彼はライブ会場の大勢の人を越えて、私の元にやってきた
彼がライブ会場の大勢の人を通過して私の元にやってきたので、この場合は「越える」です。もしも彼が、ライブ会場の人ごみの中を人間とは思えないすごい速さで私の元にやってきたとしたらどうでしょう。人より抜きんでているという意味で「人を超えた速さで私の元にやってきた」と「超える」を使います。「超人的な速さ」と熟語で表現することもできますね。
私は目の前の壁を乗り越えることで、今の成功をつかんだ
壁の前にいる状態から、壁の向こう側に行ったということで「越える」を使います。壁の高さを伝える場合は、「10メートルを超える高さの壁」と数字で表すことができるので「超える」です。
「超える」「越える」の英語表現は?
では、英語で表現するとどのような違いがあるのでしょうか? 普段よく使う言葉で、一緒に確認してみましょう。
「超える」を英語にすると
「超える」を英語で表現すると“exceed”になります。“exceed”には超過する、上回るという意味があり、「上限を超える」ことは“Exceed the upper limit”と表現することができます。
もう一つは、“super”。“super”は「ずば抜けた」「超〇〇」という意味があります。人を超えた能力を持っているヒーローは「superman(スーパーマン)」。まさに「超人」です。
「越える」を英語にすると
「越える」を英語にすると“pass”、 “over”になります。“pass”は「通過する」「通り過ぎる」という意味があり、「森を越える」は“pass the forest”。また、試験に通過することを“pass the test”と言います。試験に通過したことを「試験にパスした」とも言いますよね。
“over”は「越えて向こう側へいく」という意味があり、「川を飛び越える」は“ jump over the river”となります。スポーツなどでも、ラインを越えたときに「ラインオーバー」と表すのでイメージしやすいでしょう。
最後に
普段よく使う「こえる」という言葉。正しい使い分けは理解できましたか? もしも「超える」と「越える」、使い分けがわからなくなってしまった時は、熟語で考えてみましょう。また、どちらの意味も含めて伝えたい時は、あえて漢字を使わずに「こえる」と平仮名で表現しても。しっかりと理解して、使いこなしていきましょう。
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