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顔周りにレイヤーを入れる効果とは
「長さは変えたくないけど印象を変えたい」にはレイヤーが効く!
「THE GARDEN Tokyo」トップスタイリストの本木亜美さんに聞いてみると…
「季節の変わり目にヘアスタイルを変えられる方も多いですね。長さを変えたくないという方には、レイヤーを入れて変化をつけてみるのはいかがでしょうか? レイヤーカットは簡単にいうと髪の毛に“段”をつくる技法のこと。これによって髪に動きをだすことができます。
ここでご紹介するのはトップと顔周りの毛束にレイヤーを入れたミディアムスタイル。レイヤーを入れることで、表面を軽く巻くだけでふんわりとした立体感がでやすくなります。また、頬にはらりとかかる毛束が輪郭をぼかしてくれるので小顔効果もあるんですよ」(本木さん)
Before
ワンレングスベースの鎖骨レングス。すっきりとおでこを出したストレートヘアが、クールな雰囲気を演出している。
After
トップと顔周りにレイヤーを入れて長さを変えずにイメージ一新! ふんわりと動く毛束と丸みのあるひし形フォルムが、華やかさな雰囲気を叶えてくれる。
【ショート】顔周りレイヤーのおすすめスタイル
レイヤー効果で誰でも似合う軽やかショート
年を重ねるにつれて気になってくるフェイスライン。そこをうまくカバーしてくれるのが、顔周りに入れたレイヤーをリバースに流してひし形シルエットにしたショートスタイル。ひし形シルエットは顔型のお悩みをカバーし、小顔に見せてくれる黄金のバランス。
カット
あごラインのボブの、顔周りと後頭部にレイヤーを入れてひし形のシルエットに。前髪は目の上でやや薄めに作り、肌を透けて見せて抜け感を出す。
カラー
明るめのシナモンベージュで、やわらかさと透明感を引き出す。
スタイリング
ストレートアイロンで、襟足や顔周りの毛先をほんのり外ハネ、前髪は軽く内巻きにする。オイルをしっかり手のひらに広げ、髪の内側からしっかりなじませながらスタイルにメリハリがつくように整える。
このモデルの顔型や髪質
ワンカールパーマでつくるカールショート
ボリューム不足や薄毛の悩みを抱えている人に試してほしいのが、ワンカールパーマ。「パーマをかけると髪が傷んでもっと細くなってしまうかも」というのは杞憂。薬剤が進化しており、髪質など美容師さんと相談すればベストなパーマを提案してくれるはず。毛先のしなやかなカールは優しげな印象に見せてくれるため、ショートでもフェミニンな空気感を損なうことなく、ほのかに甘さを感じる爽やかさが演出できます。
カット
ショートボブベースで、トップ表面と顔周りにレイヤーを入れる。前髪は目の上から下ろし流しができるように、やや長さを残してカット。襟足はスッキリ見せたいので、短めにする。
カラー
白髪が気になるため、根元は白髪染めにして毛先は落ち着いたトーンのマロンベージュに。少し暖色が入っているから白髪染めを繰り返してもパサついて見えず、ツヤを加えてくれる。
パーマ
太めのロッドを使いトップを中心にワンカールのやや強めのパーマをかけると、トップに入れたレイヤーの動きが底上げされ、ふんわりエアリーな毛流れができる。
スタイリング
根元をラフに乾かし毛先はほんのり湿った状態で、手にしっかり広げた少量のバームをなじませるだけ。まず髪の内側から空気を入れるようにつけてから、襟足はタイトに押さえつつなじませる。前髪は根元からかき上げながらつけ、毛先は指先でつまんで。最後、ブラシを通して前髪をざっくりと流す。
このモデルの顔型や髪質
※毛量が少ない人はトップにレイヤーを入れるだけでも軽くなってしまうため、全体の毛量はすきすぎないように注意を!
