「有象無象」の意味や読み⽅とは?
「有象無象」、正しく読むことは出来ますか?この記事では言葉の意味や読み方に加え、例文や類語、英語表現などを紹介していきます。
読み⽅と意味
「有象無象」の読み方は「うぞうむぞう」です。「ゆうしょうむしょう」「ゆうぞうむぞう」と読み間違える人も多いので、気をつけましょう。
「有象無象」の意味は2つあります。1つは「たくさん集まった、取るに足らない人達」で、相手にする必要のないくだらない人々の集団を意味します。
2つ目の意味は、仏教用語の「有相無相」と同じ意味で、「うそうむそう」と読みます。仏教の思想「姿形を持っている存在と、姿形によって特徴づけられた存在の本質」のことを表します。
ビジネス等で使う時の注意点
基本的にビジネスで「有象無象」を使うことはありません。「有象無象」は、相手を見下している時や皮肉で使う言葉ですので、誤解を招きかねません。仏教用語の意味で使うのであれば、「有相無相」を使いましょう。
どうしても「有象無象」をビジネスシーンで使いたい場合は、自分を謙遜して「有象無象にならないように気をつけます」といった形で表現するなど、TPOをわきまえて使いましょう。
使い⽅を例⽂でチェック
それでは、「有象無象」の使い方を例文で確認しましょう。
「私は有象無象からの誹謗中傷に、屈しない」
基本的に「有象無象」は、対象の相手を見下す時に使います。この例文は、相手を大したことのない、相手にする必要すらないことを表していますね。もちろんSNSでの誹謗中傷は犯罪になりますので、絶対にしないようにしましょう。
「どの提案も、有象無象で目を引かない」
「有象無象」は、対象が人物以外にも使うことができます。この例文の場合は、提案がつまらないものばかりがたくさん集まり、目を引くものがなく、無駄な提案だったことがわかります。
そして、提案の数はそれなりにたくさんある場合に使います。1つや2つの提案では「有象無象」という表現は、使用できません。
「何かブームが起きると、有象無象の会社が蔓延る」
こちらの例文も、対象が人ではありません。取るに足りないつまらない会社ばかりがたくさん現れることを、侮蔑している表現です。
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類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある?
「有象無象」の類語や言い換え表現を3つ紹介しますので、一緒に確認しましょう。
「獣聚鳥散」
「獣聚鳥散」は、「じゅうしゅうちょうさん」と読みます。「聚」という字は、普段なかなか見かけませんが、「集まる」という意味です。元々中国の『漢書』の「主父偃伝」に書かれていた言葉で、「獣のように集まって、鳥のように散っていく」「統率が取れず規律もない集まり」という意味の四字熟語です。
この他に「行動が素早いこと」の例えとしても使われるため、「蜘蛛の子を散らすように逃げる」という言葉にニュアンスが近い表現かもしれませんね。