足を抜く(あしをぬく)
2つ目の類義語は「足を抜く」です。良くない環境から抜け出す意味があります。読み方は「あしをぬく」です。
辞書でも同様に、解説されています。
【足を抜く】
好ましくない関係を打ち切る。不本意な環境から抜け出す。
環境や悪い人間関係を断ち切るときに使われます。「足を洗う」ともよく似た言葉です。以下の例文を参考に使ってみてください。
【例文】
・悪いことに誘ってくる友達関係から【足を抜く】。
・ただ怒鳴ってくるコーチがいるサッカーチームから【足を抜く】ことができた。
身を退く(みをひく)
3つ目の類語は、関係をやめる意味合いがある「身を退く」です。読み方は「みをひく」。辞書では以下のように解説されています。
【身を退く】
これまでの地位などから離れる。引退する。
それまでの地位や立場、関係から退く意味があります。悪いことよりも、恋愛で使われることが多いです。恋のライバルに相手を譲るシチュエーションでよく使われます。
以下の例文を参考に使ってみましょう。
【例文】
・男性は自分では彼女を幸せにできないと【身を退き】、恋愛関係を終わらせた。
・彼女は彼に、考え方を全否定されて失望し、完全に【身を退く】決断をした。
セットで使われる「手を染める」は悪いことだけでは使われない
よくセットで使われている「手を染める」は、悪いことだけでは使われません。かつては何かを始める意味で使われていました。
手を染めるの「染める」は、始めるという意味があります。手はさまざまな慣用句に用いられ、この言葉で手としての意味は無いとされています。そのため、もともと自分の手を汚すような悪い意味は無いのです。
しかし現在では、悪いことをし始めるときに使う言葉として認識が広まっています。言葉は、時代とともに使われ方が変化しますが、最初の意味も知っておくといいでしょう。
まとめ
「足を洗う」は「悪いことをやめる」という意味があります。語源はキリスト・仏教2つありますが、仏教のほうが有力とされています。正しい使い方もしっかり覚えておきましょう。
「足を洗う」には、類義語もあります。類義語でもニュアンスは多少変わってきます。それぞれの違いをしっかり覚えて使いこなせるようにしてください。時代とともに言葉の使い方は変化しますが、正しい使い方も覚えておきましょう。
写真・イラスト/(C) Shutterstock.com
(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
▼あわせて読みたい