2.カオスの状態を表す時
さまざまなレベルのものが、整理されていない状態でごちゃちゃとあるカオスの状態を表す場合にも玉石混交を使います。例えば、以下の例文のように表現できるでしょう。
【例文】
・図書館前の広場で開催されているフリーマーケットの食器コーナーは【玉石混交】だったので、掘り出し物を見つけるのにかなり時間がかかりました。
・電気店の店頭に「特価品」と書かれた段ボールが置いてあり、その中には多種多様な電子パーツがぎっしり詰まっていて【玉石混交】だった。
玉石混交の類語2つ
玉石混交にはいくつかの類語があります。その多くには「玉石」という語句が使われている点が特徴です。玉石という言葉自体に、優れているものと劣っているもの、価値のあるものと価値のないものという意味があり、イメージしやすい言葉だからでしょう。
ここでは「玉石同架(ぎょくせきどうか)」と「玉石同匱(ぎょくせきどうき)」という2つの類語をご紹介します。
1.玉石同架(ぎょくせきどうか)
玉石混交のひとつ目の類語は「玉石同架」です。玉石同架の「架」という漢字は「棚」を表しています。つまり玉石同架とは同じ棚の上に優れているものと劣っているもの、価値のあるものと価値のないものが並んでいる状態を表す言葉なのです。
玉石混交が特に場所が限定されていないのに対して、玉石同架は並んでいる場所が棚と限定されているところが違う点と言えるでしょう。
2.玉石同匱(ぎょくせきどうき)
「玉石同匱」の意味も玉石混交とほぼ同じです。「匱」という漢字は「箱」を表しており、同匱は同じ箱という意味を表します。玉石同匱とは優れているものと劣っているもの、価値のあるものと価値のないものが同じ箱の中に入っている状態を表す言葉です。
例えば、「あの店には玉石同匱様々な品物が販売されています。」のように使うことができます。
玉石混交の意味を理解して適切な使い方をしよう
玉石混交は良いものと悪いものが混ざっている状態を表す言葉です。正しい表記は玉石混淆ですが、淆が常用外漢字であるため、代替用漢字として交が使われています。玉石混交という使い方をしても間違いではありません。また、玉石混交と間違えやすい玉石混合という誤った表記をしないように気をつけましょう。
玉石混交を使う場合には、ネガティブな印象を与える可能性があるため、ビジネスシーンでは注意が必要です。人に対しては使わない方が賢明といえます。玉石混交の意味や使い方を正しく理解して、適切な使い方ができるようにしましょう。
こちらの記事もたくさん読まれています
〝隔靴搔痒〟←これなんて読む?意味や使い方も併せてご紹介
〝獅子奮迅〟←なんと読む? 意味や由来を理解して正しく使おう!
写真/(C) shutterstock.com