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2021.05.18

家でできる〝子どもの金融教育〟|まずは身近な〝マスクの値段〟から話してみよう

最近、本屋さんでよく見かける「子どものお金本」。『10歳から知っておきたいお金の心得』を監修した、キッズ・マネー・ステーションの八木陽子さんと髙柳万里さんに〝子どもの金融教育〟についてお話をお聞きしました。

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今、なぜ子ども向けのお金本が多く出版されている?

『10歳から知っておきたいお金の心得』を監修した、キッズ・マネー・ステーションの八木陽子さんと髙柳万里さんに、今なぜ金融教育が必要かというお話を聞きました。

「ひとつの理由が、人生100年時代といわれる長寿社会に突入したことです。自助努力で自分の人生を切り開き、老後資金の準備をする時代になったため、個人がお金との付き合い方を見つめ直す必要性が出てきました」(八木さん)

「お金に関わる犯罪や事件などの様々なトラブルが急増しています。また、SNSやネット詐欺等を通して、子どもたちがお金のトラブルに巻き込まれるニュースを聞くようになってきたのも一因です」(髙柳さん)

金融に対する関心が高まり、子ども向け金融教育関連の書籍が注目されているのも、そのような社会環境の変化が影響しているのでしょう。

世界主要国では当たり前な「金融教育」。さて日本では…

日本と世界の金融教育はどのように違うのでしょうか?

「世界にはアメリカ、イギリス、オーストラリアなど、金融教育が当たり前のように社会に組み込まれている国があります。学校の授業で取り入れられたり、国家戦略的に政策として導入されたりします。対して日本はどうでしょう。皆さんは学校で〝消費者としての権利〟くらいは習ったかもしれませんが、〝資産運用〟や〝ライフプラン〟などについて学んだことのある人は少ないのではないでしょうか 。日本は世界的に見て、金融リテラシーが低いといわれる調査もあります。ワーママの皆さんには、是非ご家庭で【お金について】子どもと話し合っていただければと思います」(八木さん)

家でできる「金融教育」、まずは身近な〝マスクの値段〟から

親世代もしっかりとした「金融教育」を受けていないため、 子どもへどのように伝えていいかわからないのが現状ではないでしょうか。そんなアラサー・アラフォー世代でも、今1番身近なアレを例に出すと伝えやすいようです。

「例えば、コロナ禍で一時期高騰していた『マスク』の値段について子どもと話してみましょう。お金の話をするのに、まずは〝物の値段〟から始めるとスムーズかと思います」(髙柳さん)


「今回の新型コロナウィルスで、子どもたちもマスクが必須な毎日となりました。ご家庭でもマスクが買えなかったり、買うために薬局に並んだりしたことがあるかもしれません。そんな姿を子どもたちはしっかりと見ていたと思うので、【マスク】を題材に出して説明してみましょう。


新型コロナが蔓延する前、薬局にはいつもマスクが売られていて、50枚入りで約700円くらいだとします。(〝需要〟と 〝供給〟のバランスが取れているのでマスクの値段が安定している状態)

しかし、新型コロナが感染拡大しパンデミックになると、店頭からマスクが消えました。入荷すると50枚入り700円のマスクは、2300円と3倍以上の値段で売られるように。ネットの世界だと、中には1万円以上もするものまでありましたよね。(〝需要〟が大きくなり〝供給〟が間に合わず、マスクの値段が上がる

コロナ発生から1年経った今、マスクは800円と元の値段に近づいてきました。(また〝需要〟と 〝供給〟のバランスが戻る


この話で、上のイラストにもある〝需要〟と 〝供給〟の説明がつき、〝物の値段〟の理解に繋がるのではないでしょうか。

物の値段が決まるのには、ほかにも様々な要因がありますが、身近な『マスク』の値段の変遷を例に挙げることで、【需要と供給のバランスによって値段が変わる】ということが、子どもにもイメージしやすくなると思います」(八木さん)

普段の買い物で「値段」を知ろう!

「需要と供給以外にも、同じマスクがお店によって値段が変わることもありますよね。『同じ商品だけど、こっちのお店のほうが安いね』と子どもに声がけしてみてください。『なんでこっちのお店の方が安いの?』と聞かれたら、お金への関心を深めるチャンスです。『こっちのお店の方が安く仕入れられたのかもね。それとも、特売日でお客さんを集めるためかな?』など、値段が安い理由を子どもと一緒に考えてみるのもいいですね。まずは、普段の買い物から金融教育をスタートしてみてください」(髙柳さん)

「日本は〝お金の話をするのは下品〟〝子どもはお金の話をしてはいけない〟など道徳心が根付いていますが、一生付き合っていくことになるお金に対し、正しい知識・教育を与えるのは大人の役目ではないかと思います。身近なところで、金融教育ができる!と感じていただけたら嬉しいです」(八木さん)

子どもがお金に興味を持ったら絶好のタイミング! 親子で金融教育の学びを深めてみてはいかがでしょうか。

構成・文/福島孝代

写真/(C)Shutterstock.com

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「10歳から知っておきたいお金の心得」(えほんの杜)

●モノの値段が分かる「物の価値」
●今話題のキャッシュレス「未来のお金」
●お金を預ける「銀行」の役割
●会社を応援する「投資」について
●社会や私たちの暮らしを支える「税金」「社会保障」
これらを楽しく知ることができるよう解説。
八木陽子がめぇめぇ先生、髙柳万里がまりまり先生として掲載されています。子どもから大人まで分かりやすいと評判のお金が学べる書籍です。

キッズ・マネー・ステーション代表

八木陽子

2005年から、お金やキャリア教育を普及する「キッズ・マネー・ステーション」を主宰。現在、約300名の認定講師たちが所属し、全国の学校で授業や講演などを行う。2017年度4月から文部科学省検定の高等学校家庭科の教科書に日本を代表するファイナンシャルプランナーとして掲載される。
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キッズ・マネー・ステーション認定講師

髙柳万里

金融教育を受ける機会を得られないまま社会人となり、自身がお金のやりくりに悩んだことから金融リテラシーの必要性を痛感しFP資格取得。親子向けワークショップや「おこづかい」を活用しながら、子どもたちの金融リテラシー向上のために日々試行錯誤しつつ活動中。「常識にとらわれず、実践から学ぶ」がモットーです。
HP

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