「傲慢」の意味
「傲慢」は「ごうまん」と読み、思い上がった気持ちで人を見下したり、馬鹿にしたりする様子という意味があります。傲慢の「傲」は訓読みで「おごる、おごり」と読み、意味も「おごり高ぶる」です。
そして、「慢」は自分を偉いと思い、周りに横柄な態度をとる、わがままに振る舞うことを意味します。この2つの文字が合わさり、「傲慢」という言葉が生まれました。
■四字熟語「傲慢無礼」「傲慢不遜」の意味
傲慢は四字熟語の「傲慢無礼」と「傲慢不遜」にも使われています。「傲慢無礼」の「無礼」とは、礼儀を知らないこと。つまり、おごり高ぶり、礼を欠いた態度をとるという意味です。「傲慢不遜」の「不遜」は、他人を敬うことがない様子を表し、「傲慢不遜」とはいい気になって人に従わず、見下す様子を指します。
ちなみにこれらに似た言葉に、「傲岸無礼」と「傲岸不遜」が挙げられるでしょう。この中の「岸」とは切り立った崖を表しており、「際立って高い」、「角立つ様子」の意味です。つまり「傲岸」は、お高く留まって威張ることを意味します。
「傲慢」も「傲岸」も似た意味ですが、傲慢はうぬぼれを表していることに対し、傲岸は自分は優れているという認識があり、他人を馬鹿にしたり、敬うことがなかったりする様子を表すという違いがあります。
「傲慢」の使い方と例文
傲慢は人を見下して馬鹿にするという意味があるので、「人柄」や「態度」を表す場合に使います。使い方と例文をご紹介しましょう。
■「傲慢」はマイナスのイメージを持って使われる
傲慢は「人柄」や「態度」を表す際に用いる言葉で、「思い上がっている」「人を馬鹿にする」というマイナスのイメージで使われます。そのため、もしもあなたが他人から「傲慢な人(態度)だね」と言われた場合、自身の態度や振る舞いを見直したほうがいいでしょう。
「傲慢」の例文
傲慢の例文をご紹介します。
・君のその傲慢な態度は直した方がいいよ。
・彼女のように傲慢な人にはならないように注意しよう。
・あれほどまでに傲慢な社長では、社員は苦労していることだろう。
「傲慢」の6つの類義語と例文
「傲慢」の類義語は「高慢」、「横柄」、「驕傲」、「高飛車」、「尊大」、「居丈高」の6つです。それぞれの意味と、使い方を例文でご紹介します。
1. 高慢
「高慢(こうまん)」の意味は、自分が優れていると思い上がって、相手を見下すことです。傲慢と意味が似ていますが、違いは行動にあります。
傲慢は相手を見下し、無礼な態度をとること。一方、高慢は相手を見下しますが、あからさまな態度には出しません。相手を見下していることを態度に出すかどうかが傲慢と高慢の違いです。
・彼女は高慢ちきなところがあるから、あまり話したくない。
・彼の高慢な態度を見ているとイライラしてしまう。
2. 横柄
「横柄(おうへい)」は人を見下して偉そうにする態度を指す言葉です。横柄も傲慢と似ていますが、横柄は偉そうな態度をとるという点が傲慢と違います。
・いくら社長の娘だからといって、彼女の横柄な態度にはうんざりしてしまう。
・あなたの股を広げた座り方は、横柄に見えるから気を付けた方がいいよ。
3. 驕傲
「驕傲(きょうごう)」は、おごり高ぶることや、傍若無人な様子を意味します。
・彼の驕傲な態度では、周りの人は付いてこないだろう。
・あまりに驕傲な態度でいると、将来後悔することになるよ。
4. 高飛車
「高飛車(たかびしゃ)」とは、威圧的な態度をとる様子です。傲慢は人を見下す様子を表しますが、高飛車は人を見下し、さらに攻撃的な様子であることを表します。
・高飛車な態度の彼女は、いったい何様のつもりなのだろう。
・例え美人でも、高飛車な人は好きではない。