見かけによらない
「虎杖」のガクに包まれた実が花のように美しいことから、「見かけによらない」という花言葉がつけられたと言われています。
「虎杖」は食べられる?
雑草でもあり、生薬としても使われる「虎杖」は、食べられる草なのでしょうか?実際には、他の山菜と同じように、天ぷらにして食べられることがあります。使う部位は穂先で、天ぷらにすることによって独特のアクが消え、美味しく食べることができます。春に生えてくる若い茎は、タケノコやアスパラガスのような見た目で、山菜として食されます。地域によって、「スカンポ」、「ゴンパチ」、「サシボ」などと呼ばれることも。
「虎杖」を山菜として食する地域では、4月から5月にかけて、道の駅や野菜の直売所などに並ぶことがあります。アクが強く、ほうれん草と同じくシュウ酸が含まれているため、アク抜きをしてからのほうが美味しく安心していただけるでしょう。アク抜きには、お湯を沸かして塩を一つまみ入れて茹で、一晩水にさらす方法や、塩もみしてしばらく放置し、水にさらす方法などが一般的です。
また、「虎杖」の新芽でジャムを作ることもできます。使う新芽は葉が開く前のものを選びましょう。葉が開いてしまうと固くなるからです。「虎杖」のジャムは爽やかな味。パンに塗って食べたり、オリーブオイルやお酢と合わせて、さっぱりとしたドレッシングにしたりして、適度な酸味が楽しめます。
『呪術廻戦』というアニメの主人公の名前にも
「虎杖」の読み方が「イタドリ」と広く知られるようになったのは、人気アニメ『呪術廻戦』の影響が大きいと言えます。主人公の名前が「虎杖悠仁(いたどりゆうじ)」であることから、読めるようになったという人は多いかもしれません。
「虎杖」の英語表現は?
植物の「虎杖」の英語名は「Japanese knotweed」です。「knotweed」はタデを意味する英単語です。東アジア原産の虎杖は、ヨーロッパでは困った外来種という一面も。天敵である昆虫・イタドリマダラキジラミを輸入して対策するほどだそうです。
最後に
土手や道端に自生している「虎杖」。名前は知られていなくても、おそらく誰しも一度は目にしたことがある雑草です。ありふれた雑草ではあるものの、旬を知り、上手に調理することによって、食用として利用することもできます。今まであまり知られていなかった雑草がアニメで注目され、読み方が知れ渡ることになるとは、面白いものですね。
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