水は方円の器に随う
読み方は「みずはほうえんのうつわにしたがう」。水は、容器の形によって四角くも丸くもなるという意味があります。人は周囲の環境によって左右されることのたとえのことわざです。
例文
・水は方円の器に随うという言葉があるように、まわりの大人たちがマナーを守っていれば、子どもも自然にマナーを守るようになるでしょう。
▼あわせて読みたい
「朱に交われば赤くなる」の対義語2つ
「朱に交われば赤くなる」には対義語となることわざもいくつかあります。おもなものは以下の2つです。
・泥中の蓮
・他山の石
泥中の蓮の「蓬」は、「朱に交われば赤くなる」の類義語である麻の中の蓬で使われていた「蓬」と同じように植物が登場する言葉です。それぞれの植物の持っている独特の性質が、人間の性分に重ね合わせやすいということでしょう。
この2つの対義語の意味と例文を紹介します。
泥中の蓮
読み方は「でいちゅうのはちす」です。蓮は「はす」と読むのが一般的ですが、「はちす」は古い読み方で、仏典ではこの読み方をされることが少なくありません。蓮の花が濁った沼地で咲くように、汚れた環境の中で育っても、清らかさを保つことはできるという意味があります。
例文
・私の尊敬する先生は劣悪な環境の中で育ちましたが、独学で学問を究めて多くの研究成果を出しており、まさに泥中の蓮と言えます。
他山の石
「たざんのいし」と読みます。他人の誤った行動も参考になるという意味があります。良い行動に対して使うと誤用になるため、注意が必要です。
例文
・ちょっと成果が出たからといって、自分には才能があるのだと勘違いして努力を怠ってしまった彼のことは、他山の石としなければなりません。
・取引先の企業で、機密情報が入った端末を外に持ち出して情報漏洩してしまう事故があったので、他山の石としてください。
▼あわせて読みたい
「朱に交われば赤くなる」の意味を知って正しく使おう
「朱に交われば赤くなる」には、人は交友関係やまわりの環境によって影響を受けやすいという意味があります。中国の古いことわざである「近墨必緇、近朱必赤」が語源です。
良い意味にも悪い意味にも使うことができます。入社式や入学式の訓示などで使われる頻度の高い語句と言えるでしょう。「朱に交われば赤くなる」の意味を知って、正しい使い方をしてください。
▼あわせて読みたい