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2023.08.28

「判官贔屓」の意味や由来とは?類義語・対義語・使い方をまとめて解説!

 

判官贔屓(ほうがんびいき)とは、弱い者を応援したくなる心理のことを指す四字熟語であり、日本人に多い心理状態なのだそう。本記事では「判官贔屓」の詳しい意味や由来(語源)、類義語、対義語、正しい使い方を解説します。

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「判官贔屓」の意味は?

「判官贔屓」という四字熟語は「ほうがんびいき」と発音されます。時折「はんがんびいき」とも読まれますが、その意味は同じです。短縮して「判官」とのみ記述する場合には「はんがん」と読みますが、「判官贔屓」という表現に関しては、通常「ほうがんびいき」と発音されることが一般的です。本章では、判官贔屓の意味や由来・語源について解説します。

拍手をする複数の手 イラスト

■言葉の意味

「判官贔屓」とは、劣勢におかれている者や敗者に対して同情し、味方になる姿勢を指します。主にスポーツなどで活用され、たとえば強豪校と初出場チームが対戦する場合に、初出場チームに共感を抱き、応援したくなる気持ちを指して使われる言葉です。

弱者に限らず、不幸や逆境にある人々に対して同情する場合にも使用されます。具体的な支援行動よりも、応援や共感といった感情を指すことが一般的です。辞書には、以下のように記載されています。

悲劇的英雄、判官源義経に同情する気持ち。転じて、弱者・敗者に同情し声援する感情をいう。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉より〉)

■言葉の由来・語源

「判官贔屓」という表現は、源義経に由来しています。昔の役職である「判官」は、平安時代に設けられた「検非違使(けびいし)」と呼ばれる役職の「尉(じょう)」という職位のことです。

源義経はこの「判官」として、平家討伐の功績をあげたものの、実の兄である源頼朝に嫌われ、最終的には自ら命を絶つという悲劇的な運命を辿りました。この出来事に多くの人々が同情し「判官贔屓」という言葉が誕生しました。

■「九郎判官」とは?

「判官贔屓」の由来・語源の章でも解説したように、この四字熟語は源義経に由来しています。

判官であった源義経は「九郎判官義経(くろうほうがんよしつね)」と呼ばれていました。ここでの「九郎」とは、彼が「九番目の子供」であったことに由来します。輩行名(はいこうめい)と呼ばれるものであり、日本における男性の名前の一種でした。輩行とは「同世代の一族の人々」という意味があり、太郎(一郎)、次郎(二郎)……などがこれに当たります。

「判官贔屓」の類義語・類似表現

「判官贔屓」の類義語・類似表現は、いくつかあります。たとえば「愛顧(あいこ)」「依怙贔屓(えこひいき)」「引き立て」などです。場合によっては「判官贔屓」と、ニュアンスが異なる場合もあります。それぞれの言葉の意味や「判官贔屓」と違う部分はあるのか、本章で解説。四字熟語と合わせて覚えておくと、ボキャブラリー向上に役立つでしょう。

メガホンを持った男性と女性 イラスト

「愛顧(あいこ)」

ビジネスの場でもよく使われるフレーズとして「ご愛顧いただけますと幸いです」という言葉があります。この表現は、大切に思っていることや注目していることを示す言葉で、支援や注目を受ける側が用います。相手に対して謙るニュアンスをもつものの、「判官贔屓」のように弱い立場を強調する言葉とは少し異なるでしょう。

「依怙贔屓(えこひいき)」

依怙贔屓とは、選り好みすることを示す四字熟語です。「依怙」の意味は「片方に偏った支持をする」となり、判官贔屓よりもやや否定的(ネガティブ)なニュアンスで用いられることが多いでしょう。

「引き立て」

「引き立て」もビジネスの場面でよく利用される表現。たとえば「よろしくお引き立てください」といった使われ方をします。目をかけることや特別な支持を示す意味合いがあります。

「判官贔屓」の対義語

「判官贔屓」には、対義語も存在します。たとえば「勝ち馬に乗る」や「寄らば大樹の陰」など。繰り返しになりますが「判官贔屓」は、弱い立場にある人に味方することです。つまり対義語は、強い立場に着くといった意味をもつ言葉が該当します。「広い」と「狭い」のように明確な対義語はないものの、意味合いが真逆になる2つの表現について、本章で解説します。

多勢に無勢をイメージした1本のピンと多数のピン

「勝ち馬に乗る」

「勝ち馬に乗る」とは、勝負に勝った方(または勝っている方)へ味方し、勝ちに便乗するといった意味のことわざです。勝ち馬に乗る行為は、周囲には少しズルい印象をもたれてしまうかもしれません。

「寄らば大樹の陰」

「寄らば大樹の陰」とは、頼りにする相手は小さいもの(弱い者)よりも、大きいもの(強い者)の方がよいといった意味で用いられる言葉。強い者の肩をもつというよりも、頼りにするといったニュアンスが強い表現です。

「判官贔屓」の使い方

では「判官贔屓」を用いる際は、どのように使用すればよいのでしょうか。日常会話でも、違和感なく使用できることが好ましいです。そこで本章では「判官贔屓」を使うシチュエーションや、具体的な例文について解説していきます。どのようなシーンで用いられるのか、文中ではどのように使えばよいのか、本章で確認しておきましょう。

■使うシチュエーション

「判官贔屓」という言葉は、単に弱者に同情や味方をするという意味だけではありません。不利な側に偏って味方することで、意図的に公平性を欠いた行動を指す場合もあります。主に勝敗が明白なスポーツの競技において用いられますが、たとえば兄弟間などの関係においても使われるでしょう。

「判官贔屓」を用いる際は、以下の例文を参考にしてください。

〈例文〉

・今年の甲子園には初出場の学校が多数ある。ついつい常連校よりも、初出場の方を判官贔屓してしまう

・三人兄弟のなかでもついついダメな子ほど、判官贔屓で可愛く思えてしまうものだ

 

いずれも自分が判官贔屓していることを、自覚している発言で用いられることが多いようです。

「判官贔屓」を正しく使おう!

弱い立場にいる人に、ついつい同情的になってしまうことを「判官贔屓」といいます。源義経に由来する言葉であり、日本人に多くみられる感情です。判官贔屓には、愛顧(あいこ)や依怙贔屓(えこひいき)、引き立てといった類義語(類似表現)があります。この機会に「判官贔屓」の意味や使い方、類義語・対義語をまとめて覚えておきましょう。

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