注意したいNG表現
うっかりNG表現を使ってしまうと、相手に失礼な印象を抱かれてしまうことも…。事前にチェックして誤用を防ぎましょう。
「ご拝受いたしました」
より丁寧な表現にしようと、「ご」をつけてしまうのはNG。「拝受」は謙譲語であり、「自分自身の動作」をへりくだって表現する敬語です。対して接頭語「ご」は一般的に、「相手の動作」を立てるニュアンスがあります。このふたつが揃うことで、不自然な印象になってしまいます。
「拝受いたしました」で十分丁寧な表現ですので、そのまま使いましょう。
「ご拝受ください」「拝受していただけますか」
先述の通り、「拝受」は自分の動作をへりくだっていう謙譲語です。相手の動作に使うと無礼な印象を与えてしまうので要注意。「お受け取りください」「お受け取りいただけますか」などに言い換えましょう。
類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
ここでは、「拝受」の類語をご紹介します。どのような違いがあるかを理解し、相手や場面によって使い分けましょう。
「査収」
「査収」は、金銭・物品・書類などをよく確認して受け取ることを指します。「拝受」と違い謙譲のニュアンスはないため、相手に何かを受け取って欲しい際「ご査収ください」などの言い回しで用います。
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「頂戴」
「頂戴」は「もらう」の謙譲語で、「拝受」と非常に近い意味合いを持つ語です。「頂戴いたしました」は二重敬語になりますので、「頂戴しました」と使いましょう。
「ご笑納」
「ご笑納」は、ご祝儀やギフトなど誰かに贈り物をする際に使う語です。「ご笑納ください」と言うことで、「つまらないものですが笑ってお受け取りください」という気持ちを伝えることができます。
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「拝受」の英語表現は?
「受け取る」という意味を持つ英語についてご紹介します。
1:「I have received those documents」 (資料を拝受しました)
ビジネスでよく使われる英語表現が“receive”です。「もらう」という意味の“get”よりもやや堅い表現なので、書き言葉やビジネスシーンでは“receive”を使うと良いでしょう。
2:「I accepted a gift from you」 (あなたからの贈り物を受けとりました)
“receive”は受身な表現であるのに対し、“accept”は積極的に、喜んで受け取る際に用いる表現です。特に贈り物をいただいた際などは、“accept”を使って喜びを伝えると好印象です。
「拝受」の意味や使い方についてご紹介しました。日常会話ではあまり聞き慣れない言葉ですが、ビジネスでは丁寧で知的な印象を与えるとても便利な言葉。ぜひ、使い方をマスターしましょう。また、何かを受け取った際は、感謝の言葉を添えることを忘れないでくださいね。
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