壁に耳あり徳利に口あり
「壁に耳あり徳利に口あり」は、「壁に耳あり障子に目あり」と同じ意味の表現で、ちょっとしたことを話すときでも周囲に漏れないか注意が必要だということを示しています。「障子に目あり」とはいわずに「徳利に口あり」と表現しているのは、徳利の口部分とかけた洒落だと考えられるでしょう。
また内密な話をするのはお酒の席であることが多いです。そのため、並んだ徳利を見ながら、「この徳利が噂話を広めるかもしれないよ」と注意を促したのかもしれません。
【例文】
・お酒の席であっても、人の悪口は言わないほうが良いよ。壁に耳あり徳利に口ありというからね。
・壁に耳あり徳利に口ありというので、もしかしたら壁が聞いた噂話を徳利が広めるかもしれないよ。注意に注意を重ねて話すようにしよう。
昼には目あり夜には耳あり
「昼には目あり夜には耳あり」とは、昼間は明るいので誰が見ているかわからない、夜間は静かなので誰が聞いているかわからないという意味の言葉です。「壁に耳あり障子に目あり」と同じ意味ですが、昼夜の違いで注意するポイントを明確にしているので、より実用的な慣用句といえるかもしれません。
【例文】
・昼には目あり夜には耳ありというから、あまり目立った場所で噂話をしないほうが良いと思います。
・静かなときは声が響くから注意をしなくてはいけないよ。昼には目あり夜には耳ありというから、夜は話し声がよく聞こえるよ。
闇夜に目あり
「闇夜に目あり」とは、闇夜であっても誰かが見ているかもしれないので、疑いをもたれるような行為は慎むべきだという慣用句です。また、闇夜に紛れて盗み見ている人がいるかもしれない、暗闇だからこそちょっとした行動も逆に目立ってしまうといったことも含まれていると考えられます。次のように使うことができるでしょう。
【例文】
・夜だからといって好き勝手なことをしていると、周囲に良くない印象を持たれることがあります。闇夜に目ありというように、どこで誰が見ているかわかりません。
・闇夜に目ありというから、夜であっても話すことや行動には注意をしましょう。
【目次】
噂話や内緒話は慎重に話そう
噂話や内緒話は、決して印象の良いものではありません。後で「〇〇さんがこんなことを言っていたよ」と言われると、陰口を叩く人間とされ、評判が下がってしまうこともあるでしょう。どうしても話したいことがあるときは、慎重に慎重を重ねることが大切です。
また、機密事項を話すときも注意することは欠かせません。どこで話が漏れてしまうかわからないため、慎重に場所と相手を選び、話を進めていきましょう。特にビジネス関係の機密事項は、内容が漏れてしまうと責任を問われることもあるので注意が必要です。
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