「森羅万象」
「森羅万象」は「しんらばんしょう」と読みます。「森羅万象」は、「緑生い茂る森」を意味する「森羅」と、「ありとあらゆるもの」を意味する「万象」という2つの言葉から成り立っています。この2つの熟語を繋げることで、「この宇宙に存在するすべての物や現象」という壮大なことを意味する四字熟語となりました。
科学的な言葉でもありますが、仏教では森羅万象を絵で表わしていて、それが曼荼羅です。「森羅万象」を使う時は、大きなものに対して使うか、小さなことと対比して使うことが一般的です。
「烏合の衆」
「烏合の衆」は「うごうのしゅう」と読みます。意味は「統率や規律、そして団結力のない寄せ集め集団」です。元々の出典は中国の「後漢書」の故事で、後漢初代皇帝である劉秀に仕えた武将耿弇の「烏合の衆など簡単に蹴散らすことができる」と話したと言われる一文から来ています。
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英語表現とは?
「有象無象」を英語で表現すると、どのような言い回しや単語になるのでしょう。3つ紹介しますので、見ていきましょう。
「the ragtag and bobtail」
「the ragtag and bobtail」は、「つまらない人々の集まり」という意味で、日本語の「有象無象」や「烏合の衆」の英訳として、使用されるスラングの1つです。「ragtag」は「ぼろくずの」という意味で、「bobtail」は「馬などの切られた尻尾の毛」を意味します。
「the rabble」
「the rabble」は、「民衆・大衆」「下層階級」や「野次馬」という意味も含まれますが、「コントロール出来ないうるさい大勢の人」という意味でもあります。これらの色々な意味を踏まえて、「有象無象」の英語表現として、使うことができますね。
「the mob」
「the mob」も文脈によっては、「有象無象」のニュアンスに近いので、使用することが可能です。意味は大きく2つあり、1つは「犯罪組織」で、もう1つは「群衆」です。「群衆」と言っても、「暴徒」に近い荒々しさを含んでいます。
最近は、一般人としてふるまっていたのに、突然集まって、踊ったり演奏したりする集団パフォーマンスを「flash mob」と言います。これは「群衆」という意味の「mob」です。
また、日本でゲームの雑魚キャラやキャラクター設定や個別のキャラクターデザインされていない登場人物を「モブキャラ」と呼び、こちらも同じく「mob」から来ています。
最後に
「有象無象」という四字熟語について、紹介してきました。普段使わないことが多いので、知らなかったことも多かったのではないでしょうか。口語で使うよりは、文章で見かけることの方が多い「有象無象」。見かけた時には、読み方や由来を思い出し、人に説明できるくらいになっておきたいですね。
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