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2024.04.12

「取り急ぎ」はどのように使うのが正しい? 意味や例文、言い換え表現を紹介

 

急いで相手に何かを伝えたい時、「取り急ぎ」という言葉は使いやすい表現ですよね。「取り急ぎ」は「とりあえず急ぎで」を意味する言葉です。つい多用してしまいがちですが、相手の立場や状況によってはふさわしくないケースも。本記事では「取り急ぎ」の意味や例文、言い換え表現を紹介します。

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「取り急ぎ」の意味とは?

ビジネスにおいて「プロジェクトの経過報告」や「急な会議の日程変更」など、相手に急いで伝えたい状況は意外と多いものです。そんな時に使える便利な表現の一つが「取り急ぎ」ではないでしょうか? 辞書で意味を調べることは、あまりしない言葉かもしれませんね。そこで、辞書で調べてみましたので、以下をご参照ください。

《「取り急ぐ」の連用形。副詞的に用いて》「いそぎ」を強めていう語。手紙文に用いる。「―一筆申し上げます」
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「取り急ぎ」は、「とりあえず急ぎで」という意味を持つ言葉です。急いでいることを強調する言葉で、ビジネスメールなどでは文末に使われます。

手紙で使われていた、「取り急ぎ」

「取り急ぎ」は本来、手紙で使われる表現でした。手紙の場合、メールと異なり相手に届くまである程度の時間がかかりますよね。そんな時、「とりあえず急ぎで先に連絡しておきますね」というニュアンスで使われていたようです。その場合、詳しい情報は後から出す手紙で伝えることが前提として捉えられていました。

「取り急ぎ」には、「とりあえず急ぎで」以外に「急な出来事のため満足な対応ができず失礼します」という意味が含まれている言葉でもあります。

今のビジネスにおけるメインの連絡手段はメールで、手紙と違いメールは瞬時に相手に伝えることができますよね。「取り急ぎ」の意味も時代の変化と共に、異なるニュアンスを含む言葉に進化してきたことが考えられます。

メール

(c) Adobe Stock

「取り急ぎ」使用時の注意点を紹介

「取り急ぎ」という言葉は、多くは相手に「急いで伝えたいことがある」など緊急性の高い時に使われることが多いでしょう。しかし、「取り急ぎ」は使いやすい言葉ですが、使用する相手の立場や状況を見極めないと、「失礼だ」と捉えられる恐れもあるので注意が必要です。

ここでは、「取り急ぎ」を使用する際の注意点を紹介します。

詳細は後から必ず伝えること

先述した通り、「取り急ぎ」は「先行して最低限のことだけを伝える」という意味を持つ言葉です。その言葉の裏には、「後ほど細かい情報は追って伝える」ことがセットで付いているといえるでしょう。

「取り急ぎ」を使用した時点で、相手は次の連絡を待っています。ですから、その後のフォローが大切なのです。

目上の人に「取り急ぎ~まで」の表現は避けて

「取り急ぎ御礼まで」とか「取り急ぎご報告まで」というようなフレーズを見かけたことはありませんか? 親しい間柄であれば、さほど気にとめない表現かもしれません。

しかし、目上の人に「取り急ぎ~まで」という表現を使うと、相手によっては「雑に扱われている」と捉えられてしまう可能性も…。「~まで」で文章を終えるのではなく、「取り急ぎ御礼をお伝えさせていただきます」や「取り急ぎのご報告のみで恐縮です」などが適切でしょう。

後日改めて詳細についてご連絡させていただきます」などというように、「取り急ぎ」の後に丁寧な文章を続けることをおすすめします。

お礼や謝罪には使用しない

相手に直接会う時間が取れない状況でも、すぐに謝罪やお礼を伝えたい時もありますよね。そんな時は、「取り急ぎ御礼まで」とか「取り急ぎお詫び申し上げます」などといった表現を用いてしまいがちです。

しかし、「とりあえずのお礼」や「間に合わせの謝罪」と受け取られ、人によっては投げやりだと受け取られる場合もあるでしょう。誠意を見せようと連絡したはずなのに、これでは本末転倒です。お礼や謝罪の意を伝えたいのであれば、「取り急ぎ」は使用しない方が無難でしょう。

最低限の情報だけを伝える

「急ぎの報告」としているにも関わらず、メールの内容が長々と書かれていると、「これは本当に急ぎなのかな?」と相手に疑問を抱かせてしまいます。「取り急ぎ」を使用する場合は、手短に要件だけを伝えましょう。

「取り急ぎ」を用いた例文をチェック

ビジネスメールで「取り急ぎ」を用いる際は単独で使わず、「次の情報を伝える目安の時期」を記載しておくと相手も安心できるでしょう。ここでは、「取り急ぎ」を使った具体的な例文を紹介します。

パソコンとメール

(c) Adobe Stock

1:「明日の会議は延期です。取り急ぎ延期のお知らせのみ、ご連絡させていただきます」

ビジネスにおいて、急な予定変更は迅速な対応が求められます。この場合、相手に「とりあえず明日は延期になった」という重要なことを伝えることが第一ですよね。

この一文だけで終えるのではなく、例えば「代替日が決まり次第、改めてご連絡させていただきます」と添えると丁寧です。

2:「今回の結果を取り急ぎ報告します。詳細は明日のミーティングで伝える予定です」

「報告・連絡・相談」をまとめて「ホウレンソウ」と表現するように、社会人であれば社内のチーム間などで情報を共有するのに必須でしょう。

細かい情報はさておき、肝心な結果のみ共有しておきたい時に使えるフレーズです。

「取り急ぎ」の言い換え表現を紹介

ここでは、「取り急ぎ」の言い換え表現である「まずは」や「一旦」、「略儀ながら」を例文を交えながら紹介します。

1:まずは

「まずは」の「まず」は、「はじめに」や「とりあえず」という意味の言葉です。「まずは」は「まず」を強調している言葉になるので、「とりあえずはじめに」を強調したい時に使用できる言葉になります。

例文:「まずは結果をご報告します。詳細につきましては、近日中にお伺いし説明させていただく予定です」

メールを送る人

(c) Adobe Stock

2:一旦

「一旦」は、副詞として使うとき、「一時的に」や「ひとまず」を意味します。

例文:「一旦、帰社してご報告申し上げます」

3:略儀ながら

「略儀ながら」は、実際に会うことができない相手に、メールや手紙を送る際に使う言葉です

例文:「略儀ながら、書中をもってお礼申し上げます」

最後に

言葉を適切に使用することが、円滑な人間関係を築いてくれる手助けになります。「取り急ぎ」は急を要するシーンで使いやすい表現だからこそ、使い方に注意しなければいけませんね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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