「大願成就」ってどんな言葉?
大願成就は、大きな願いや望みが実現することを指す四字熟語です。たとえば大学受験に合格する、やりかった職業に就くなど、人生において重要な出来事を指すケースが多いでしょう。大きな願いが叶った瞬間を、大願成就と表現します。本章では、大願成就について、言語の意味や由来、言葉に関する豆知識を解説するため、参考にしてください。
■「大願成就」の意味
「大願成就(たいがんじょうじゅ)」という言葉は、大きな望みや希望が実現することを表す四字熟語です。神仏の保護や加護によって、望みがかなうことも「大願成就」と表現します。
四字熟語を2つの熟語に分解すると、「大願」とは文字通り大きな願いといった意味をもつ言葉であり、「成就」は目標を達成することを意味します。両者の意味を組み合わせて、既出の意味で用いられるようになりました。
本来は仏教用語として用いられていた言葉ですが、現代においては仏教に限定せず、目標達成や願望達成といった意味で使用されています。なお「大願成就」の意味を辞書で調べてみると、以下のように説明されています。
大きな望みがかなえられること。神仏に願ったことがそのとおりになること。
<小学館 デジタル大辞泉より>
■言語の由来
前述したように「大願成就」は、仏教用語として用いられていた言葉です。しかし仏教用語としての「大願成就」が、どのような経緯を経て、人々に広まっていったのかは不明です。現在発見されている文献は、江戸時代に書かれた『浄瑠璃』の『日高川入相花王』。同作品の中に「大願成就」という文言が書かれています。
〈豆知識〉
大願成就だけでなく、何らかの「願い」に関連した四字熟語は、他にもさまざまなものがあります。例えば、より長生きできることを願う「延命息災」。加えて、死後は極楽浄土(いわゆる天国)にいけるように願う「欣求浄土」、自分自身の努力ではなく他者の力によって自らの願いを叶えることを指した「他力本願」などもあります。
また願いが叶うといった意味でなく、何かを熱心に願うことそのものを指した「熱願冷諦」なども、願いに関連した四字熟語です。
「大願成就」の使い方
大願成就は基本的に、目先の小さな目標よりも、それらを達成し続けた先にある「大きな目標」を成し遂げた場合に用いられる四字熟語です。後ほど紹介する例文にもあるように、最終目標を達成すること=大願成就と認識しておくとわかりやすいでしょう。
本章では、大願成就の使い方として具体的な例文をあげたのち、ビジネスシーンに限定した使い方を解説します。
〈例文〉
「大願成就」を使った例文としては、以下のようなものが挙げられます。
・丁寧な営業活動が実を結び、大願成就した
・ずっと目標としていた大学に合格したことは、まさに大願成就だ
・コツコツと努力を続けたことで大願成就し、見事に独立できた
いずれの場合も、長年努力を継続した結果、自分の願いが叶ったことを表現しています。