ネガティブなニュアンスがあることに注意!
先述のとおり、「杓子定規」とは間違った一つの基準のみでさまざまなことを判断しようとしている、融通のきかないやり方や態度という意味の言葉です。「頑固な人」や「融通がきかない人」といった意味で人を表現しています。
「杓子定規」という表現を使う際には、「臨機応変に対応すればいいのに」、「もっと融通をきかせることはできないのだろうか」といったネガティブなニュアンスが含まれていることに注意しましょう。
「杓子定規」の類語と対義語もチェック
「杓子定規」の類語と対義語の例は以下のとおりです。
・類語は「四角四面」など
・対義語は「ケースバイケース」など
「杓子定規」の類語も対義語も、これらのほかにもさまざまな表現があります。「杓子定規」の類語と対義語として使用できる表現の例やそれぞれの意味について、さらに詳しくチェックしていきましょう。
【類語】四角四面(しかくしめん)など
「杓子定規」の言い換えができる類語は、以下のとおりです。
<四角四面(しかくしめん)>
非常にかしこまっていること。または、真面目過ぎて堅苦しいこと。
<融通(ゆうずう)がきかない>
考え方や行動がかたよってしまっており、改められない性格であること。
<頑固一徹(がんこいってつ)>
非常にかたくなで、一度決めたことは絶対に自分の考えや態度を変えずに押し通そうとするさま。
<マニュアルどおり>
物事のありようについて事前に決定されていること、または物事が型にはまっているさま。
【対義語】ケースバイケースなど
反対に、「杓子定規」の対義語にあたる言葉は以下のとおりです。
<ケースバイケース>
ケースにあわせて自分の対応を変えていくこと。
<臨機応変(りんきおうへん)>
その時その場に応じて、型通りの処置にとらわれずに適切な手段をとること。
<フレキシブル>
臨機応変に、柔軟にという意味。
<融通無碍(ゆうずうむげ)>
考え方や行動が自由で、何にもとらわれずのびのびしていること。
「杓子定規」の意味を理解して正しく使おう
「杓子定規」とは正しくない定規ではかるような、融通のきかないやり方や態度のことを指す言葉です。「杓子定規な人」や「杓子定規な対応」などというように、日常生活でもビジネスシーンなどでも使います。使う際には「もっと融通をきかせたらいいのに」といったネガティブなニュアンスが含まれていることに注意しましょう。
言葉の持つ意味や語源、類語、対義語などをあわせてチェックして、さまざまな言葉を正しく使えるようになりましょう。
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