「高覧」は「ご覧ください」よりも丁寧な言葉です。
Summary
- 「ご高覧」(ごこうらん)とは、「ご覧ください」をより丁寧にして敬意を込めた言葉
- 目上でも直属の上司などの身近な人には使わず、主に書き言葉で使用する
- よく調べて受け取る「ご査収」と、見ることを意味する「ご高覧」の違いに注意
Contents
「ご高覧」とはどういう意味?
ビジネスの場面でよく見かける「ご高覧」という言葉、読み方は「ごこうらん」です。スムーズに使えたらかっこいいですよね。ここでは、正しい意味について解説していきます。

「ご高覧」は「ご覧ください」をより丁寧にした言葉
「高覧」とは、目上の人に見てもらうことに対して敬意を示す言葉です。この言葉に、さらに尊敬の意味を表す「ご」をつけているため、より丁寧にかつ最大級に相手を敬っていることがわかります。
「ご覧ください」の「ご覧」は見ることの尊敬語を意味します。また、「ご覧ください」の「ください」は、補助動詞として付属的な意味を添えているだけです。
このことから考えると、敬う意味が二重に込められた「高覧」は「ご覧ください」よりも丁寧だということがわかります。

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余談:三国志と関係がある?
三国志の武将に「高覧」という人物がいましたが、今回は関係がありません。この言葉の由来になっているというわけではないので、誤解しないようにしましょう。
ちなみに、高覧という人物は中国後漢時代末期の武将で、一騎打ちをするなど、強くて勇気のある武将だったようです。
「ご高覧」をビジネスで使うときの注意点
目を通していただきたいものがある場合にとても便利な「ご高覧」。しかし、ビジネスの場面で誰に対しても使えるというわけではありません。以下に注意点を挙げていきます。
「ご高覧」は同僚や部下には使わない
「ご高覧」は、とても丁寧に相手を敬う言葉です。そのため、同じ会社の同僚や部下には使用しません。大切なお客様や上司など、目上の方に使用する言葉なので注意しましょう。
「ご高覧」は目上の人であっても、身近な人には使わない
直属の上司など、自分より目上であっても身近な存在の人に「ご高覧」を使用すると、不自然で硬い表現になってしまいます。自分と相手の関係をよく考えて使用しましょう。

身近な目上の人に「ご高覧」は使わず「ご覧ください」を使用する方が自然です。
「ご高覧」の後は、「賜る」「いただく」「供する」
「ご高覧」は名詞です。そのため、単独では使用せず他の言葉と組み合わせて使用します。頻繁に使用されるのは「賜る」「いただく」「供する」です。二重敬語には当たらないのでご安心ください。
【実際のエピソード】「ご高覧」に関する成功談・失敗談
「ご高覧」という言葉に関する体験談には、どのようなものがあるのでしょうか? ビジネスシーンにおいて、何か気づきや学びを得た実際のエピソードを紹介していきます。
【episode1】重要な提案書提出時の最上級の敬意表現
Yさん(管理職、37)
若手時代、役員や大手クライアントに提出する「最終決定を求める」非常に重要な提案書の送付メールを上司が作成しているのを見た時のことです。上司は結びの言葉で「ぜひ、ご高覧いただけますと幸いです」と記していました。当時、私は「ご覧ください」の丁寧語である「ご査収ください」や「ご確認をお願いします」を使っていたので、気になって聞いてみたのです。すると上司は「役員や社長といった相手に、『時間を使って細部まで目を通し、判断していただく』ことを願う際には、『ご高覧』が最も敬意を伝えられる」と教えてくれました。この経験から、私にとって「ご高覧」は、目上の人への最上級の依頼として定着しました。
【episode2】依頼文書における「ご査収」との混同
Kさん(管理職、40)
私が若手だった頃、クライアントに契約書と同時に単なる参考資料をメールで送付した際、何も考えずに「別紙資料をご高覧ください」と書いてしまいました。後日、上司から「『高覧』は目を通して内容を検討してもらう時に使う。契約書などの『受け取って確認するだけ』の文書には、中身を細かく検討する必要がない『ご査収』や『ご確認』を使うべきだ」と注意を受けました。以来、「ご高覧」は〝内容の検討や判断を求める重要な資料〟に限定して使うよう徹底しています。
「ご高覧」を使った例文
「ご高覧」は、主に書き言葉で使用します。口頭で使うことはほとんどなく、書面やメールなどの文書での使用が基本です。以下に例文をご紹介します。

「資料を同封いたしますので、ご高覧ください」
目を通していただきたいものをメールや文書で送る場面などにおいて、上記の文章を使用します。資料や招待状などはもちろん、履歴書を送る際にも使える表現です。就職活動や転職活動にも活用していきましょう。
「こちらの文書をご高覧に供するとともに、活用いただければ幸いです」
「ご高覧に供する」は定型句的な表現で、頻繁に使用されるので覚えておいて損はないでしょう。「供する」とは、身分の高い人などに、差し上げるという意味の動詞です。



