アラートとは
普段なにげなく生活をしていても、自分の身を守るためにいろいろと注意・警戒しなければならないことはあるものです。そんなときに発せられるのが「アラート」。この記事では、そんな「アラート」について深掘りしていきます。
まずは、「アラート」の意味について確認しましょう。アラートには主に「警報」「警戒、待機の姿勢にあること」(『デジタル大辞泉』小学館)という意味があります。英語の「alert」から来ている言葉です。デジタル関連においては、「ユーザーの操作に対して注意を促すメッセージ」という意味も。
「アラート」と「アラーム」の違い
アラートと似た表現に「アラーム」があります。アラートとアラームの違いについても整理しておきましょう。
アラームは英語では「alarm」と表記。主に「警報」「警報器」「目覚まし時計」「時計に組み込まれた注意信号を出す機能」(『デジタル大辞泉』小学館)という意味があります。
一般的には、アラートは「Jアラート」「熱中症警戒アラート」「入力ミスを通知するアラートが出た」など、「何かに注意喚起を呼びかける警報、メッセージ」といった意味で使われることが多いです。
一方のアラームに関しては、「目覚まし時計でアラームを設定する」「スマートフォンのアラームが鳴る」「けたたましいアラームの音で、火災が起こったことを知った」などというように使われます。主に「目覚まし時計の音、警報器の音、警戒音」を指して使われることが多いでしょう。
仕事におけるアラート
アラートという表現は、仕事においても使われることがあります。従業員があるタスクを担当していて、そのタスクの締め切りに間に合いそうになかったり、目標に届きそうになかったりしそうな場合に、「アラート」を出して上司に相談することも。この際のアラートは「このままではまずい」といった内容を含んでいます。
アラートを出しやすいということは、相談しやすい状況にあるということ。そういう状況であれば、リスクは回避しやすくなるでしょう。困難な状況であるにも関わらず、アラートを出せずに事態を悪化させるのは避けたいものですね。
さまざまなアラートの種類
アラートには、さまざまな種類があります。どのようなアラートがあるのかについて見ていきましょう。
Jアラート(全国瞬時警報システム)
よくニュースなどで目にするアラートに「Jアラート(J-ALERT)」があります。Jはジャパン(JAPAN)の頭文字です。Jアラートとは、正式名称を「全国瞬時警報システム」といい、弾道ミサイルの発射情報・緊急地震速報・大津波警報などの情報を短時間に住民に伝える警報システムのこと。
Jアラートには、大きく2種類あります。ひとつは内閣官房が発表する国民保護に関する情報、もうひとつは気象庁が発表する自然災害に関する情報です。
出典:全国瞬時警報システム(Jアラート)の概要|総務省消防庁
熱中症警戒アラート
暑くなってくる季節、気をつけたいのが熱中症。最近は猛暑日が多くなり、熱中症のリスクも高まっています。そこで、環境省と気象庁が共同で「熱中症警戒アラート」を発表。2020年7月から関東甲信地方で発表を実施、2021年4月下旬からは全国を対象に運用がスタートしました。
熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された場合に、暑さへの注意喚起をし、熱中症対策の実施を促します。人体に影響を与える気温、湿度、輻射熱から算出する「暑さ指数」予測値を根拠に、値が33以上と予想される場合に発表されます。
Lアラート(Local alert)
Lアラートは、Jアラートや熱中症警戒アラートに比べると、認知度が低いかもしれません。
Lアラートとは、「災害情報共有システム」のこと。Lはローカル(local、地域)の頭文字。中央官庁・地方公共団体・交通関連事業者などが災害情報などの公共情報を共有し、「情報伝達者」である放送局やアプリ事業者などを介して、該当する地域住民に素早くその情報を伝える共通基盤です。共有された情報は、テレビ・ラジオ・新聞社・インターネットなどのメディアに一斉送信されます。
Google アラート
Google アラートとは、特定のキーワードを指定して、そのキーワードに関連する最新情報をメールで届くようにすることができるサービスのことです。特定の商品やコンテンツ、場所や言語などに関する情報を取得できます。「より詳しく知りたい!」という方は、Googleのヘルプサイトを確認してみてください。
最後に
アラートには、簡単にいうと「警報」という意味があることがわかりました。公的機関などから発せられるアラートには「熱中症警戒アラート」などさまざまな種類のものがあり、仕事やデジタル関連においてもアラートという言葉が使われています。
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