そもそも「寝落ち」とは?
「寝落ち」は、何かをしている途中で、いつの間にか眠ってしまうことをいいます。疲れて帰ってきて、ソファーでスマホを見ながら一息ついていたら、メイクも落とさず、そのまま寝てしまっていた! なんて経験がある方も多いのではないでしょうか? このような状態がまさに「寝落ち」です。特に、チャットやオンラインゲームの最中に眠ってしまうことを指します。
「寝落ち電話」とは?
「寝落ち電話」また「寝落ち通話」とは、電話で通話している相手、もしくは自分のどちらかが通話しながら眠りにつくこと。恋人同士や、親しい友達と行うことが、ほとんでしょう。「一緒に寝ているような感覚になる」や「寝息を聞くと癒やされる」などいう意見が多いようです。また、どちらも途中で眠ってしまい、通話が朝まで続いていた…、ということも。
「寝落ち」の使い方は?
「寝落ち」はカジュアルな表現。そのため、ビジネスシーンなどで使う場合は注意が必要です。
「寝落ち」を使うのはビジネスシーンではNG?
「寝落ち」は、若者言葉、俗語です。そのためフォーマルなシーンや、目上の方に対しての使用には適しません。その場合は、「眠ってしまいました」などと表現する方がよいでしょう。
【例】
NG:夜、本を読んでいたら、寝落ちしていました。
OK:夜、本を読んでいたら、いつの間にか眠っていました。
「寝落ち」は身体に良い? 気絶とは違う?
ここまで「寝落ち」の言葉の意味や、由来、使い方について見てきました。ここからは、「寝落ち」は身体に良いのか、「気絶」との違いなどについてチェックしていきましょう。
「寝落ち」は身体に良い?
「寝落ち」する瞬間は気持ちがよく、目が覚めたときに「よく眠った!」という感覚になることも多いかもしれません。しかし、「寝落ち」した際、睡眠の質はよくないケースも。
それは「寝落ち」した際、ソファや椅子、机に突っ伏してなど、本来寝る場所で寝ていないことが多いからです。そのような場所で朝まで寝ていると、寝返りなどができず、体の特定の部位に負担がかかり、身体の疲れが取れないでしょう。
「寝落ち」と「気絶」の違いは?
「気絶」とは、一時的に意識を失うこと。脳にいく血液が減少することで起こります。その原因は様々で、強い恐怖や痛みを感じたり、突然立ち上がったり、などの際に多く見られるようです。通常、数分で意識が回復するものを「気絶」や「失神」といいます。
一方で、「寝落ち」は、眠っている状態。意識障害である「気絶」とは異なるといえます。
「寝落ち」する代表的な原因とは?
「寝落ち」する原因は、いくつか考えられます。その代表的なものを見ていきましょう。
慢性的な睡眠不足や睡眠の質の低下
夜遅くまでドラマや映画を観ているなど、睡眠不足の状態が続くと、疲労が蓄積していきます。そうなると、起きている状態を維持しにくくなり、突然強い眠気に襲われたりするのです。
しかし、睡眠時間が十分にとれていたら「寝落ち」しないか? というと、そういうわけでもありません。眠りが浅かったり、なかなか寝付けない、寝起きにすっきりしていないなど、睡眠の質が悪いと、長い時間寝ていても睡眠不足になる可能性があります。
過度のストレスを抱えている
人間関係がうまくいっていないときや、仕事が忙しいなど、ストレスを抱えると、自律神経のバランスが乱れがちに。そうすると、交感神経の働きが優位になり、脳が興奮した状態が続くことになります。そのため眠りが浅かったり、夜中に何度も目が覚めるなど、睡眠の質が低下し、日中などに「寝落ち」しやすくなると考えられます。
血糖値の乱高下
食後に急激な眠気に襲われる場合、血糖値の急上昇が原因であることも。食事をたくさんとったり、低血糖の状態で食事をとることで、血糖値は急上昇します。急上昇した血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌され、次は急激に血糖値が下がるのです。
このような血糖値の乱高下が、食後に強い眠気を引き起こすことがあります。食後にすごく眠くなるという方は、食物繊維の多い野菜から食べたり、食後にウォーキングなどの軽い運動をするのがおすすめです。
「寝落ち」は身体にどんな影響がある?
「寝落ち」した状態のとき、部屋の明かりがついたままや、お風呂に入っていないなど、睡眠に適した環境下で寝ていないことが多いでしょう。そのため、睡眠の質が低下し、自律神経のバランスが崩れてしまう可能性も考えられます。
「寝落ち」を頻繁に繰り返すと、疲れがとれない、肩こりや頭痛、目眩や耳鳴り、動悸などといった、身体に不調をきたす原因にもなりかねませんので気をつけたいところです。
「寝落ち」しないためには?
「寝落ち」しないためには、まずは眠いのを我慢してまで作業をしないこと。眠くなりそうだと思ったら、眠る準備をしましょう。日頃から睡眠の質を上げる意識が大切です。
そして質の良い睡眠をとるためには、夜遅くに食事しないことや、就寝前はアルコールやカフェインは控えるなど、規則正しい食生活を心がけるとよいでしょう。また、寝る前にストレッチするなど、軽く体を動かしたり、アロマや音楽をかけてリラックスするのもおすすめです。
最後に
「何かをしていたら眠っていた」という状態を表す「寝落ち」。多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。睡眠は健康を維持するためにも重要なものです。しかし「寝落ち」は決して質のよい睡眠とはいえません。「寝落ち」しないためにも、食生活を見直し、ストレスを発散して、日頃から質の高い睡眠を意識することが大切ではないでしょうか。