「英気を養う」は、元気に働くための気力や体力を蓄えたりコンディションを整えるといった意味の表現となります。
Summary
- 「英気を養う」は、コンディションを整えることを意味する
- 「鋭気」と誤用されがちだが、「養う」の対象としては「英気」が正しい
- 「英気を養う」は、目上の方への労いの言葉としても適切に使える
Contents
「英気を養う」とは気力や体力を蓄えること
「英気を養う」とは、いきいきと働こうとする気力や元気、体力を蓄えることを指す表現です。仕事などで力を発揮できるように、リフレッシュしたり休養をとったりして体力や気力のコンディションを整えるということです。
会社の忘年会の挨拶などで、「今日は存分に楽しんで、英気を養おう!」などと使うことがあるため、聞き覚えのある人も多いでしょう。しかし、いざ漢字で書こうと思うと、意外と書けない言葉の一つといえるかもしれません。

「英気」とは元気に活動しようとする気力のこと
【英気:えいき】
(1)いきいきと働こうとする気力。元気。「−を養う」
(2)すぐれた気性、才気。
(小学館 デジタル大辞泉 より)
「英気を養う」の「英気」には、すぐれた気力、才気という意味もありますが、ここでの意味は「いきいきと働こうとする気力、元気」の方です。そして「養う」の意味は、ここでは蓄える、次第につくりあげるなどです。

「鋭気」を使うときは「鋭気を挫く(えいきをくじく)」が正解
「英気」という言葉と同じ音で「鋭気」と誤用する人がいますが、養う対象は「英気」の方です。
「鋭気」は鋭い気性、気勢という意味であり、これは目標に対する強い意気込み、モチベーションと言い換えることができるでしょう。
【鋭気:えいき】
鋭い気性、気勢。「鋭気を挫く」
(小学館 デジタル大辞泉 より)
「鋭気」は気力のことであるため、「鋭気を養う」という表現が日本語として成り立たないというわけではありません。実際に小説などでは、慣用句としてこちらの表現を用いることもあります。しかし、厳密には「英気を養う」と書くのが正しいことを覚えておきましょう。

「鋭気」の方は「やる気を削ぐ、気力を失わせる」という意味で、「鋭気を挫く」と使うのが正解です。
【例文付き】「英気を養う」の使い方
よく使われるのは、会社の飲み会などにおける「今日は英気を養おう!」という乾杯の挨拶でしょう。
自分に対しては休養を取る理由づけとして、他人に対しては休養やリフレッシュを勧める際に使うことが多い言葉です。日常生活においてはどのように使うのか、具体的な例文をご紹介しますので参考にしてみてください。

日常生活での使い方
仕事や勉強で疲れたときや、大きなイベントの前に「しっかり休んでエネルギーをチャージするぞ!」というポジティブな気持ちを表すときに使います。ただの「休憩」ではなく、「次に最高の力を出すための準備」というニュアンスがバッチリ込められています。
【例文】
・今週は我ながらよく頑張った。来週もハードになりそうだから、今週末は家でのんびり過ごして英気を養うことにしよう
・私の場合、好きな音楽を聞くことが最も英気を養える方法だ
・連休は仕事のことは忘れて、十分に英気を養ってくださいね
ビジネスシーンでの使い方
ビジネスシーンで「英気を養う」という表現を使うと、単に「休む」と言うよりも、「次の成果やパフォーマンス向上に向けて、計画的に心身を整える」という前向きで責任感のあるニュアンスを伝えることができます。目上の人への配慮や、チームへの呼びかけなど、特に丁寧さや励ましが必要な場面で効果的です。
【例文】
・長期にわたるご出張、誠にご苦労様でした。週末はどうぞゆっくり英気を養ってください。
・休暇でしっかり英気を養いましたので、今日から新たな気持ちで仕事に邁進します
目上への人への使い方
目上の人に対して「英気を養う」を使う場合、それは相手への深い敬意と労いを示す、非常に丁寧な表現になります。単に「休んでください」と言うよりも、次の活躍を期待する気持ちを込めた、ワンランク上の心遣いを伝えることができます。
【例文】
・連日のご尽力、心より感謝申し上げます。週末はどうぞごゆっくり英気を養ってください
・ご家族との旅行、楽しんでいらしてください。存分に英気を養い、またお元気なお姿を見せてください
「英気を養う」の類語・対義語
「英気を養う」という言葉には、いくつかの類語や対義語があります。英気を養うことを言い換えられる表現として、類語の「リフレッシュする」「休養する」などがあります。日常会話として使う場合、これらの方が馴染むかもしれません。

反対の意味である対義語は「やる気を削ぐ」「精気を奪う」などです。ここからは類語と対義語について、意味や使い方などを解説していきます。
類語は「リフレッシュする」「休養する」など
「リフレッシュする」
「リフレッシュする」とは元気を回復させること、いきいきとよみがえらせるという意味で使う言葉です。会社によっては従業員の心身の疲労回復を目的とした休暇である「リフレッシュ休暇」を設定しているところもあるでしょう。
「週末は海にドライブに行ってたくさんリフレッシュした!」というように使います。
「休養する」
「休養する」には、仕事などを休んで気力や体力を養うという意味があります。「英気を養う」ために、必ず仕事を休むというわけではないため、若干のニュアンスの違いはありますが、言い換え表現として使うことができるでしょう。


