高校などの校訓や座右の銘としての使い方
「質実剛健」という言葉は、高校の校訓などとしての使い方もされています。「質実剛健」を座右の銘にしている人もいるなど、好意的な意味で使われている言葉です。この使い方の例文は以下のとおりです。
・私は【質実剛健】を座右の銘にしています。
・私の母校は【質実剛健】の精神を大事にしていた。
なお、「質実剛健な人になりたい」というのはいいですが、「私は質実剛健な人です」と自分のことを指して言うのは、自分を褒めていることになるので避けたほうがいいでしょう。
「質実剛健」の類語と対義語もチェック
「質実剛健」の類語と対義語は以下のとおりです。
・類語は「剛毅木訥(ごうきぼくとつ)」など
・対義語は「巧言令色(こうげんれいしょく)」など
例に挙げたこれらの類語や対義語のほかにも、複数の言葉があてはまります。「質実剛健」の類語や対義語とそれぞれの意味について、さらに詳しくチェックしていきましょう。
【類語】剛毅木訥(ごうきぼくとつ)など
「質実剛健」の類語の例は以下のとおりです。
<剛毅木訥(ごうきぼくとつ)>
心に強い意志があり、物事にくじけたり屈したりしないことを指して使われる言葉。
<剛健質朴(ごうけんしつぼく)>
心が強く頼もしいことや、飾り気がないこと、素直であることを意味する言葉。
<不撓不屈(ふとうふくつ)>
強い意志があり、苦労や困難があってもくじけることがないさまを指す言葉。
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【対義語】巧言令色(こうげんれいしょく)など
「質実剛健」の対義語の例は以下のとおりです。
<巧言令色(こうげんれいしょく)>
心にもないお世辞をいい、うわべだけをとりつくろうことを意味する言葉。
<華美柔弱(かびにゅうじゃく)>
見た目がはなやかで派手だが、実は気力や体質が弱々しいことを指して使われる言葉。
<意気地がない(いくじがない)>
やりとげようとする気力がない、だらしがないなどを意味する言葉。
「質実剛健」の意味を理解して正しく使おう
「質実剛健」とは見た目は飾り気がないが、誠実で心も体も健やかであるという意味の言葉です。女性に対しても誉め言葉として使われている言葉ですが、たくましいという意味を持っているため、男性的なイメージを持っている人がいるかもしれないことに注意が必要です。
言葉が持っている意味や語源、類語などをしっかりとチェックして、さまざまな言葉を正しく使えるようになりましょう。
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