5:客観的な視点をもつ
経緯報告書を書くうえで必要なのは、客観的な視点をもつことです。実際に起こったこと以外の内容を経緯報告書に記載すると、読んだ相手に誤った受け取り方をさせる可能性があります。
そのため、経緯報告書に自身の感情といった主観的な表現を盛り込むのは不適切です。起こったトラブルの内容や進捗のみに絞り、客観性をもって記載するようにしましょう。
【シーン別】経緯報告書の書き方
経緯報告書を作成するおもなシーンは、社内向け・社外向けの2パターンです。どちらも記載する内容に違いはありません。ただし、社外向けの経緯報告書は、社内向けのものよりも慎重に作成する必要があります。
ここでは経緯報告書の書き方をシーン別に解説します。なお、経緯報告書はエクセル用のテンプレートを使って作成することも可能です。基本的な書き方を押さえつつ、ときには便利なツールを使って正しい経過報告書を作成しましょう。
【社内向け】経緯報告書の書き方
社内向けの経緯報告書には、トラブルの進捗や今後の対処法を記載します。おもな内容は以下を参考にしてください。
・作成日時
・文章の作成者
・「◯◯に関する経緯報告書」というタイトル
・トラブルの発生日時
・トラブルの内容
・トラブルが起こった原因と現状
社内向けであれば、具体的な対策などの細かい部分は口頭で説明しても構いません。
【社外向け】経緯報告書の書き方
社外向けの経緯報告書には、トラブルに関する事実をわかりやすく記載します。ただし、相手との関係性によっては、事実をすべて記載しないほうがいいケースもあるため注意しましょう。
社外向けの経緯報告書は、自社の公式文書として扱われます。そのため、どのような内容を含めるのかは上司と相談するのが無難です。
社外向けの経緯報告書の基本的な流れは以下を参考にしてください。
・◯◯に関して調査を行いましたので、ご報告いたします。
・◯月◯日◯時頃、〇〇による問題が発生いたしました。〇〇のように対処し、結果△△となりました。
・関係者に聞き取り調査を実施し、以下の原因が判明いたしました。
・二度とこのような問題が発生しないよう、再発防止に努めます。
メールでの経緯報告書の送り方
経緯報告書をメールで送る際は、件名を「〇〇に関する経緯報告書」にするのが一般的です。先頭に「【重要】」などをつけると、相手に読み飛ばされにくくなります。
本文の書き出しは、「〇〇の件について、以下の通りご報告いたします」などが適切です。経緯の部分を「>>>」「<<<」などで囲むと、重要な箇所がわかりやすくなります。
メールの本文で報告する際は、経緯を箇条書きで記載します。文書での報告を求められた場合は、経緯報告書の文書ファイルを添付しましょう。
注意点として、メールには情報漏洩のリスクがあります。そのため、「文書ファイルを暗号化する」「紙ベースの報告書を作成する」といった対策が必要なケースもあると覚えておきましょう。
正しい書き方で経緯報告書を提出しよう
経緯報告書は、業務上のトラブルが発生した際に作成する書類です。トラブルの内容や現在の状況、今後の展開などを報告することが目的です。
「5W1Hを意識する」といった5つのポイントを押さえておくと、読み手にとってわかりやすい経緯報告書がつくれるでしょう。なお、経緯報告書をメールで送ることもありますが、その際は情報漏洩リスクへの配慮が大切です。
必要に応じて正しい経緯報告書を作成できるように、作成の目的や書き方を理解しておきましょう。
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