ライフハックとは?
日常生活において、やることが多すぎて手が回らなかったり、同じ作業ばかりだったりする場面はありませんか? そういう場合には、技術や創意工夫によっていかに効率的に物事を進めていくのかが重要に。
そうした際、「ライフハック」が役に立ちます。本記事では、ライフハックの意味や言い換え表現、具体的事例について解説します。
ライフハックの意味
まずは、ライフハックの意味について見ていきましょう。ライフハックとは、仕事の質や効率、生産性を上げるための工夫や取り組みのこと。2004年にアメリカのテクニカルライターであるダニー・オブライエンが考案した言葉で、英語では「lifehack」と書きます。
「life」には「人生」「生活」といった意味があり、「hack」は「(コンピュータプログラムなどを)巧妙に改変する」「(コンピュータのプログラムの中に)侵入する」といった意味があります。そこから「日常生活を自由に改造する」といったニュアンスが感じられますね。
ライフハックのもともとの意味は、コンピュータの作業を効率化するスクリプトのことでした。そのため、ライフハックという言葉は主にIT産業に携わるプログラマーやエンジニアの間で使われていたのです。
現在では、アプリケーションや端末を効率的に使いこなすためのコツやテクニックから、健康管理や家事まで、いわゆる仕事術や生活術のことを表すようになりました。場合によっては、雑学・豆知識のことをライフハックと呼ぶケースも見られます。
ライフハックの類義語
ライフハックの類義語には、「生活術」「ライフスキル」「裏技」「仕事術」「ビジネススキル」「生活の知恵」などが挙げられます。また、その知識や技術が実用的であるかどうかを問わない場合は、「雑学」「豆知識」「トリビア」も類義語といえます。
ライフハックの例文について
今や「ライフハック」という言葉は、メディアやSNSなどいたるところで目にします。そこで、ライフハックという単語を使った例文を見ながら、その使い方を確認していきましょう。
1:「暮らしに役立つライフハック10選」
ここで使っているライフハックは、生活術のことを指しています。たとえば、〝柑橘類の皮で湯呑の茶渋を取る〟などの家事の裏技のことですね。
2:「仕事において無駄をなくし、生産性を上げていくには、ライフハックは欠かせない」
ここでのライフハックは仕事術のことです。具体的な例としては、「仕事内容を可視化する」「作業スペースを使いやすくする」などの仕事の効率化を図る術が該当するでしょう。
3:「近年はタスク管理アプリやチャットなど、さまざまなライフハックツールが登場してきた」
ここでのライフハックは、「ITを使いこなすためのコツ」という意味になります。これまで手書きで対応していたことを電子化する、手入力していたことをプログラミングで自動入力させるなど、IT技術を駆使して作業を効率化するということです。
ライフハックの具体的事例
次に具体的な事例を通じて、ライフハックの実践方法を見ていきましょう。
タスク管理アプリを使う
タスク管理アプリは、タスクを効率的に管理できる点でライフハックツールといえます。
機能はアプリの種類にもよりますが、タスクをリストアップし、優先順位を設定し、進捗状況をチャートなどで管理することができます。予定や期限が近づくと、スマートフォン(以下、スマホ)に通知が来るように設定するのも可能。他人と同じタスクを共有できたり、編集できたりするのも便利です。
タスク管理に使える有名なアプリには、Evernote・Google Keep・Google ToDo リスト・Trello・Backlogなどが挙げられます。無料で利用できるサービスも多いので、1度試してみるのもよいでしょう。
データのクラウド化
データのクラウド化も、データの保存・共有という点においてライフハックの手段といえます。
データのクラウド化は、情報の保存や共有を効率化するための重要な手法です。かつてドキュメントや画像などのデータを保存しておくのは、自分のパソコンであるのが一般的でした。しかし、近年はクラウド技術が進歩し、クラウドストレージと呼ばれるインターネット空間に表計算・ドキュメント・写真などの膨大なデータを保存することが可能になったのです。
データがインターネット上にあるので、インターネットに接続さえできれば、普段作業に使っているパソコンのみならず自分のスマホからもアクセスが可能に。特定のデータを他人と共有したり、共同編集できたりするので、仕事でも大いに役立つことでしょう。また、プランによっては保存できる容量を増やすこともできるので、より多くのデータを保存することができます。
有名なデータ保存のクラウドサービスには、Google ドライブ・Dropbox・OneDrive・iCloud Driveなどがあります。
単純作業をプログラミングで自動化
プログラミングによる作業の自動化も、ライフハックの代表的事例です。単調な作業をコンピュータに任せることで、凡ミスが解消され作業スピードも早くなり、人間は楽になるため、まさにライフハックということですね。
単純で繰り返される作業は、プログラミングで簡単なアプリをつくり自動化することができます。たとえば、Pythonなどのプログラミング言語を使って、ファイルの一括リネームやメールの自動送信、表計算シートへの書き込み、ウェブページの特定の場所からのデータ取得などを自動化することが可能です。自動化によって時間と労力を節約し、より重要で独創性が求められるようなタスクに集中することができます。
連絡をチャットで行う
チャットでのコミュニケーションも、早い返信・複数人での情報共有が可能などの点でライフハックといえます。
仕事においては、社内でのやりとりをメールではなくチャットツールで行うことが効率化につながります。チャットでは、リアルタイムに簡単に返信ができるので、円滑な意思の疎通に便利です。ほかにも、チャンネル内でのチャットは、そこに属すメンバー全員が閲覧できるので、情報共有にも優れています。
また、チャットの種類にもよりますが、相手の投稿に対して顔マークなどでさまざまなリアクションがつけられる場合もあるので、投稿を確認したことを伝えるのにわざわざ返信する必要もなくなります。
代表的なチャットツールには、Slack・Chatwork・Microsoft Teamsなどが挙げられます。
最後に
ライフハックは、日常生活や仕事における作業を効率化していくための手法です。単純作業や繰り返しの作業を可能な限り自動化することで、より重要なタスクに注力ができるように。ライフハックを取り入れて時間やエネルギーを節約し、ゆとりある生活につなげてみてはいかがでしょうか。
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