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2023.02.14

「破風」とは? 破風と破風板の役割、鼻隠しとケラバとの違い、メンテナンス費用について【専門家解説】

破風板や鼻隠し、ケラバのない建物がある?

屋根部分が屋上や大きなバルコニーになっている家や建物には、基本的に破風板や鼻隠し、ケラバはありません。また屋根の形状によっても、破風やケラバの有無は変わります。「方形」と呼ばれるピラミッド型の屋根やマンサード屋根だと、鼻隠しはありますが、破風もケラバもありません。

リフォームや新築の際に屋根部分を屋上やバルコニーにしたい場合、屋根の形状を選びたい場合は、専門家によく相談して決めるようにしましょう。

破風板のメンテナンスについて

破風板は外気や雨風にさらされるため、メンテナンスが必要になる部分です。特に外部は傷みやすく、雨漏りの原因にもなりかねません。2〜5年を目安に定期点検をし、不具合を早期に発見・適切な補修をおすすめします。

ファサードの改修

メンテナンス方法1:破風板を塗装する

破風板に使われるどの素材も、基本的には塗り直しが可能といわれています。元の塗膜をはがしたあと、新しく塗装をしていきます。

破風板を塗装する相場は、1メートルあたり500~2,000円程度といわれ、塗料によって金額が異なります。また、塗装の際に足場が必要になりますので、その費用もかかることを認識しておきましょう。

また、破風板の塗装が必要になると、屋根や外壁もメンテナンスしなければならないことがほとんどです。この場合は、屋根や外壁と一緒に破風板を塗装します。

メンテナンス方法2:破風板を金属で覆う

破風板の劣化が激しい場合、塗装では間に合わないことも。その場合は金属で破風板を覆います。既存の破風板の上から金属で覆うため、すでに金属で覆っている部分には違う方法で対処することになります。

破風板を金属で覆う場合の費用は、1メートルあたり3,000~5,000円程度ですが、こちらも足場代が必要になることを押さえておきましょう。

メンテナンス方法3:破風板を交換する

破風板の損傷や劣化がひどい場合は、破風板自体を交換することがほとんどです。費用は1メートルあたり4,000~6,000円程度で、新しく使う破風板の素材によって値段は異なります。この場合も足場代や交換料金がかかるため、その点も意識しておきましょう。

破風板を交換する場合、それまでのものと違う色や素材を選ぶと外観の印象が変わります。元の破風板と違うものを選ぶ場合は、外壁や屋根に合うかどうかもよく検討しましょう。

破風板のメンテナンスを依頼するときに注意したいこと

破風板のメンテナンスは自分でせず、業者に依頼することが一般的です。業者に依頼する際は以下のことに注意するようにしましょう。

業者から親子で説明を受けている様子のイラスト

複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討をする

建物のメンテナンスやリフォームは、その方法や業者によって費用が変わることが多いもの。業者を選ぶ場合は、必ず複数業者に見積もりを依頼しましょう。比較検討をすることで、業者の見極めがしやすくなり、費用の相場観もつかむことができるはずです。

相見積もりを依頼したら、以下のことをチェック

まず、各業者の費用の差をチェックしましょう。飛び抜けて費用が高い、飛び抜けて安価であるという場合は、注意が必要です。特に、安価を理由に即決するのは避けましょう。

また、見積書などに工事内容が具体的に記載されているかどうかも大切です。あいまいなことしか書かれていない、「破風一式」とだけ記載し金額は書かれていないという場合は避けるのが無難でしょう。

アフターケアや施工保証の有無もチェックしましょう。一般的な業者であれば、無償で対応してくれる期間が用意されています。一般的な保証期間は5~10年が多いとされますので、保証期間が極端に短い、もしくは長いという場合は注意が必要です。

訪問営業には特に注意を

依頼していないのにも関わらず、破風板のメンテナンスを勧められても、その場で決断するのは絶対に避けましょう。急いで契約してしまうと、トラブルに発展することがあるからです。

「今すぐ補修しないと大変なことになる」などと急かされても、その場で決めず、必ず他の業者や専門家に相談してください。

最後に

破風と破風板は、建物の屋根部分にあります。横や下から吹く雨風を防ぐなど、家を守る役割を担っており、定期的なメンテナンスが必要です。業者に破風板のメンテナンスを依頼する場合は必ずポイントを押さえ、十分に検討してから業者選びをしてください。

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監修

堂本章弥(どうもと ふみや)

株式会社Atelier Box取締役。
リフォームやインテリアの提案を通して、お客様に豊かなライフスタイルを提供している。増改築相談員、インテリアデザイナー、空間ディスプレイデザイナー1級の資格を保有。趣味は建築物巡り。国内問わず毎年数回は旅行をし、旅先の建築物や町の雰囲気を満喫している。

構成・執筆/京都メディアライン

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