「雨後の筍」の言い換え表現
慣用句やことわざの他にも、身近な表現でも「物事が次々に起こること」を表現できます。日頃から使っている方も多い、「雨後の筍」の言い換え表現には、以下のような言葉が当てはまるでしょう。
・模倣
・続出
・コピーする
・次々に
いずれの言葉も、似た物事(事象)が相次いで起こるさまを表現した言葉です。なかでも「続出する」「次々に」という表現は、「雨後の筍」と同じ意味で使われることの多い言葉です。「模倣」「コピーする」は、何かを真似るといったニュアンスが含まれるため、「雨後の筍」と全く同じ意味で使われるわけではありません。
「雨後の筍」にまつわるアレコレ
ここまでの内容から、「雨後の筍」という言葉の意味や使い方については、理解いただけたでしょうか。本章では、「雨後の筍」をより深く理解するため、筍がすぐに伸びる理由や、植物を使ったその他の慣用表現などを、豆知識として解説します。思わず「へぇ〜そうなんだ」と言いたくなるような豆知識なので、ぜひ参考にしてください。
筍がすぐに伸びる理由は?
筍は、成長が早い植物として知られています。およそ3ヶ月で8メートルほど成長する品種もあるといいます。筍が、なぜそれほど早く成長するのかは、茎の伸び方に理由があります。
通常の植物は、茎のてっぺんのみが伸びていくのに対して、筍は「節」ごとに成長していきます。簡単にいえば、何箇所もの茎が同時に伸びていくということです。全体が同時に伸びることで、数ヶ月で何メートルも成長することができるのです。
植物に関連した慣用句
「雨後の筍」の他にも、植物に関連した慣用句はたくさんあります。代表的な言葉として以下3つを紹介します。
・竹を割ったよう
・柳に風
・種を明かす
「竹を割ったよう」とは、竹が一直線に割れるという特徴を持つことから、気性がさっぱりしていることを表す言葉です。「柳に風」は、柳が風向きに合わせて揺れることから、流れに逆らわず、穏やかにあしらうという意味で使われる慣用句です。
「種を明かす」とは、種が植物の元となることや地中に埋まっていて見えないことから、仕掛けを明らかにするといった意味で使われています。
まとめ
「雨後の筍」という言葉について、その意味や語源、使い方、豆知識などを幅広く紹介しました。雨上がりに筍が次々と顔を出す姿から、現在の意味で使われるようになった「雨後の筍」。
ポジティブな意味として使われることもありますが、ときにはネガティブな意味として用いられる場合もあります。使用するときは、注意してください。
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