■ビジネスシーンでの使い方
「大願成就」という四字熟語は、その意味が明瞭で使いやすいだけでなく、ビジネスのさまざまな場面で利用できます。たとえばビジネスの取引で大きな成功を収めたときや、ノルマを達成した際など、大願成就を適用できる状況は多岐にわたります。
大願成就を使用する際の留意点としては、仕事上の最終目標に関連づけることが大切です。たとえば徹夜で資料を作成し、その成果としてプレゼンテーションが大成功した場合は「大願成就」とは表現しない傾向にあります。プレゼンの結果、契約が締結されて初めて、大願成就という言葉を使います。
「大願成就」の類義語
大願成就には、さまざまな類義語が存在します。具体的には、以下3つのような四字熟語が、大願成就の類語に該当します。
本章では、上記それぞれの四字熟語について、詳しい意味を解説していきます。言い換え表現を覚えておくことで、ボキャブラリーの向上を目指しましょう。
「悲願成就(ひがんじょうじゅ)」
悲願成就(ひがんじょうじゅ)の「悲願」という言葉は、どうしても達成したいと強く望む、切実な願望を指します。この表現の漢字からも分かる通り、この言葉は悲しみや困難を伴う願望が実現した際に使用されます。たとえば、何度も断られた取引が最終的に成立した場合など、その成就を表現するのに悲願成就という表現が適切です。
「心願成就(しんがんじょうじゅ)」
心願成就(しんがんじょうじゅ)は、神仏に真心から祈りを捧げることで、自分の望みが叶うといった意味が込められた四字熟語です。もちろん「大願成就」に言い換えることも可能です。
ただし大願成就は「大きな願い」が叶うのに対して、「心願成就」は長らく心の中で願い続けてきたことが実現するという意味をもちます。状況に応じて適切に使い分けてください。
「宿願成就(しゅくがんじょうじゅ)」
宿願成就(しゅくがんじょうじゅ)の「宿願」とは、以前から果たしたいと思っていた願いという意味です。願いの大きさや感情の強弱に関係なく、長年の願いがかなうことを指します。
ここまでの類語には全て「成就」が含まれていますが、いずれも「願いが叶う」という共通の意味が含まれる言葉です。大願と宿願の違いは、どのような願いが叶うかという点にあります。
ビジネスに使える“四字熟語”
ビジネスに使える四字熟語には、大願成就の他にもさまざまなものがあります。例えば以下のような四字熟語は、ビジネスシーンでよく使用される言葉です。
それぞれの四字熟語が、どのようなシチュエーションで使われる言葉なのか、本章で確認しておきましょう。
「英雄欺人(えいゆうぎじん)」
英雄欺人(えいゆうぎじん)とは、普通の人では思いつかないような行動をする、能力の優れた人を表現した四字熟語です。ビジネスシーンでは、ときに大胆な発想が求められることもあるでしょう。
「立身栄達(りっしんえいだつ)」
立身栄達(りっしんえいだつ)は、普通の人以上の努力を積み重ねることで、社会的地位が手に入るといった意味をもつ四字熟語です。「努力は裏切らない」と似た意味の四字熟語と認識しておくと、覚えやすいかもしれません。
「迅速果断(じんそくかだん)」
迅速果断(じんそくかだん)は文字通り、何かを迅速に決断することを指した四字熟語です。ただスピーディーに決断するだけでなく、思い切った決断をするといったニュアンスも含まれています。ビジネスはスピードが命です。迅速果断という言葉を忘れずに、日々の業務をこなしましょう。
「大願成就」を正しく使おう!
大願成就とは、数々の困難を乗り越え、努力を継続することで「大きな願い」を叶えることを表した四字熟語です。目の前の小さな目標を達成していくことで、最終的な目標をクリアした際に用いられます。ビジネスシーンでは大願成就の他に、英雄欺人や立身栄達、迅速果断(じんそくかだん)などの四字熟語があります。シーンごとに適切な言葉を吟味し、正しく使いましょう。
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