軽快なポジティブショート
明るく快活な雰囲気で、ファッションのテイストを選ばないニュートラルさも魅力。ふわっと仕上げればチャーミングに、ストレートでタイトに見せれば辛口なイメージに。ちょうど顔の中央(頬の下くらい)にボリュームがくるようにカットしているため、その上位置のハチ周りと下位置の耳下あたりがキュッと締まって小顔効果が期待できそう。さらに小顔を狙いたい場合は、前髪をつくるのがおすすめです。
カット
もみあげはあご先より3cmほど長く、襟足は首が半分ほど隠れる長さでカット。前髪は、前に下ろしたときに鼻すじの真ん中あたりに設定し、余裕をもって流せるくらいに。前髪と頬骨に合わせ、前髪から繋がるようにレイヤーを入れ、フロントを流しやすくする。
カラー
自然になじむ明るさのシアーベージュをセレクト。ベージュのツヤ感ややわらかさを残しつつ、ほんの少しグレーを足して透明感をプラス。
パーマ
アイロンで巻き慣れない人は、毛先にゆるくワンカールのパーマをかけておくとスタイリングが簡単。
スタイリング
毛先をワンカール巻くだけで、レイヤー効果で自然な動きが出現。糸を引くくらい粘度の高いファイバーワックスを1円玉量取ってよく手に広げ、襟足から前に向けてもみ込む。手に残っているワックスを使い、指先で前髪をつまむようにして完成。ウエットな質感のワックスだと動きが出にくいため、注意して。
似合う顔型や髪質
※髪が少ない人は前髪をもっと短くしても◎。髪が多い人は浮いてしまう場合があるため、レイヤーをやや低めに入れる。面長が気になる場合は襟足を短くするとGOODバランスに。
たっぷりレイヤー&くびれの小顔ショート
ひし形シルエットは、ハチ周りと首周りのボリュームが抑えられるためバランスがよく、毛量が多くてもスッキリ見せることが可能。ハネる長さでカットしているため襟足が自然と外ハネになり、スタイリングが簡単。後頭部がペタンとならず、横から見てもキレイをキー
カット
肩レングスで長さを設定し、後ろから前下がりにレイヤーを入れる。前髪は頬骨あたりの長さにして流れるように。顔周りは、丸顔ならサイドの後れ毛を長めに、面長なら短めに…など顔型に合わせてデザインする。
カラー
落ち着いたトーンのアッシュベージュに、ハイライトをプラス。レイヤーの動きがさらに際立つ。
パーマ
襟足はゆるめの外ハネ、トップはふんわりするように巻いてパーマをかける。顔周りの後れ毛はワンカール弱で巻く。
スタイリング
ノンパーマの場合、アイロンで襟足を外ハネ、他は毛先ワンカールの内巻きに。少量のバームをしっかり手に広げ、内側からなじませる。最後に束感が出るように毛束をつまんで仕上げる。
似合う顔型や髪質
※毛量が多い場合、くびれがしっかり出るようにカットして髪を少なく見せるのがおすすめ。
【ボブ】顔周りレイヤーのおすすめスタイル
レイヤーで色気ニュアンスをもたらす美人ボブ
ボブというとAラインやIラインなど角のあるイメージですが、やわらかさを出したいときはレイヤーの力を借りて。レイヤーを入れるとスタイリングしたときに髪がより動きやすくなり、顔周りや毛先に曲線が生まれてこなれ感と色っぽさが漂います。普通のボブが飽きてしまった人も長さを変えることなくイメチェンできるので、ぜひお試しを。美人度を上げてくれるスタイルは好感度も◎。
カット
ベースは、肩上の長めのボブ。グラデーションとレイヤーで、シルエットを補整しながら動きを出しやすくする。前髪はリップラインに設定し、そこを起点に表面のレイヤーをつなげる。
カラー
カラーはダークアッシュ。気になる地毛の赤みを消し、肌色をくすませない程度のアッシュにすることが大事。透明感を演出できる。
スタイリング
前髪は毛束を真上に持ち上げ、細めのマジックカーラーで内巻きに。トップには太めのマジックカーラー3個を使い、内に巻いておく。毛先はアイロンでワンカールの外巻きにして、マジックカーラーを外してから全体をほぐす。バームをなじませて束感を出してできあがり。
このモデルの顔型や髪質
※毛量が多い場合は後ろのレイヤー位置を下げ、少ない場合は上げて調整を。頬やエラの骨格が目立つ場合はフロントの位置をコントロールしてカバーする。
前髪ありのニュアンスボブ
全体に動きをつけるというより、毛先に少し曲線をつけてフォルムを調整したナチュラルなボブ。外ハネと内巻きだけの簡単な巻き方だからこそ、こなれ感が生まれます。こめかみあたりにつくったサイドバングが小顔効果を生み、ひし形のシルエットが骨格を補正。「自分に似合うボブ」を探している人はぜひお試しを!
