「ご尽力」と「お力添え」の違い
「ご尽力」と「お力添え」の違いは、助けてもらうときの労力の程度です。例えば、「お力添え」は「助ける」という意味がありますが、「ご尽力」はただ単に助けるだけでなく「助けるために精一杯努力する」というニュアンスが含まれます。
目上の相手に対してどちらの言葉を使うかは、本人の判断次第。状況に合わせて適切な言葉を選択してくださいね。
目上の人に使える「ご尽力」の例文
次は、ビジネスの場面で役立つ「ご尽力」の例文を紹介します。目上の人に対して使える表現なので、さまざまなシーンで活用してみてください。
ご尽力いただき
「ご尽力いただき」は、目上の人の行動に対してお礼を伝えたいときに使える表現です。仕事が無事に終了したり目標を達成したりしたときには、しっかりお礼を伝えて次の仕事に繋がる対応を心がけましょう。
・この度は〇〇にご尽力いただき、感謝申し上げます
・〇〇には幅広くご尽力いただき、深く感謝いたします
一方、同僚や部下など同じ立場や地位の低い人に対しては、「尽力してもらい」を用いることもできます。
ご尽力のおかげ
「ご尽力のおかげ」は、敬意を示した表現なので目上の人に対して使える表現です。この表現の良いところは、敬意を示しつつ感謝の気持ちを伝えられること。ビジネスだけでなく、プライベートでも使える表現でです。
・これもひとえに、〇〇さんのご尽力のおかげです
・〇〇さんのご尽力のおかげと厚く御礼申し上げます
「ご尽力」だけでも十分お礼の気持ちを伝えられます。しかし、「〜のおかげで」を付け加えることで尽力が強調されるため、より深い感謝の気持ちを伝えることができるのです。
ご尽力の賜物
「ご尽力の賜物」は、力を尽くしてもらったおかげで成し得た成果や恩恵のことをいいます。とても丁寧な表現で、取引先の社長や代表者など特別な地位にある人に最適なフレーズです。
・ご尽力の賜物だと深く感謝申し上げます
・これもひとえに〇〇さんのご尽力の賜物です
「ご尽力のおかげ」と似ていますが、「ご尽力の賜物」と言うほうが丁寧な表現になり、日常生活ではあまり使われることがありません。また、話し言葉より書き言葉として使われることが多いです。
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並々ならぬご尽力
「並々ならぬ」とは、「並大抵ではない」「普通ではない」という意味。こちらが想像していたよりもはるかに、お世話になった、力を貸していただいたという場合に、このように表現します。目上の人へ感謝の気持ちを伝える時やスピーチなどで使えます。
・業界シェアNo.1になれたのは、皆様の並々ならぬご尽力のおかげでございます
・この成果は、〇〇様の並々ならぬご尽力の賜物です
「〜様の並々ならぬご尽力のおかげです」などと伝えるのが一般的ですね。かしこまった表現なので、ここぞという場面で使われる傾向があります。
「ご尽力」の言い換えとして使える、5つの類語
ここからは、「ご尽力」の類語として使える言葉を紹介します。ニュアンスが少しずつ異なるので、状況に合わせて使い分けるようにしましょう。
ご協力
「協力」の意味は、以下のとおりです。
[名](スル)力を合わせて事にあたること。「―を仰ぐ」「事業に―する」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「ご協力」は、ビジネスシーンで頻繁に出てきます。この表現は社内外問わず使用できることはもちろん、依頼や感謝を伝えたいときなど幅広く使える便利な言葉です。また、ビジネスのメールでも結びの言葉としても使われます。
・ご協力のほどよろしくお願いいたします
・ご協力賜りますよう、お願い申し上げます
・積極的にご協力賜り、感謝申し上げます
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