3. 体格の良い人
「貫禄がある」という表現は、内面や態度だけでなく、体格を指す言葉としても用いられます。そのため、がっしりとした体格の人は「貫禄がある人だ」と認識されることもあります。言われる相手によっては、皮肉に捉えられる可能性があることも覚えておきましょう。
女性にもOK?「貫禄」を使うときの3つの注意点
主に男性に使用することが多い「貫禄」という言葉は、女性に伝えるときは配慮が必要です。また、目上の人には失礼のない言い回しが求められます。「相手を褒めたつもりが失礼なことをしてしまった」ということのないように、「貫禄」を使うときの注意点もふまえておきましょう。
1. 女性に使うときは配慮が必要
体格を意味することもある「貫禄」という言葉は、女性には皮肉と受け取られる可能性もあります。男性に使用するケースが多いため、「貫禄がある」と言われることに違和感を覚えることもあるでしょう。
「仕事ぶりが落ち着いて堂々としている」「気品がある」と意味で「貫禄がある」と伝えたいときは、具体的な内容を付け加えることが大切です。誰かに「貫禄があるね」と言われたときにも、「貫禄」の正しい意味を思い返し、褒め言葉だと素直に受け取りましょう。
2. 目上の人へ「貫禄が出てきた」と伝えるのはNG
「貫禄が出てきた」は、相手の成長を認めるときに使用する言葉です。上司から部下へ伝えるときは褒め言葉ですが、目上の人へ「貫禄が出てきましたね」と言うのは失礼にあたります。
前述したように、「貫禄」には「威厳」という相手を尊敬する意味合いも含まれます。上司に「貫禄が出てきましたね」と伝えると「今さら貫禄が出てきたとは、今までどう思っていたんだ?」と不信感を与えかねません。
目上の人には「貫禄がありますね」という言い回しをするように心がけましょう。
3. 内面を意識した言葉を添える
「貫禄」という言葉を使うときは、相手の内面を意識した言葉を添えましょう。「貫禄がある」という言葉だけでは、内面を指しているのか体格を意味するのか、不確かな面があるからです。
「トラブルにも冷静に対応できるようになったし、だいぶ貫禄がついてきたね」
「長年の経験に裏打ちされた、貫禄のあるお仕事ぶりに憧れます」
このように、内面から現れる「貫禄」について言葉を添えれば、よりていねいな表現になります。多くの人と関わるビジネスシーンこそ、正しい言葉遣いを身に付けていきたいですね。
「貫禄」の英語表現をマスター
「貫禄」は、英語で「presence」「dignity」と表します。「presence」は、他人に影響を与えるような態度や存在感を意味する言葉です。「dignity」には、尊厳や品位といった意味合いがあります。
「貫禄がある」「貫禄がある人」と相手に伝えたいときには、以下のように表します。
・Her looks dignified though her’s young.
(彼女は若いけど貫禄があるね)
・He is a dignified person.
(彼は貫禄のある人だ)
反対に「貫禄がない」と表現したいときには、「欠けている」「持っていない」という意味を持つ「wanting in」や「do not have」を使用しましょう。
・He ie wanting in dignity.
(彼は貫禄のない人だ)
・I’m terribly sorry,but you don’t have dignity.
(申し訳ないが、君には貫禄がないね)
以下のように「貫禄がつく」と相手を褒める英語表現も、合わせて覚えておきたいですね。
・You look very dignified.
(貫禄がついたね)
・She has gained a lot of presence lately.
(最近ずいぶんと貫禄がついてきたね)
「貫禄」の意味を理解し気品ある大人を目指そう
「貫禄」という言葉は、その人に備わった威厳や態度を表します。相手に「貫禄がある」と伝えるのは褒め言葉となる一方、立場や言い回しによっては誤解を与えることもあるため、使用時は配慮が必要です。言葉の正しい意味と使用法を理解し、「貫禄がある」と言われるような気品ある大人を目指しましょう。
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