カット
全体は鎖骨あたりでワンレングスにカット。顔周りと表面にレイヤーを入れ、巻いたときの動きを底上げする。前髪は目の上の長さに設定し、サイドバングをつくって流しやすいようにカット。
カラー
やや落ち着いたトーンのグレージュ。しっかりした色味の中に透明感があり、軽やかな仕上がりに。
スタイリング
ハチラインで髪を上下に分け、下の髪は毛先を外ハネのワンカールに。上の髪は内巻きのワンカールにして、バームをなじませつつ形を整える。前髪は軽く流し、束感を出す。
このモデルの顔型や髪質
前上がり+ほんのり内巻きが新しいスリークボブ
切りっぱなしラインボブは外ハネのスタイリングが主流の中、あえて毛先に自然な丸みを出すことで大人でも似合う落ち着いた雰囲気に。顔側が短くなっている前上がりでカットしているので、ストレートボブでもシャープになりすぎることなく、やわらかさを残しています。顔周りにレイヤーを入れているため重さが軽減され、こなれた印象をプラス。耳かけをするとピタッとタイトなフォルムになり、フォーマルなシーンにも対応できます。
カット
全体は肩よりやや上の位置でプツッとなるようにワンレングスにし、顔周りは前上がりになるように毛束を引き出してカット。前髪は眉ラインで直線的につくる。
カラー
地毛のようでありながら、光が当たると透明感たっぷりのスモーキーアッシュに。地毛よりまろやかな印象。
スタイリング
ストレートアイロンで自然な丸みになるように整え、前髪はおでこに沿う程度の内巻きに。全体にオイルを手ぐしでなじませ、前髪は毛先のみにつけてコームで整えて。
このモデルの顔型や髪質
※クセが強い人は、縮毛矯正パーマをかけておくと扱いやすくなる。髪が少ないとペタッとしやすいので、分け目がつかないように乾かして根元をふんわりさせると、バランスが取りやすくなる。
軽やかレイヤーの長めボブ
ボブから伸ばしてミディアムになったとき、重めのスタイルに飽きてしまった人におすすめ。レイヤーを入れることで軽さをニュアンスがプラスでき、今っぽいあか抜け感が出せます。結ぶこともできますが、前髪がないため耳にかけるだけで顔周りがスッキリし、お仕事シーンでも邪魔にならないのがポイント。
カット
肩より少し下でカットし、重さを残しつつローレイヤーを入れる。トップにもレイヤーを入れ、ふんわりした動きを加えて。前髪はあごあたりに設定し、レイヤーでサイドにつなげる。
カラー
10トーンのライトウォームブラウン。温もりを感じる暖色系で、優しいイメージに。
パーマ
なし。直毛の人は平巻きのワンカールパーマをかけておくといい。
スタイリング
32mmのカールアイロンを使う。毛先をワンカールの内巻きにし、顔周りはリバース(後ろに流れるように巻く)に。その後ドライヤーの風を当ててカールを崩し、少量のバームを手に広げて毛先から揉み込む。
似合う顔型や髪質
※髪が多い人は、前髪の設定をもう少し短くしてサイドにつなげると軽やかさが出る。
前髪なしの内巻きレイヤーボブ
大人のクールさがありながら、女性らしさも感じられるボブの秘密は、丸みのあるフォルムとひし形のシルエット。顔の骨格を補正してキレイに見せてくれる効果も期待できます。
カット
肩上の前上がりボブベース。前髪は、目と鼻の間の長さで流れるようにカットする。トップと顔周りにレイヤーを入れ、ひし形のシルエットに。
カラー
10トーンのラテベージュをワンメイク。透明感のあるカラーだから、ふんわりした質感をより軽やかに見せてくれる。
パーマ
カットラインやレイヤーに合わせてワンカールのパーマをかけておくと、毎日のスタイリングが時短になる。もちろん、パーマなしでもOK。
スタイリング
髪をつむじから放射状に下ろし、分け目がつかないように根元をふんわりとハンドブロー。26mmアイロンで毛先を内巻きにし、ハーフカール程度の曲線をつける。フロントを自然に分けたら、顔周りのひと束だけ、後ろに流れるようなリバース巻きに。巻き終わったらほぐして、少量のバームをなじませて束感を出す。
似合う顔型や髪質
※毛量が少なくペタッとする場合は、レイヤーを入れる位置を上に設定するとボリュームが出やすくなる。
【ミディアム】顔周りレイヤーのおすすめスタイル
かき上げアンニュイミディアム
芯の強さとしなやかさを感じる女性をイメージ。長めの前髪からサイドバング(前髪の両端)に自然につなげることで顔周りにほのかな動きを出し、ひし形シルエットがつくりやすくなります。毛先にゆるっとした動きがつく程度の毛流れで、生っぽく抜け感のある雰囲気に。
カット
全体は鎖骨下でワンレングスにカット。前髪は鼻下〜リップラインに設定し、サイドバングから顔周りにかけ流れるようにつないで。顔周りを中心にレイヤーを入れ、軽やかな質感に。
カラー
落ち着いたトーンのモノトーンのワンカラー。黒に近いダークカラーは地毛っぽさがありつつ透け感も出る、大人にぴったりな色味。
パーマ
基本的にはノンパーマ。直毛すぎる場合、太めのロッドで毛先1回転半巻き、ハネるような動きをつけるといい。
スタイリング
ハチ下は毛先だけを外ハネにし、ハチ上の表面は中間に動きがつくように1回転のリバース(後ろ方向)巻きに。バームやオイルなど濡れ感が出るスタイリング剤を選んでしっかり手に広げ、髪の内側からなじませて表面は手ぐしで塗布。ひし形シルエットになるように整えて。