転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)
「転ばぬ先の杖」とは、いざというときに備え、十分な準備をしておくという意味です。「備えあれば憂いなし」と同じく、不測の事態に備えることを表しています。自分への戒めや教訓、あるいは周りに注意喚起するときの言葉として使われることが多い言葉です。
【例文】
・【転ばぬ先の杖】として、少しずつでも貯蓄をすることが大切だ
【目次】
「大は小を兼ねる」の対義語
「大は小を兼ねる」には対義語もあります。大きすぎても意味がないという意味の「長持ちは枕にならぬ」、大きなものは必ずしも小さいものの代わりにはならないという意味の「杓子は耳掻きにならぬ」などが挙げられます。
反対の言葉も知ることで、「大は小を兼ねる」の理解をさらに深めることができるでしょう。それぞれの意味をご紹介します。
長持ちは枕にならぬ(ながもちはまくらにならぬ)
「長持ちは枕にならぬ」とは、「大は小を兼ねる」とはいえ、そうではない例もあるという意味です。「長持ち」は長い衣装箱のことで、長い衣装箱は枕に似ているが枕の代わりになれないということを表しています。
「大は小を兼ねる」を否定するものではありませんが、例外もあることを示している言葉です。
【例文】
・【長持ちは枕にならぬ】とはよくいったもので、大きい鍋を購入したら扱いづらくて仕方ない
杓子は耳掻きにならぬ(しゃくしはみみかきにならぬ)
「杓子は耳掻きにならぬ」とは、大きいものは必ずしも小さいものの代わりにはならないという意味です。杓子とはご飯を炊飯器などから食器に取り分けるために使う道具のことで、大きくても耳掻きの代わりにはならないことを表しています。
例えば、自分のサイズより大きい靴を購入しても履きづらいだけで、大きければいいわけではありません。そのような場合もよくあることを伝える言葉です。
【例文】
・【杓子は耳掻きにならぬ】というが、小さくてコンパクトな方が扱いやすい製品は多い
まとめ
「大は小を兼ねる」とは、大きいものは小さいものの代わりになるという意味です。何事も大きいものを選んだ方が便利だということを表しています。
「備えあれば憂いなし」や「転ばぬ先の杖」など、似たニュアンスのことわざがあるため、合わせて覚えておくとよいでしょう。また、「大は小を兼ねる」とは言えない場合もあるという意味の対義語もあります。例文も参考に、「大は小を兼ねる」の意味を確認しておきましょう。
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