「ご依頼くださる」との違いは?
ビジネスの場では「ご依頼くださる」という表現も使われます。「ご依頼いただく」と「ご依頼くださる」にはどのような違いがあるのか理解しておくといいでしょう。
「ご依頼いただく」も「ご依頼くださる」も、意味は「依頼してもらう」「依頼してくれる」とあまり変わりはないように思えますが、「ご依頼」と「いただく」「くださる」に分けて考えると、その違いがよく理解できるでしょう。
「ご依頼いただく」は、「ご依頼」に「いただく」を付けた謙譲語です。一方、「ご依頼くださる」は、「ご依頼」に「くださる」を付けた尊敬語です。どちらも敬語に変わりはありませんが、厳密には謙譲語と尊敬語という違いがあるのです。
主語を考えると、さらに理解しやすいかもしれません。「ご依頼いただく(依頼してもらう)」は「(私が)依頼してもらう」、「ご依頼くださる(依頼してくれる)」は「(相手が)依頼してくれる」ということになります。
「ご依頼いただく」と「ご依頼くださる」は、主語が自分自身である謙譲語と、主語が相手である尊敬語の違いなのです。ただ、どちらも意味はほとんど変わりありませんので、類語として使い分けられるとよいでしょう。
「ご依頼いただきました」の英語表現とは?
「ご依頼いただきました」は、英語ではどのような表現が使えるかも知っておくといいでしょう。
「依頼」は英語では「request」という単語に相当しますが、状況に応じてさまざまな表現を使うことができます。いくつか覚えておくと便利です。
「I am sending you the documents that you requested.」
(ご依頼頂いていた資料をお送りします。)
「I will send the data that was requested.」
(ご依頼のデータをお送りします。)
「We have a favor to ask of you.」
(あなたに依頼したいことがあるのですが。)
最後に
ビジネスシーンでは避けては通れない、「ご依頼いただきました」というフレーズ。自分で使う場合、相手から使われる場合、どちらの機会も多くあると思います。
「ご依頼いただきました」を正しく理解して使いこなせるようになると、礼儀正しい言い回しや、違和感のないスムーズな文面で相手とやりとりできるようになるでしょう。普段の会話やメールなどで積極的に使って、自分の言葉として馴染むようにしておきましょう。