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2023.07.19

バイアスとは? 様々な意味を持つバイアスについて詳しく紹介

「バイアス」には「織物の布目に対して斜めであること、またそれに沿って断った布地」「真空管やトランジスターを作動させるために加える直接電流」など複数の意味があります。本記事ではバイアスについて詳しく紹介。

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バイアスとは?

みなさんは、バイアスという言葉を聞くとどんなことをイメージしますか? バイアスは心理学や科学の世界、ビジネスシーンなどさまざまな場面で使われる言葉です。そのため、場面に応じた意味を知っていないと、会話についていけなくなったり恥ずかしい思いをしてしまったりするかもしれません。

そこで本記事では、バイアスの辞書的な意味を押さえたあと、心理学や電子工学、ビジネスシーンごとに細かく意味合いを確認していきます。

笑顔で会話している人たち

「バイアス」の意味

まずは、辞書を参考に大まかな意味について紹介します。デジタル大辞泉では、以下のように定義づけているので参考にしてみてください。

1・織物の布目に対して斜めであること。また、それに沿って断った布地。バイヤス。
2・「バイアステープ」の略。
→「バイアステープ」:「布目に対して斜めに裁った布テープ。襟ぐり・袖ぐりなどの縫い代(しろ)の始末や縁どりなどに用いる。」
3・真空管やトランジスターを適切に作動させるため、その端子間に加える直流電流。バイアス。
4
ア:社会調査で、回答に偏りを生じさせる要因となるもの。質問文の用語や質問の態度などについていう。
イ:先入観。偏見。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

バイアスの英語表記は「bias」

バイアスはもともと英語の「bias」からきています。意味は英語と日本語で変わりませんが、名詞としての使い方と動詞としての使い方があります。『プログレッシブ英和中辞典』(小学館)の用例を見てみましょう。

1:「a man of a strong musical bias」

こちらは「bias」を名詞として使った場合の用例です。「a strong bias」で「強い執着」というニュアンスになり、「音楽に強い執着を持つ人」と訳すことができます。

2:「be free from political bias」

この文では「from」が使われているのがポイントです。「be free from political bias」で「政治的偏向がない」という意味になります。つまり偏見や先入観がないということです。こちらも、名詞としての使い方になります。

3:「be biased against(in favor of)a person」

be同士のうしろに「bias」が用いられているので、動詞としての用例だということが分かりますね。動詞としての「bias」には、「(人に)偏見や先入観を抱かせる」という意味があります。したがって、「be baised against(in favor of)a person」は「人を悪く(よく)思う」というニュアンスです。

心理学に関する「バイアス」

ここまでは、「バイアス」という言葉の意味についての概要を紹介しました。ここからは、もう少し深掘りしていきましょう。心理学の文脈では、おもに先入観や偏見という意味で「バイアス」という言葉が用いられます。「正常性バイアス」という言葉を知っていますか? 「正常化の偏見」とも呼ばれています。

座ってスマホを操作している人

「正常性バイアス」あるいは「正常化の偏見」とは、「多少の異常な状態に遭遇したとしても、正常の範囲内だと思い込み、危険や脅威を軽視してしまうこと」。「自分は大丈夫だ」、「大したことにはならないだろう」と思い込み、危険性や脅威を差し迫ったものとして考えられていない状態のことです。

生死にかかわる事件や地震や火災といった災害が発生した際に、初動が遅れてしまったり適切な対応が取れない原因になる場合があります。

電子工学に関する「バイアス」

電子工学における「バイアス」についても紹介します。電子工学でのバイアスには心理学の先入観や偏見といった、人間の心理に関するニュアンスはありません。おもに電流に関わる言葉です。真空管やトランジスターを適切に作動させるため、その端子間に加える直流電流のことをさします。

「真空管」とは、「真空度の高いガラスや金属の容器内に電極を封入した電子管の総称」です。検波したり増幅させたり整流、発振させたりすることに用いられます。

キーボードでタイピングしている人の手元

「トランジスター」とは、「ゲルマニウムやシリコンなどの半導体を利用した、三つ以上の電極を持つ素子(デバイス)」のことです。増幅させたり変調させたりすることができ、小さくて軽いことからコンピューターなどに使われます。

つまり、コンピューターなどに組み込まれる電子部品を正しい条件で動かすために加える電流のことをバイアスというのです。

ビジネスに関する「バイアス」

ビジネスの文脈でも「バイアス」という言葉が使われることがあります。おもに先入観や偏見という意味で使われることが多いです。

例えば、ビジネスシーンにおいては学歴や経歴、年齢などで人が判断され、昇進などに影響するケースも。これは、学歴や経歴など、当人の適正や能力ではないバイアスがかかっているといえるでしょう。

資料に書き込んでいる人、ジェスチャーを使って話している人の手元

ほかにも、例えば「前回の広告が大成功したというバイアスが、今回のプロジェクトの失敗の要因だろう」などというように使われます。

この例文からもわかるように、ビジネスにおいては、バイアスがかかることで適切な判断ができず、間違った選択をしてしまう可能性を常に念頭に入れておく必要があるのです。

最後に

本記事では、バイアスについて詳しく紹介しました。バイアスはさまざまな分野で用いられる言葉です。日常生活においては、先入観や偏見という意味で使われることが多いのではないでしょうか。バイアスにとらわれ過ぎると相手の意見を無条件に跳ねのけて相手を傷つけてしまったり、有効かもしれない解決策の可能性を自らつぶしてしまったりすることに繋がりかねません。そうならないよう、日頃から柔軟な思考で物事を捉える意識をしておくことが大切です。

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