで、食べ物をきっかけにさまざまな話題へ広げていくことも可能です。一方、趣味の話題は、相手のことを知りたいときに有効。自分と好みが似ていれば一緒に盛り上がれますし、似ていなくてもいろいろな話を教えてもらうことで、会話が楽しく続きます。
出身地や住まい
出身地や住まいについての質問も、初対面の人と会話する際によく登場するネタです。もし出身地が同じだったり、訪れたことがある場所だったりすると、それだけで親近感が湧いて会話が弾みます。
有名な観光地であれば、地元の人しか知らない穴場スポットを聞いてみるのもおすすめです。住まいについても同じことがいえます。もしかすると相手の家の近所に住んでいたり、以前の職場の近くだったり、通勤に同じ電車を利用していたりすることもあるかもしれません。
全く知らない場所に住んでいる場合は、街の雰囲気や住み心地を聞くことで会話を続けられます。自分の出身地や住まいについても積極的に話すようにすれば、相手もあなたとの会話を楽しんでくれるはずです。
テレビの話
話題のニュースをはじめ、ドラマ、音楽など見ているものを聞くと相手の趣味がわかるほか、ジャンルも幅広いため相手にハマる話題が見つけやすいのがテレビの話です。相手がネット配信なども含め番組を見ないという人だった場合は、家での過ごし方を聞いてみるのも良いでしょう。
仕事の話
仕事の話も、初対面で話しやすい話題のひとつです。「おしゃれですね。お仕事は何をなさっているんですか?」など、相手の仕事内容を聞いて、興味を持った部分を深掘りしてみると良いでしょう。二度目以降も、あるある話やこんな時にどうする? という質問や情報交換など、共通の話も多いでしょう。
失敗談
相手に心を開いてもらうためには自己開示することも重要です。欠点がない人はとっつきにくい印象を与えがちですから、過去の失敗談を面白おかしく話すのが良いでしょう。親近感が湧き、話しやすい人だと思ってもらえる可能性が上がります。
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