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2023.04.30

「パセリ」に含まれる栄養素5選!その効能や食べ方を管理栄養士が解説

パセリには身体や美容にうれしい成分がたくさん含まれています。今回は管理栄養士が、パセリに含まれている栄養素とその働き、具体的にどのように食べると効果的かを解説します。料理のわき役にしていたパセリを上手に活用して、おいしく栄養を取り入れましょう!

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パセリってどんな野菜?

パセリは地中海地方が原産のせり科の植物です。代表的なものにはカーリーパセリとイタリアンパセリの2種類があります。 また、生のもの以外にも香辛料として乾燥パセリも売られています。生のパセリとの大きな違いは水分量です。

ここからはそれぞれのパセリの特徴や新鮮なものの見分け方、含まれる栄養素について詳しくご紹介します。

■パセリの種類や新鮮なパセリの見分け方

左側、カーリーパセリ、右側、イタリアンパセリの写真

日本で見かけるパセリは大きく分けてカーリーパセリとイタリアンパセリの2種類です。

カーリーパセリ(画像左)

カーリーパセリは葉先が縮れているのが特徴で、添え物や飾りとして使われます。日本で一般的なのはこちらのタイプです。

イタリアンパセリ(画像右)

一方イタリアンパセリは葉が平たい形をしており、葉がやわらかいのが特徴です。香りがカーリーパセリよりも強く、ヨーロッパで一般的に使われます。

新鮮なパセリの見分け方

新鮮なパセリは鮮やかな緑色で葉や茎までシャキッとしています。古くなってくると、葉先が黄色くなり始め、茎もしおれてくるため、よく見て新鮮な物を選ぶようにしましょう。

■生のパセリと乾燥パセリの可食部100gあたりの成分

生のパセリと乾燥パセリの大きな違いは水分量です。水分が蒸発していることで乾燥パセリの方が栄養成分が凝縮して多く含まれているように見えます。ただし、1回に食べられる量は限られるため、料理に合わせて使い分けるとよいでしょう。

可食部100gあたり

エネルギー 生の葉 34キロカロリー 乾燥 341キロカロリー、水分 生 84.7グラム 乾燥 5.0グラム、タンパク質 生 4.0グラム 乾燥 28.7グラム、脂質 生 0.7グラム 乾燥 2.2グラム、炭水化物 生 7.8グラム 乾燥 51.6グラム、食物繊維 生 6.8グラム 乾燥 データなし、カリウム 生 1000ミリグラム 乾燥 3600ミリグラム、鉄 生 7.5ミリグラム 乾燥 18.0ミリグラム、ビタミンA 生 620マイクログラム 乾燥 2300マイクログラム、ビタミンE 生 3.3ミリグラム 乾燥 7.2ミリグラム、ビタミンK 生 850マイクログラム 乾燥 1300マイクログラム、ビタミンC 生 120ミリグラム 乾燥 820ミリグラム出典:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※図表は編集部にて作成

パセリに含まれている栄養素5選とその効能

パセリに含まれる主な栄養素は鉄、ビタミンACE(エース)、ビタミンK、カリウム、アピオールです。パセリはその豊富な栄養素から緑黄色野菜に分類されます。どの成分もほかの野菜と比べて含有量が多く、それぞれ健康や美容に効果があるため、積極的に取り入れるのがおすすめです。

パセリがたくさん生えている様子のイメージ写真

1:貧血予防に役立つ鉄

パセリには不足しがちな鉄が含まれています。鉄はミネラルの一種で、貧血を防ぐ働きを持つ栄養素です。体の中ではほとんどが赤血球や筋肉中に存在しています。

鉄は赤血球中に含まれるヘモグロビンをつくる際に必要な成分です。ヘモグロビンは酸素を体中に運ぶ役割を持ち、不足することで酸素がうまく運べなくなります。その結果頭痛や集中力の低下などの症状を伴う鉄欠乏性貧血が起こります。

2:美肌効果のビタミンACE

ビタミンA、C、EはまとめてビタミンACE(エース)と呼ばれています。別名抗酸化ビタミンとも言われる美肌効果の高い栄養素です。

抗酸化作用とは体内で増えた活性酸素から体を守る働きを指します。活性酸素は人が吸った酸素の一部が体の中で変化したもので、増えすぎると体や肌を傷つけ、生活習慣病や老化の原因となります。ビタミンACEはこの抗酸化作用が強いため、美肌に効果的です。

同時にビタミンAは肌のかさつきや肌荒れに効果があります。また、ビタミンCと合わさることでメラニン色素の発生を抑えてくれます。ビタミンCはコラーゲンをつくる際に欠かせない栄養素のため、肌のハリを保つのに効果的です。

3:丈夫な骨づくりに欠かせないビタミンK

ビタミンKは骨を丈夫に保つために必要なビタミンです。カルシウムを骨にとどめて骨を健康に保つ働きを持ち、骨粗しょう症の治療薬としても使われます。さまざまな食品に含まれていて、腸内細菌によっても合成されるため、あまり不足しないと言われる栄養素です。

しかし、新生児や、抗生物質などで腸内環境が悪化している方は腸内細菌によってつくられる量が少なく、不足することもあるため注意が必要です。

4:生活習慣病の予防にカリウム

生活習慣病の予防によいとされる栄養素のひとつにカリウムがあげられます。カリウムはミネラルの一種で、ナトリウム(塩)と関わり合って体の中の水分の濃度を調節しています。

日本人は諸外国よりも塩の摂取量が多く、余分な塩を排泄させる働きを持つカリウムを十分に摂取することが重要です。血圧の低下や脳卒中の予防に特につながるとされており、積極的に取り入れるとよいでしょう。

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