耳朶に触れる
耳朶に触れるとは、耳にしたことやたまたま耳に入ったことです。生活の中で聞いた話を誰かに伝える際は、耳朶に触れると表現します。この場合、直接聞いた話よりも誰かを介して聞いたことや噂で聞いたような内容に対して使用しましょう。
また、こちらも耳に残る同様に悪いことだけでなく、よい話のときにも使えます。具体的な例文は以下の通りです。
・上司が来月から職場に来ないという情報が耳朶に触れた
・上司と同僚の関係が耳朶に触れ、混乱している
・あなたの表彰が確定したと耳に触れ、非常に喜ばしいと思っている
耳朶における2つの言い換え
耳朶は「耳殻」、「福耳」への言い換えが可能です。どちらも耳の部位を意味しており、耳朶の類義語にあたります。
しかし、耳朶と使う場面やニュアンスと若干違いがあるため注意が必要です。特に、耳殻は専門用語としての意味合いが強く、会話の中で取り入れようとすると相手に意味が伝わらないケースも少なくありません。
耳の部位を意味する耳朶の類義語である2つの言葉について、詳しく解説します。
耳殻
耳殻とは、耳の外側にある軟骨と皮膚から構成された部位です。読み方は「じかく」となります。
耳の「殻」という言葉は、人間の耳殻が貝殻のような形をしているのが由来です。耳殻の役割は、音を集める集音機能です。
耳殻で拾われた音は鼓膜に到達し、骨を振るわせて聴神経へと伝わります。耳殻は耳のなかでも大きな役割を持つ部位といえるでしょう。
このように、耳朶と同様耳の一部である耳殻ですが、日常的に使用するケースは少ないです。あくまで医療用語としての意味合いが強く、あまり聞き慣れない言葉といえます。
福耳
福耳は、耳たぶが大きく厚みのある耳を指します。耳朶でも紹介したように、大きい耳たぶを持っている人には福が訪れるという言い伝えがあります。
俗に、福耳が大きく下に垂れる長さが長いほど、お金に困らない生活ができるとされているのです。そのため、福耳は周りから羨ましがられるポイントともいえます。
縁起を担いだ言い方だからこそ、福耳はよい意味で使われることがほとんどです。一方、耳朶は、単純に耳たぶを意味しているため、良い面に限らずさまざまな場面で使えます。
また「耳朶が厚い」といえば福耳だと分かりやすいですが「福耳が厚い」になると言葉の意味が重複してしまうため注意しましょう。
耳朶の読み方を正しく理解して使おう!
耳朶は漢字にするとあまり見慣れない言葉です。しかし、その読み方である「みみたぶ」と表現すれば、誰もが知る言葉であると分かります。
シーンにこだわらず、さまざまな場面に使えるため慣用句としても使われるケースも多いです。今回ご紹介した慣用句は、耳にまつわるシーンごとに活用できるでしょう。
また、言い換えにあたる「福耳」は、日本の縁起の良いものを象徴する言葉といえます。耳朶やその類義語を正しく理解して、生活の中で役立ててみてください。
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