「蝦蛄」は高級食材
以前は普通に流通していた「蝦蛄」ですが、2001年ころから漁獲量が激減。いまでは希少な高級食材となっています。有名な産地である北海道の石狩湾や、三重県の伊勢湾などでは、漁獲制限などをかけながら徐々に増やしていくための管理漁業が実施されています。
「蝦蛄」も甲殻アレルギーにはご注意を
「蝦蛄」は特定原材料指定から除外されているため、食べても大丈夫だと勘違いされがち。ですが、エビと同じアレルゲンである物質は「蝦蛄」にも含まれているため要注意です。
「蝦蛄」の名前の由来とことわざ
「蝦蛄」という名前になった経緯には、予想もしなかった花との関連がありました。
「蝦蛄」二つの語源説
1つ目は、「石花蝦(シャククヮエビ)」が転じてなったという説。「石花(シャククヮ)」は「石南花(シャクナゲ)」の略で、殻を茹でると「石南花(シャクナゲ)」の花色に変わることから由来しているといわれています。
2つ目は、姿形が「螻蛄(オケラ)」に似ている「蝦(エビ)」という意味で、「蝦蛄」。その漢字の読み方が「シャコ」だったという説です。
「蝦蛄」のことわざ
「蝦蛄で鯛を釣る」。わずかな元手で大きな利益を得ることのたとえ。また、わずかな贈り物をして高価な返礼を受けることのたとえ。同じ意味のことわざで、「海老で鯛を釣る」がありますが、ここでもエビと似ているためか、同様に使われています。
最後に
「蝦蛄」とエビの生物学上の違いや、特性の違いはわかりましたか? 食する時には捕脚は取られているので知らなかったという人も、海の中で出会ったときはなるべく離れるようにしましょう。なぜなら「蝦蛄」は海のボクサー、最強の甲殻類ですから。
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