類義語は「何事も縁」など
まずは「何事も縁」。世の中は縁でつながれており、縁を中心として成り立っていることを表すことわざです。理屈や事情は関係なく、すべてが縁で結ばれているというニュアンスです。主に良い縁について述べる際に使われます。
続いては、「縁は異なもの味なもの」。男女の縁はどこでつながるかわからず、不可解で面白いことという意味です。理屈では説明がつかないような、思いもよらないところで縁がつながる様子を表します。恋愛関係を表す言葉として、ほかに「比翼の鳥」も。男性と女性が深い縁で結ばれていることを意味する表現です。
最後に「宿縁」。仏教に関連する言葉で、前世から続く因縁を指します。
対義語は「犬猿の仲」など
「合縁奇縁」の対義語には、「犬猿の仲」が挙げられます。「犬猿の仲」の意味は、顔を合わせると喧嘩が始まるほど仲が悪いこと。どちらか一方が嫌っている場合は当てはまらず、お互いに嫌悪感をもっている場面でのみ使えます。
また、「水と油」も「合縁奇縁」の対義語として使える表現です。水と油を混ぜても分離する様子から、性格や性質が合わずにしっくりこないことを表します。「犬猿の仲」に似ていますが、「水と油」は嫌悪感をもっているニュアンスは含みません。
あらゆる人間関係を表現できる便利な言葉
「合縁奇縁」の意味は、人と人の相性の良し悪しは不思議な縁によって決まっているということです。仏教の因縁の思想に由来する表現で、「合縁」は気の合う縁、「奇縁」は不思議な縁を指します。
「合縁奇縁」は男女の関係性を表す際に使われることが多いものの、家族や友人、仕事関係の相手に使っても問題ありません。正しい意味や使い方を理解し、さまざまな場面で「合縁奇縁」を使ってみてくださいね。
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